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絵画における構図の学習
私は普段、趣味的にも(たまに)商業的にも絵を描いている者です。 この度、構図法について入門~専門的まで本格的に学びたいと考えています。 現在の生活の状況を考えると、勉強の時間は取れても学校等に通うのは難しいと思われ、独学で学べればと思っております。(そもそも構図に特化した学校も無いかと思われますが・・・) 一応、「構図」で検索をかけて当てはまるような本も探しましたが、数は少なく、どの様な形から入っていけば良いかと悩んでおります。 WEBサイト・書籍・その他...何か良い教材・手段をご存知の方がおられればぜひ紹介して頂きたく思います。 どうぞよろしくお願いいたします。
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再びllamaです。ではセオリーについてもう少し掘り下げて考えて みましょうか。 どうしてこの構図にしたのの模範解答はないといってもいいと思うのですが、 最も納得いくと思われる回答として、画面の一番よく見えるところに 主題であるものを目に付く場所に配置したかったからという言い方が あります。 たとえば、似顔絵を描くのに遠くから見たような視点たとえば 俯瞰図とかはまあそんなに採用はしないし、だいたいは写真で言う スナップショットとか証明写真のような画面の大半に顔を持ってくる 視点になるかと思います。 風景でも画面に奥行きをもたせたい構図を考えた場合、山だけとか 岩だけというような構図にはせず、遠景中景近景とが分かり易く 配置するパターンを多く採用しているように思います。また画面の重心 (ド真ん中)に消失点(焦点)が来るような構図はまれになってきます。 (奥行きを表す線つまりビルなどが画面の焦点に収束する傾いた線の 長さが画面のど真ん中では距離が一番長い場所が短くなってしまう ため。奥行きを表す場合短くなってしまううえに集中しすぎた視点は 動きを助けないためあまり奥行きがないように見えてしまう。) つまり、主題があって、その主題をどのような効果で見せてあげる かという演出が構図であると思うのです。 なんとなく決めるというのもある思いますが、最低限主題を作者が どのように感じたのかを第三者に伝えるためにどのようにするかという ことから構図は出発しています。主題がよく分かってたくさんの人が その主題を効果的に認識できれば良い構図といえると思います。 そのほかの画面内のモチーフはどう描こうがなんとなくで済ませること も出来るでしょう。 今日残っている構図の理論というのは汎用性の高い理論の体系でしか ありません。三角形にまとまる形でモチーフを画面に納めれば安定する などの重心の位置で安定不安定を決定できること。安定不安定の根拠は やじろべえなんかの安定の物理法則がもとになっています。 画面の縦横の長さにあわせて○等分すると√○比だから中心や三分の一 を決め易い。画面を二等分するような配置はあまり採用しないので 三分の一に分割する、五分の一で分割するという風な基準の解説書 と視線方向の解説が先に紹介したような構図法の書籍です。 視線の動きと心理的錯覚と心理法則に則って解説してある のが今日の構図法の大半でしょうか。ゲシュタルトや網膜の現象なども 例に挙げてあるものもあります。 今までの歴史上の優秀な作品から積み重ねたた良くある構図のパターン を紹介している本というわけですね。 ですから、構図をアカデミックに習うというのは突き詰めていくと過去の 傑作を模写をして、その作家がどの主題をどのように見せたいかを 研究し、それを自分の作品でも試す土台とするということになります。 解説書というのは、模写をする手間を省いた解説書と思えばいいわけ です。 その傑作と呼ばれるもののいいのか悪いのかの判断の基準になるのは、 そのような構図の作品が多いとか過去から考えてこの構図が元になって いるとか、抽象的な考えを当てはめた場合こう解説できるという 根拠だけで、個人のいい悪いの感想はこの場合議論しません。 この点がやっかいで歴史上もう使い古された構図だろと捉えられるともう お手上げです。その人に何も教えられなくなります。 それから先は自分で好き勝手やってくださいという以外ありません。 そこからはもう学問ではなくなるからです。 古い画家や絵師はその点を教え込まれているのかどうか分かりませんが 西洋絵画なら石版画や銅版画のお手本があり、日本画や大和画でも お手本の形を反復練習して自分の物にします。構図といっても何々派 や師匠が誰という名刺代わりになるので非常に重要だったようですね。 そのような歴史の積み重ねの勉強がセオリーってわけです。 ねツマンナイでしょ?
