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ポンプの最適設計

吐き出し量Qを横軸に取ったとき、ポンプ効率のグラフは山型になりますが (参考:<http://www.sanwapump.co.jp/special/story/01_07.html>) 「設計水量はポンプ効率が一番高いところ(山の頂上)ではなく、その少し手前(低流量側)を最適設計とする。  それは山の頂上付近は傾きがなだらかで、流量を増やしてポンプを大型化しても、それほど効率が上がらないためである。」 と聞いた覚えがあるのですが、記憶が曖昧です。 1.この考え方は正しいですか?私の記憶違いではありませんか? 2.正しい場合、論拠(WEBサイトの記述、文献など)を教えてください。 よろしくお願いします。

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  • masa2211
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回答No.2

結論はそのとおりですが、理由が変です。 既製品の選択と、ポンプの最適設計がごちゃまぜになっています。 で、まず用語の定義から。 設計水量:ポンプのユーザーにとっては、設計水量イコール最大必要水量です。 でも、質問文では、「最大効率となるときの流量」を指しています。 ここを混同しないでください。ここさえ混同しなければ、あとは流し読みで大丈夫です。 ユーザーから見て、既製品を選択する場合、 まず用途があって、その結果最大水量と揚程が決まります。 ですから、設計水量イコール最大水量。ですから、既製品を選ぶ場合、既製品の最大水量と必要水量が一致するとは 限らないから、必要水量より大きいポンプを選びます。 これをポンプ設計者からみればどうなるか? ポンプの能力が最大限発揮する使われかたはしない、ということ。 理由は2つあって、 1つは、最大必要水量より大きいポンプを選ぶこと。 もう1つは、最大必要水量でポンプを動かすこと自体少ないこと。 で、ポンプの最大効率点の決め方ですが、あれって、実は、「羽車のねじり具合」のことです。 ですので、水量と揚程を与え、「このとき最適な羽車を設計しろ」と言われれば、ポンプ設計のプロなら ねじり具合をメインに設計します。(ポンプ直径も当然関係しますが、一旦棚上げします。) ですが、最大水量で常に使う、と言うことは稀なので、最大水量よりやや低めのところで最大効率を発揮するようにしたほうが トータルの性能は上となるので、そう設計します。 なお、ポンプは、大抵既製品を使います。 ただ、水車(水力発電用)は、原理的にはポンプと同じですが、こちらは1品生産。 ですから、その地点に最適な「羽車のねじり具合」を計算します。 ※規模がそれなりに大きい場合であり、マイクロ水力などは既製品を使うのでこの限りでない。 ですから、水車設計のとき、 最大水量、揚程(水車の場合は落差。意味は同じ)以外に、水量ごとの頻度も考慮して設計します。 また、 ・ピンポイントで、ある流量の時効率が良い。でもピンポイントを外れると効率が落ちる。 ・ピンポイントでの効率はたいしたことはない。でもピンポイントを外れても効率はあまり落ちない。 という選択もできます。(といっても、5%違うかどうかという風に考えてください。そして、それが問題だということも。) ですから、たとえば、 常に一定量の水が流れている:ピンポイントの効率狙いで設計。 流量が変動する:ピンポイントの効率は度外視してもトータルの効率狙い。 という設計もアリだし、実際、そういう設計が行われています。 ※一般論としては、最大効率時流量はフルパワー流量より小さいというのは、そのとおり。 文献:水車のほうですが、 新エネルギー財団「中小水力発電ガイドブック」。 余談。水力発電の場合、流量が変動するのはごく一部の例外を除けばアタリマエです。 ですので、トータルの効率狙い(軽負荷ランナーという。)以外にも、双輪型(発電機1つ、水車2つ。流量が小さい場合水車を1つだけ使う) とか、 多射型(ノズルを増やす。水量が少ない場合、使うノズルを減らす。 ポンプに応用できない。) とか、効率を上げるための別法もあります。 そして、 軽負荷ランナー:羽車のねじり具合を変えるだけ(どのみち、1品ごとに最適計算が必要。)なので、製品代は普通のとあまり変わらない。 双輪、多射:  機構を増やすので、当然製品代は高くなる。 といったことにも注意してください。

Uchujin
質問者

お礼

詳細なご回答ありがとうございました。 私の求める情報が得られた上、大変勉強になりました。

その他の回答 (1)

  • nitto3
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回答No.1

記憶に間違いがあるのでしょう。 設計水量はポンプ効率が一番高いところ(山の頂上)ではなく、その少し手前(低流量側)を最適設計とする。 これは一つのポンプに対しての解説です、 余裕のあるところで計画しろということです。 それは山の頂上付近は傾きがなだらかで、流量を増やしてポンプを大型化しても、それほど効率が上がらないためである。 これはポンプ選定時の見解で容量を増やすかどうかの問題でしょう。

Uchujin
質問者

お礼

素早いご回答ありがとうございます。 確かに記憶違いでした。いろんな話を混同していたようです。

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