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少年の凶悪事件の減少という現実と凶悪化という印象の乖離
少年の凶悪事件は戦後を対象として見た時確実に減少しています。 少年の殺人による検挙人員のピーク 昭和26年、昭和36年 448人 参考平成18年73人 少年10万人あたりの殺人による検挙人員のピーク 昭和26年2.55人、昭和29年2.25人 参考平成18年0.59人 少年の強盗による検挙人員のピーク 昭和23年3,878人、昭和21年 2,903人 参考平成18年912人 少年10万人あたりの強盗による検挙人員のピーク 昭和23年22.53人、昭和21年17.38人 参考平成18年7.34人 少年の強姦による検挙人員のピーク 昭和33年4,649人、昭和34年 4,599人 参考平成18年113人 少年10万人あたりの強姦による検挙人員のピーク 昭和33年24.28人、昭和34年22.96人 参考平成18年0.91人 少年の放火による検挙人員のピーク 昭和36年694人、昭和37年642人 参考平成18年297人 少年10万人あたりの放火による検挙人員のピーク 昭和46年3.55人、昭和36年3.39人 参考平成18年2.39人 資料 http://kangaeru.s59.xrea.com/toukei.html 一方、新聞を読んだり、テレビニュースをみると、凶悪事件が多発している印象もあります。しかし、統計的なデータを見ると、過去治安がよく、安全と水はタダであったといわれていたといわれても、何時のことと考えてしまいます。 そこで、どうして統計的なデータと少年の凶悪事件が多くなったというような印象との乖離が起こるのか教えてください。
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質問者が選んだベストアンサー
おっしゃるように、殺人、強姦、放火に関しては、低下を続けています。 しかし、その一方で、大きく変化したものが2つあります。 まず、強盗です。 この強盗事件というのは、1997年に激増しました。前年の1,7倍というすさまじいまでの数で、です。 質問者さんは、2006年のデータをだしていますが、1996年まで、1000件程度だったものが、1997年~2003年までは、1600件~1700件前後で推移しています。これを示すことにより、1990年ごろと比較して少年による「凶悪犯罪が激増した」というイメージ作りに一役買いました。 ただ、この強盗の激増は、1997年に当時の警察庁長官が少年であっても厳正に対処せよ、という旨の方針を示したことを受けてのもので、万引きして捕まえようとした店員を押し倒すなども、「強盗」としてカウントされるようになったためです。 同様に、少年犯罪増加のイメージとなっているのが、検挙率の低下と、検挙人員の増加です。 これは、凶悪犯罪によるもの、ではなくて、微罪によるものです。自転車泥棒、万引き、暴行…こういったものも、1999年のストーカー殺人事件などを受けて、警察が素直に事件を認知するようになり、また、捕まえるようになりました。 しかし、そもそもが微罪なので、すべて捕まえるというのは、不可能ですし、また、それを処理することも出来ません。検挙率の低下、というのは、それが原因と言えるでしょう。 しかし、刑法犯罪の検挙率、というとき、一般的には罪状ごとではなく、殺人も、自転車泥棒も、すべてを含めての検挙率が示されます。その結果、実際には凶悪犯罪の検挙率は全く低下していないにも関わらず、それらも沢山発生していて、それを捕まえることが出来ていない、というイメージになってしまう、という部分があると思います。 あとは、他の方が仰っているような、過去の美化、でしょう。 統計などを知らず、ただ、自分の周囲で事件などが起きていなかったことを元に、「昔は…」と述べているだけです(過去の日本も、そうそう、自分の周囲で事件が頻発するほど危険ではなかったわけです) 昔は、貧乏だったから仕方なく、なんていう人がいますが、貧乏で仕方なく強姦をする人、なんてことはおかしいわけで、そういう過去は仕方がない、というのも、一種の美化と言えるでしょう。
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参考の資料は事件として立件されたものだけでは? 現在の検挙率は警察の人員が少なすぎてかなり低下してますよ 振り込め詐欺や引ったくりなどほとんど捕まりません 行方不明者などは増えてますので 必ずしも良くなっているとは言えないと思います
補足
ご回答ありがとうございます。 ここでは、過去の少年より現代の少年が、いわゆる凶悪事件の発生に多く関与しているデータが見当たらないということが、質問の動機になっています。数字やデータがあればぜひお示しください。 全般的に、凶悪事件の検挙率が下がっているのでしょうか。参考の資料において、例えば殺人の検挙率は成人少年両方を含んだデータで、昭和35年96.8%、平成17年96.6%で95%程度であるようですが。 同じ資料に、平成17年における年齢階層別の殺人による検挙人員の表があります。それによると、未成年71人、20歳代209人、30歳代303人、40歳代219人、50歳代247人、60歳代171人70歳代以上74人で、同年齢層10万人あたりでは、未成年0.91人、20歳代1.34人、30歳代1.64人、40歳代1.39人、50歳代1.30人、60歳代1.07人、70歳代以上0.41人となっています。 振り込め詐欺については、凶悪犯ではなく、知能犯と呼ばれていると思いますが、それは置いて、多くの少年が関与しているのでしょうか。データが有るのならお示しください。 自然災害などを除いた行方不明者の推移についてはどうでしょうか。プチ家出などと呼ばれるタイプも行方不明者になりますか。行方不明者が即、犯罪に繋がるとは思えませんが、行方不明者が増えていること、それに未成年者の凶悪事件にどのような関連があるか、戦後からの数字でお示しください。 印象だけでなく、少年の凶悪事件が「増えている」なら、ぜひ統計的なデータでお示しください。