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付け加えておきますとNo4さんのような構図の解説は絵画のテクニック解説 では少なくデザインの基礎講義などの本によく出てくるような内容ですね。 西洋のデザイン史を検索して関係した書籍を当たってみるのが 意外と近道かもしれません。デザイン構成の解説書のようなものに 点、線、面や地と図についての基礎的な関係から大きな画面への構成など 頻繁に出てきます。 それはカンディンスキーやクレーなどバウハウス時代に書いた書籍を基礎に して分かり易く噛み砕いて解説したものがよく今日見かけるものです。 ただ感覚を文章にした解説書なので非常に分かりづらいかもしれません から図説のある入門書のようなものを最初に探すようにすると 良いでしょう。
お礼
何度もご回答していたいて申し訳ありません。 デザインに関してもかじる程度にですが学んだことがあります。 西洋のデザイン史ですか・・・。少し検索して探してみたいと思います。 >ただ感覚を文章にした解説書なので非常に分かりづらいかもしれません 芸術というものがそもそも最終的に感覚ですからね。あるいは当然で仕方ないものなのかもしれませんが。わかりやすい物を探してみたいと思います。 ご回答ありがとうございました。
No2llamaです。お返事拝見しました。 なるほど、どれが良いのか自分では判断が付かないと・・・ 理論というのは製作工程から導いたものもあるので後付けだけでは ないんですが、セオリーは勉強してもまあツマンナイですよ。 そうなると何も考えずにデッサンや絵を描いて、自分が認めるいいセンス の絵を描いてる人や感覚の似てる人に(絵を描いてなくてもいい) この絵の構図どう思います?って アドバイスというか感想を言ってもらったらどうでしょうか。 手っ取り早くていいでしょ。 自分でどうだろうかって考えるだけじゃ結局自己満足で終ると思うのなら 他人に決めてもらうほうが潔いし早いですよ。 そのときのアドバイスはたぶんその後きっと役に立つと思います。
お礼
二度目のご回答恐縮です。 アドバイスを求めるですか、知人に自分で描いた物に意見を見せるのはなんだか恥ずかしいですね(笑 ただやはり、絵を描かない方に意見を聞く場合は、その人についてもまた「自分では判断が付かない」となり得はしないでしょうか。 そして、「自分が認めるいいセンスの絵を描いてる人」も、その「いいセンス」に関してまた、その人を「いいセンスの持ち主」と判断してよいものか、があるため難しいところです。(面倒くさいですね。すみません・・・)。 それに、個人的になんとなくいいと思う方はいらっしゃいますが、意見を求められる範疇には心当たりがありません。(あるいは現世にいません) もしいたとしても、それならばアドバイスの前に、構図の学び方・磨き方について尋ねるでしょうし(笑 自分の絵画を見せ、「どうしてこの構図にしたの?」に対して「なんとなく。」と言うのは自然でよくある話なのでしょうか。 >セオリーは勉強してもまあツマンナイですよ。 セオリーの学び方はあるのですか? セオリーでも何かしらのとっかかりにはなるのではないかと思っていたのですが・・・・。それに「セオリー通り」というのも「知っててあえて当てはめる」のと「知らないで当てはまっている」のでは違うと思いましたので。 またも、長文になってしまってすみません。 ご回答ありがとうございました。
- ekaiki
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単なるカタチとして見るのも必要だけど、 その構図の「効果」を見届けるといいと思います。 例えば「平べったい色面なのに奥行を感じる!」とか、 「ほかのモノに化けてる」(異化している)のが 構図の「効果」の基本じゃ無いでしょうか。 逆に言えば、「何にも化けていない他の色とも響いてない唐突な色面」を使うなら、そうする意図や主張があるんでしょう。 絵を描く時は、構図を考えるのは(カッコ)にいれときましょう。 安心するのではなく、考えこむのでもなく、見届ける。
