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回生ブレーキ付き直流モーターで、マスコンで回生ブレーキをかける電車
回生ブレーキ付き直流モーターで、かつ、マスコンで回生ブレーキをかける電車は、どこの鉄道会社のどの路線のどの車両で見ることができますか? さらに、そのマスコンに定速制御機能が付いている電車はありますか? どういったマスコン操作をするのか見てみたいものです。
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「回生ブレーキ付き直流モーター」で「マスコンで回生ブレーキ」ということは、制御方式が抵抗制御(界磁添加励磁制御も含む)、チョッパ制御、サイリスタ位相制御のいずれかで、なおかつマスコンで抑速ブレーキとして回生ブレーキを使用する、ということになりますが、前者はともかく、後者の回生抑速ブレーキを採用した車両はそれほどありませんね。 (直流)回生ブレーキには、車両側の発生電圧よりも架線電圧のほうが異常に高い場合や、集電装置が離線を起こした場合、回生して架線に戻した電流を消費してくれる列車が近隣にいない場合などに、「回生失効」という制動能力が働かなくなったり低下したりする欠点を持っています。 この「制動力が諸状況に左右されやすく安定しない」という弱点が、「連続急勾配区間に於いて、摩擦ブレーキに負荷をかけずに勾配を一定の速度で下る」という抑速ブレーキの目的と相反する為に採用しづらいのです(それゆえ、JR貨物のEH200やEH500などはVVVFインバータ制御だが、抑速は発電ブレーキ)。 また、勾配抑速ブレーキとして回生ブレーキを採用している車両は、たいていこの回生失効に備えて(状況に左右されないで安定した制動力を発揮する)発電ブレーキに自動切換えする装置を持っています。 回生ブレーキに限らず、マスコンで抑速ブレーキをかけるというのであれば、結構あります(ほとんどが発電ブレーキです)。 ・JR:115系運転線区の勾配区間 ・西武秩父線(4000系) ・箱根登山鉄道 ・近鉄奈良線、近鉄大阪線 ・南海高野線(橋本以南) ・神戸電鉄 などなど。 余談ですが…。 抑速ブレーキというと、通常はマスコンの加速段の反対側に抑速段があり、使用時はマスコンハンドルを逆回転(ハンドルタイプのものは前傾)させて抑速ブレーキを作動させていましたが、211系のようにハンドルが寝た状態から「引いて加速」するタイプのものやワンハンドルのタイプは、マスコンに専用の抑速段が設定できないため、ブレーキの1段目が抑速段になっています(任意速度でブレーキを1段目に入れると抑速で速度維持、2段目以降からが通常制動)。 211系ブレーキハンドル(ブレーキ設定器) 1段目に「抑速」の文字が見えます。 http://www.geocities.jp/d_sstk/train/Un/br_h.JPG 一方、定速度運転機能は上記の抑速ブレーキとは異なり、採用している会社や車両は多いようです。 定速運転 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%9A%E9%80%9F%E9%81%8B%E8%BB%A2 上記サイトで様々な会社の車両が挙げられていますが、いちばん操作を見やすいのはおそらく京阪電鉄でしょう。 京阪はNo.1さんの書かれた東洋電機系の定速運転装置を今なお採用しており、特に特急は通過駅が多い上に運転席後ろに座席があるので操作がよく見えます。 この京阪の定速運転ですが、旧3000系のような旧世代の装置はマスコンハンドル横の目盛り板に速度が表記してあり、マスコンハンドルをその位置にあわせると指定速度で定速走行する、というものでした(定速運転時の加速、回生制動はNo.1さんが書かれた通り)。 近年の8000系などワンハンドルのものは、マスコンの2速の次が-、N、+というようになっていて、Nが定速運転、-と+で定速速度の変更を行う仕組みになっています(下記サイトの中程参照)。 http://csx.jp/~starliner/2002-neyagawa2.htm 京成AE形も京阪旧3000系に近いもので、ワンハンドルマスコンの加速段が、1段目がON(起動)、2段目が50K(並列+定速制御)、以降50K~115Kの無段階となっていました。
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- suroeste
- ベストアンサー率47% (776/1644)
JRの211系電車なども115系の後継車種ですから抑速ブレーキ付きで、2ハンドルですから、マスコンが0から反対に回すと抑速ブレーキで回生ブレーキがかかるのでは?
お礼
ありがとうございました。
- nebnab
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近鉄大阪線の準急(VVVF車でないやつ)に乗ったとき、榛原→桜井の急な下り坂の区間で、マスコンを力行と逆方向に回してブレーキをかけていました。 回生ブレーキかどうかはわかりませんが電気ブレーキであることは間違いないです。抑速ブレーキっていうんですかね。
お礼
ありがとうございました。
- mukaiyama
- ベストアンサー率47% (10402/21783)
それは、昭和30年代中盤から40年代初頭に掛けて、東洋電機が開発した技術です。 阪急京都線の 2300系各停車、2800系特急車、名鉄の 7500系パノラマカー (7000は違う)、少し新しくなって京成の初代 AE車などです。 複巻モーターの分巻界磁を、磁気増幅器やトランジスタアンプで制御したものです。 阪急では特に「電子頭脳電車」などと呼ばれていました。 マスコンのノッチは 70km//h とか 100km/h とかに設定されていて、、設定速度に達したのちも上り坂になれば自動的に力行、下り坂になれば回生ブレーキとなるものです。 近年の車両動向には余り明るくないのですが、これらはいずれも現役を引退していたかと思います。
お礼
ありがとうございました。定速制御機能付きVVVF車におされて衰退(? 絶滅?)しているのですね。
お礼
詳細かつ多岐にわたる回答をいただき、ありがとうございました。またリンク先での画像情報による説明も分かりやすかったです。 さて、「回生ブレーキ付き直流モーターで、かつ、マスコンで回生ブレーキをかける電車」、さらに、「そのマスコンに定速制御機能が付いている電車」という命題に該当する電車ですが、直流下の回生ブレーキそのものの不安定性(定速制御のための回生制動を含む)等から定速制御機能付きのVVVF車に置き変えられているようで、現在では命題の電車が現役で走っているところを見ることは非常に難しいようですね。質問時にはワンハンドルの電車は想定していなかった(質問時の表現が悪く申し訳ありません)のですが、京阪電鉄の8000系が命題の電車に近く、紹介された電車の中では自宅に近いので、見に行きたいと思います。