似たような分野でレポートを書いたことがある者です。武家といっても将軍から足軽までいろいろありますが、将軍・大名レベルでよろしいでしょうか?
「近世の産物献上における将軍、大名、地域」という論文が、『和菓子』という学術誌の2号(平成7年虎屋文庫刊・特集:贈答文化)に掲載さいれています。国文学研究資料館の大友一雄先生という方が執筆者です。また、もう少し簡単なのということでしたら、同じく虎屋文庫で『甘いもの好き殿様と和菓子展』という展示を開催したときの冊子がいいかもしれません。こちらはお菓子が中心ですが、江戸時代の武家の贈答について概説的なことが書いてあります。両方とも書店には流通していませんが、後者の方は電話すれば無料で送ってくれます。(電話03-3408-2402)学術誌の方は有料。
現代と比較して最大の違いは、数の多さと不祝儀だからといって色を地味にはしないことですかね。葬儀でも紅白のお菓子とかお赤飯とか。高円宮様のご葬儀のときも祭壇に紅白のお菓子が供えられていたのがTVに映っていましたが、どうも昔は紅=邪を祓うと考えていたようです。今でも地方によってはお葬式にお赤飯を配ったりしますし。ちなみに、身分の低い武士では、葬儀のときに饅頭切手という今でいうビール券やお米券のような、饅頭と交換できる商品券を配った例もありました。