お礼
構図の「効果」ですか、興味深い言葉ですね。 多義図形とかの類・・・でしょうか? 大変興味深く、ぜひとも学んでみたいと思うのですが、その「効果」について深く学ぶ方法はないのでしょうか。 専門分野において一見、浅そうに見えても扉を開けてみれば意外と奥深いということは多々ありますので、構図に関しても同じことが言えるのではと思ったのですが、実際のところどうなのでしょう。 まるで、教科書の一文の様な回答で嬉しく思います。 まさしく、このような事が詳しく書かれているような書籍があるのでは・・・と思ったのですがなかなか無いようですね(笑 ご回答ありがとうございました。
- kouun-takamura
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基本的な構図の勉強ならカメラの本が良いです。 写真の撮り方の構図について解説した本がいくつもありますよ。 DTPなどデザインの構図についての本も役に立ちます。 上品な印象、力強さ、ポップさなどを出すにはどのような配置でどういう色を用いればいいかなどが解説されている本があります。 写真やデザインについての本はいくつもありますけど、 西洋絵画についての良い本は知りません。 古典的西洋絵画だと黄金比を気にして描いた人も多いかもしれませんけど、ああいうのは評論家の後付け解釈のような印象もあります。評価されている絵画の構図を後から調べて、それに理屈を無理やり当てはめているような。 結局、見る人が気持ちのいい構図を考えて描けば落ち着くところに落ち着きます。 あとお勧め書籍は 「映画監督術」「十二世紀のアニメーション―国宝絵巻物に見る映画的・アニメ的なるもの」 どちらも映像表現の構図についての解説があります。 後者の本の著者はジブリの高畑さん。解説がわかりやすいです。
お礼
なるほどカメラの本ですか。 構図においてカメラと通じるような所があるようには思っていましたが、そちらの書籍に関しては盲点だったかもしれません。 しかし、正直な所この質問をする前は、構図という絵画には不可欠な要素ですし、様々な回答が得られるかと想像しておりました。 最終的に、「カメラ」「映画」「アニメーション」に落ち着いてしまうという事に一抹の違和感を覚えるのは不自然なのでしょうか・・・。 西洋絵画の黄金比等が後付け的というのは私も感じたことがあります。 ただ、「計算され尽くされている」という感じに、驚嘆と憧れに似たものも少し感じたのも事実ですが(笑 カメラの書籍に関しましては今度探して読んでみたいと思います。 ご回答ありがとうございました。
西洋絵画におけるアカデミックな構図法の解説なら、有名な画家の 名前の著作で検索をかけると何点かでてくるともいますよ。 例えば、セザンヌやカンディンスキーやモンドリアンやマチスなどが 有名でしょうか。 技術的に身に着けるとなると、デッサンスケールを持ち歩いて 比例を見ながらモティーフや風景を見ながらトリミングする。 比例にあわせた分割線を引いた紙を用意して単純化した形の切り紙を 置いてみるとか、その線にモチーフの中心や角を合わせてデッサンする など矯正法はいくらでもありますし、人物デッサンや静物デッサンを 描いた後、比例に合わせた分割線を引いて認識する意識を強くする などがあるでしょうか。 たしかに何もせず感覚的に構図のバランスを取るということは出来る でしょうがそれは意識的に安定した画面配置や色彩の配置が出来るの であって、わざと少し崩して動きをつける構図には当てはまらないこと が多いです。 なので感覚だけを頼りに構図を訓練するのではなく感覚に訴える ガイドをつけて訓練することをオススメします。 ですが、そのように身に着けた構図の感覚を一度身に着けてしまうと その殻から破って違う構図の感覚を身に着けることは難しくなり ある程度まとまった構図しか描けなくなる危険性があるので注意が 必要です。
