- ベストアンサー
大気圏再突入
カテゴリはここで良かったでしょうか。今回のシャトルの事故を見てあらためて思ったのですが、大気圏再突入の際に機体を熱から守る手段として耐熱タイル以外の方法は研究段階の物を含めて今でもないものなのでしょうか?シャトルが運用され初めてもう20年以上も経ちますが、堅牢性や手間を考えても、もう少し何とかならないものかと思うのですが。
- みんなの回答 (8)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
現在断熱材には,C-C材のアブレーションの効果を用いたものが広く使われています. 材料の改良はあるにしても,アブレーション以上の効果を持つものを開発するのは, かなり大変ではないかと思います. アブレーションによる冷却効果は,よりその効果が大きいものを求めて, 材料の開発は日進月歩です.決して最初のものを使いっぱなしではないですし, 新規開発の努力を怠っている訳ではないと思います. カーボン・カーボン材は信頼性高く,効果も絶大ですが,だからと言って 技術者がこれで満足して何もしていない訳ではありません. ただひとつには,資本主義の中で宇宙開発するには避けられない問題として, コストの問題があります.もし単位質量辺りの打ち上げコストがそこそこ高くても 良いと言われれば,C-C材ほどの効果があり,硬くて丈夫なものを選定することも あり得ます,しかし実際は予算は削減される,打ち上げに市場原理が働きつつあります, 事故が起こると周囲から「なぜもっと安全に作らなかったんだ?」と言われます, 勿論,最高の技術を用いて最高に安全に作られているものです,しかし平常時には, 「なぜそんなに金を使うんだ?」と言われる中でNASAやその他機関の研究者は 仕事に見合う給料でもないサービス精神で働いていた事実もあります. 事後に「なぜもっと・・・?」と言う批判は,勿論大切で受けるべきものですが, #4さまおっしゃるように,信頼性とコストを考えた場合,前回と今回とを比べた場合, 実績のあるものから遠く離れないのは宇宙に限らず安全を考える場合には通例であると思います.
その他の回答 (7)
- norioP
- ベストアンサー率32% (11/34)
う~ん,やっぱり念を押しておいて良かったです. >>「宇宙分野は他の分野よりも信頼性をより重視す >>る」 >>ということです. >他の分野の人もそう思っているかと思いますが… 違うとおもいますよ. 今は,我田引水の観点で議論していませんし, 私は宇宙以外の分野に属すものです. 「一般に,重視する性能の優先順序は 分野によって異なる」 ということです. 信頼性よりも技術の新規性を優先する分野もある とおもいますよ. 高速のCPUが宇宙分野で実装されるのは 自動車分野よりもずっと遅いはずです. 私は自動車以外の分野に属すものです(笑).
お礼
お答えありがとうございます。遅れてしまい大変申し訳ありません。 確かにそういう違いはありますよね。
- norioP
- ベストアンサー率32% (11/34)
>まあ宇宙に限らず、何でも信頼性は重要だと思います 言い方が悪かったようです. 「宇宙分野は他の分野よりも信頼性をより重視する」 ということです. >もし他の方法があるのなら実験や試験で信頼性を >証明すればいいことだと思うのですが… そうですね. 例えば核実験もある回数実施すれば (おそらく精度よい数値実験に必要なパラメータ同定 が達成されて)シミュレーションが有効になるらしいですしね. しかし,スペースシャトルに関しては かなりの数値実験や相似実験も既に実施されているだろうという気がします. ○20年以上たっているから古い, ○タイルをはる手間が大変 などなど というのは 「一個人の常識的」評価にすぎず 「科学的」「工学的」評価ではない ということです.