- huna-huna
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年を取ったからです。 昔はよかった、というふうに思いたい人が多く、 実際、嫌な記憶は忘れて、記憶の自己増殖を起こします。 つまり都合のいい記憶が出来上がるのです。 これはある意味不可抗力なので、誰も責めることはできません。
お礼
ご回答ありがとうございます。 昔のことといえば、子ども時代、当時は相当ひどいいたずらでも許されていたような気がします。 今では、保護者の監督責任とか、重大な事件を起こす前兆とか言われそうです。 強い干渉や集団に対する務めのようなものは確かに存在していたとおもいます。
- tyr134
- ベストアンサー率51% (851/1656)
少年犯罪についての報道が変わったのは、1997年の「神戸連続児童殺傷事件(別名:酒鬼薔薇事件)」からだと言われています。 この事件は、当時中学生の男子が複数の小学生を殺傷し、そのうち男児一人の死体を損壊した上に、「声明文」が置かれていたり、地元新聞に「挑戦状」が送りつけられたりと、その凶悪制・劇場型という二つのそれまでに例のない「凶悪犯罪」であった為、社会に衝撃を与えました。 この事件は、少年の逮捕前・後ともに報道各社の報道合戦のようになり、一部新聞社や週刊誌などは「過去、例に見ない凶悪犯罪だ」として、それまでタブーとされていた実名報道などに踏み切ります。 そのことが、また議論を巻き起こすこととなり、連日連夜のように関連報道が流れました。 そして、事件から3年後の2000年には当時17歳の少年による「豊川市主婦殺人事件」「西鉄バスジャック事件」「岡山金属バット母親殺害事件」などが続けて起こりました。 この17歳という世代は、ちょうど「「酒鬼薔薇聖斗」と同世代であり、また「西鉄バスジャック事件」では、犯人の少年が「酒鬼薔薇聖斗を崇拝している」と供述しており、このことをもって「今(2000年)の17歳は酒鬼薔薇聖斗に強い影響を受けている」という根拠に乏しい理由から、「酒鬼薔薇世代」とか「キレる17歳」というレッテルを貼られ、「少年犯罪凶悪化」という印象を視聴者に与えました。 また、この一連の犯罪によって「少年法の厳罰化」が行われました。 こうした理由から、「統計では減ってるのに、印象では増えている」というギャップが生まれるのでしょう。 以下は蛇足ですが、もう一つの理由に「マスコミによるキャラクター化」があるようにも思います。 以前のマスコミは、(お昼のワイドショーを除いて)事件の経過などの事実を報じることに重きを置いていたのに対し、昨今は「動機」を推測しその遠因を「社会」に帰結させようと躍起になってる印象があります。 これによって、犯罪者や被害者が単純なキャラクター化してしまい、その結果強い印象を視聴者に与えるのでしょう。 キャラクター化は、「単純化」と「強調」が重要ですから。
お礼
ご回答ありがとうございます。 12年ほど前の事件以降の影響を受けているということですね。 また、ご指摘のキャラクター化が、分かりやすい審理の名の下に、裁判員制度下における訴訟に使用される危険が無きにしもあらずと感じます。
- nishikasai
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あなたが考慮すべきことが二つあります。 1.昔は貧乏だった。生活が苦しかった。だから善人が仕方なく貧乏であるために犯罪をおかした。貧乏でない人の犯罪は昔も今も同じくらいでしょう。 2.貧乏でない人の犯罪は昔も今も同じくらいであるのに何故いまは犯罪が増えたと騒ぐのか? それは豊かになって人権が尊ばれる時代になったからです。たとえば米軍の空襲で日本人が次々に殺された時代に殺人があったってだれも騒ぎません。それと同じことです。現在イラクでは毎日人が殺されていますが、同じことが日本で起こったら大騒ぎするでしょう。
お礼
ご回答ありがとうございます。
- hunaskin
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街で見かける中高生を見聞したりドラマやマンガで描かれたものがどの程度社会が許容しているかを鑑みると、非行少年とそうでない少年の境目がこの数十年あいまいになっているような実感はあります。 ↑のように感じている人が多いのでしょう(私を含めて)。 が、実際のところは インターネットの普及を含めて、報道量が増えたと同時に、そのような報道に接する機会が増えたから、ではないでしょうか。 ただ、検挙数や立件数と実際に起こった犯罪被害の数値はイコールでは無い、ということも念頭に置いたほうがいいかなとも思います。
お礼
ご回答ありがとうございました。 資料のデータでは「2人以上が共謀した強姦と強制猥褻は昭和33年から非親告罪となったのでその年から急増している。」とあり、ただし書き以降でご指摘の暗数も当然考えられると思います。
- rukidayo
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昔はテレビやラジオがあったとしても、主要地域の事件がとりあげられます。 しかし今は、地方の事件が放送されるようになり、全国各地まんべんなく報道されます。 しかも一時期、なにを思ったか知らないが必要以上に少年犯罪を報道したために、あなたのように実際のデータと印象が違う人がいるんだと思いますよ。
お礼
ご回答ありがとうございました。
お礼
ご回答ありがとうございます。 別のかたのご回答でも、1997年という年が出てきます。この年が一つのメルクマールであつたのではないかと感じます。