お礼
>西洋絵画におけるアカデミックな構図法の解説なら~ そもそもは、ある絵画の本を読んだ時に黄金比などで構図線が蜘蛛の巣のごとく張り巡らされた解説を見たのがきっかけで、あるいはそれと類似する本かもしれませんね。 私が読んだその本は、「解説」ではありましたが、ほとんど紹介に近く、少なくとも私がそれで理解する事は到底無理でした。 無論、私もガチガチに理屈や、何かしらのセオリー等に当てはめたいとは考えておりません。 ただ、芸術であり最終的には「感覚」という万人に共通するものではないと思いつつも、現在の私はあまりにも私個人の感覚に依存されすぎてはいないかと、不安に思ってしまいました。 >技術的に身に着けるとなると、デッサンスケールを持ち歩いて 比例を見ながらモティーフや風景を見ながらトリミングする。 以前デッサンを勉強していた頃、「カメラ片手に写真を撮り歩いたりすると構図の感覚が良くなる」とは聞いたことがあります。 実際にやってみたこともありますが、撮れた写真の良し悪しがわからなくてあまり効果を得られた気がしませんでした(汗 こんな事が原因でスランプにでもなったら本末転倒ですね(笑 写真くらいは遊び半分にでも再開してみようかと思います。 ご回答ありがとうございました。
- wanekoz
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構図はそんなに奥が深いものではありません。 大人になって全然絵が描けない人でも 5才ぐらいの時に完璧な構図の絵を描いていることがあります。 構図はデッサンとは別であり意味と無関係だからです。 意味にこだわらずに好き勝手に描くなら 構図のセンスは満点の人は普通にたくさんいるのです。 練習法としては意味を抜いて形の組み方のみ見るという ことに尽きると思います。物の形と、物と物の隙間の形を 同格に扱います。 もちろんすぐれた作品を見ることも有意義です。 浮世絵は風景でも人物でも構図が完璧です。 また、すぐれた書芸も完璧な構図を備えています。
お礼
>練習法としては意味を抜いて形の組み方のみ見るという ことに尽きると思います。 これについては私も同感で、常に意識はしています(できているかは別ですが)。 ただ、私が自己分析するに問題なのは、「浮世絵は風景でも人物でも構図が完璧です。」と言われて賛同も反論もない事なのです。 描くだけならいくらでもできるのですが、その良し悪しを(良し悪しの定義を置いておいても)判別できないこととに、あるいは放置してきたことに不安を覚え、このたびある程度は知識としてでも学んでおいた方が良いのではないだろうかと言う考えに至りました。 ―――・・・・と、こんな風に考えている時点で、頭が固く、考えすぎなのでしょうか・・・(汗 ご回答ありがとうございました。
お礼
コメントが遅れて申し訳ありません。 詳しいご解説ありがとうございます。 いえいえ、大変興味深く面白く読ませていただきました(笑 >たとえば、似顔絵を描くのに遠くから見たような視点~ これはさすがに私でも感覚的に避けますね。 構図に関してはモチーフが多いときとかに悩むことが多いです。 静物デッサンで「配置を自由に~」なんて時によく同じような疑問で悩みました。 この配置などに関しましても、「構図」というくくりの中でまたいろいろあって学ぶべきことも多いのかと思いましたが、これもまた歴史上の優秀作からの積み重ね・・・・なんでしょうかね。 >ですから、構図をアカデミックに習うというのは突き詰めていくと過去の傑作を模写をして~ なるほど模写ですか。それ自体の経験はありますが、構図を学ぶ目的ではなかたったですね。しかし、独学でどの程度までやれるものなのか不安もありますが(笑 ツマンナイかどうかはやってみないとの部分もあるのかもしれませんが・・・、いろんな意味で大変そうですね(笑 とりあえず、もう少し自分なりにご意見を参考にして調べたり、実際に絵を描いてみたりとしてみたいと思います。 ご回答ありがとうございました。