お礼
ご回答ありがとうございます。 >「宇宙分野は他の分野よりも信頼性をより重視する」 ということです. 他の分野の人もそう思っているかと思いますが… まだ原因が特定されていないので何とも言えませんが、いずれにしてもこのままでいいとは思えませんし、何とかもっといい方法を考えて欲しいですね。
- apple-man
- ベストアンサー率31% (923/2913)
>堅牢性や手間を考えても、もう少し何とかならないものかと思うのですが。 研究開発費が極端に不足しているのだと思います。 コロンビアが使いまわされていた理由の1つには、 次期スペースシャトルの開発の遅れあると聞きます。 大気との摩擦熱が発生しないよう、もっと ゆっくり降りてくればいいんじゃないですか・・・(笑)
お礼
ご回答ありがとうございます。
- norioP
- ベストアンサー率32% (11/34)
論点が異なるかもしれませんが,ご容赦ください. おっしゃる通り,今回の失敗から 1 新たな耐熱手段 2 新たな大気圏再突入方法 が少なくとも検討されるだろうと 考えますが, 「宇宙工学は信頼性が重要」 と聞きます. 一般に新しい技術ほど信頼性は未知なので, 「27回の実験で大丈夫だったからこそ28回目も使用した」 という工学的判断に至ったものと思います. 「宇宙技術=最先端技術」 というイメージは必ずしも正しくないようです.
お礼
ご回答ありがとうございます。 まあ宇宙に限らず、何でも信頼性は重要だと思いますが、もし他の方法があるのなら実験や試験で信頼性を証明すればいいことだと思うのですが…
宇宙開発といえば聞こえがいいけど軍需産業の延長線上にある分野だと思います。 したがって安全に対する考え方が民間旅客機などと違い、安全性は民間機より信じられないほど(戦闘機よりも悪いくらい)悪いのではないでしょうか。100回に二回人命事故を起すような旅客機は誰も買わないでしょう。 タイルに代わる物質はあると思います。ただコスト的にタイルで済むのにより高価な物質に替える必要はないわけです。今回の事故がタイルが本来の目的に合致していないという結論になれば(可能性は薄い)今後変更されるでしょう。材質の問題よりも機体そのものが30年も変更されず使われていることや運行管理面に、過信による問題があったような気がしてなりません。例えば安全第一の民間機なら今回のような発射時の異常が感知されたら飛行停止になっていた筈です。民間機は計測器が異常を示したらすぐ空港に引き返すのが普通です。
お礼
ご回答ありがとうございます。 そうですね。でも中止にするかどうかの判断は非情に短い時間しかないと聞いていますので、難しいところだったのだと思います。
- akubihime212
- ベストアンサー率30% (866/2882)
この改良は難しいのでしょうね。 車のワイパーも、100年経っても、まだ、ガラスをゴムでこすっているわけですから・・・ あれも、どうにかなって欲しいですよね。
お礼
ご回答ありがとうございます。 そう言われてみるとそうですね。でもこっちはもっと直接的に命に関わる物なので、何とかならないものでしょうか。
- HAL007
- ベストアンサー率29% (1751/5869)
私の聞き違いかもしれませんが、一番高温になる機首や翼の前縁は特殊なカーボンに変わった(初期はタイルだった)聞きました。 また、シャトルに使われている耐熱タイルは特殊なもので非常に軽量なものです。 20年と言いますが、テスト段階からいれれば30年弱、名前は同じでも当初のも同じ製法で作られ続けているとはおもいません。
お礼
ご回答ありがとうございます。 そうですね。僕も当初と同じ物を使っているとは思っていませんが、タイルの改良どうこうというのではなくて、何か他の方法がないもんかなーと思ったもので…。
お礼
ご回答ありがとうございます。 確かに人に文句つけるほど簡単なことはないわけで、私自身最も嫌うことでもあります。別に関わっている人を糾弾しようとかいう気は全くありません。ただ単純に素人の素朴な疑問として出たことなので、気分を害されたならお詫びします。 はがれ落ちる危険性もそうですが、まだかなり先の話かと思いますが、当たり前のように多くのシャトルが行き交うような時代になった時に、量産するにあたって、1機に数万枚のタイルを貼らなければならないのでは余りに非効率だと思ったので…