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べしの意味を教えてください
我妹子に恋ひつつあらずは刈り薦の思ひ乱れて死ぬべきものを この歌の、「死ぬべきものを」の「べき」の意味を教えてください。 その理由もお願いします。
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- kzsIV
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まだ、この歌のように使われる「ずは」の意味解釈に定説がありません。「ずは」の解釈の違いに応じて「べき」の解釈も違ってくるようです。 今は別の方向から説明します。類似の歌は次のとおりです。 0086 かくばかり恋ひつつあらずは高山の岩ねし枕きて死なましものを 0120 我妹子に恋ひつつあらずは秋萩の咲きて散りぬる花にあらましを 0547 遅れ居て恋ひつつあらずは紀の国の妹背の山にあらましものを 0729 よそに居て恋ひつつあらずは君が家の池に住むといふ鴨にあらましを 「べき」ではなくて「まし」で承けています。「~まし」は ~スル方ガヨカッタノニ ~デアレバヨカッタノニ という意味です。 2775 我妹子に恋ひつつあらずは刈り薦の思ひ乱れて死ぬべきものを も結句は「死なましものを」とあってもおかしくありません。「まし」ではなくて「べき」を使っていることを勘案すれば「本来~して当然なのだ、それなのに」ということになります。「べき」は「当然」の意となります。 逐語訳をすると ──恋し続けないでは、惑乱して死ぬのが当然なのに…… ──恋し続けないでは、高山の岩を枕に死んだ方がいいのに…… となってしまいます。どうも現代語の感性では捕らえ切れない構文のようです。ここは前後を入れ替えて解釈した方がいいかもしれません(論理的には対偶表現)。 惑乱して死んだりしないで、恋し続けて行くのが当然なのだ、それなのに…… 高山の岩を枕に死んだりしないで、恋し続けることが出来ればよかったのに 以上、もちろん、定説ではありません。
お礼
回答ありがとうございます。 学校では、主語の見極めから「べし」の意味を考えろ、と言われていたので、主語がなんなのかわからず、質問をしました。 わかりやすい回答ありがとうございます