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自動車のボディの素材、素材の将来性について教えて下さい
最近は鉄鉱石など資源価格の値上がりで、自動車関連産業が厳しくなっていると聞いて疑問に思った事があるので質問させて下さい。 今現在は自動車のボディは鉄が主流だと思いますが、他の素材にシフトしていく事は考えられますか? 自動車のこの部分は金属でないとダメ! という部分はどこですか? F1のマシンや航空機の素材に炭素が使われているそうですが、自動車への応用は技術的に厳しいのでしょうか? こんな本を読め、との回答でも構いません。 宜しくお願いします。
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#1さんも書かれていますが、鉄というのは入手性、加工性、耐久性に優れた、車にとってとても優秀な材料です。 また、近年は強度の向上した高張力鋼とよばれる素材が多用されてきており、安全性の向上と軽量化に寄与しています。 現在、鉄鉱石の高騰等による鋼板価格の上昇によって各自動車メーカーは対応に苦慮していますが、かといって脱「鉄」とするには、上記のような条件を満たしたうえに価格も「それなり」の材料を見つけ出さなければなりませんので、近いうちの他の材料へのシフトは起こらないでしょう。 現時点でアルミを一部に採用している車もありますが、これは大半が軽量化を目的に採用しているのであり、精錬に非常に電気を使うゆえに高価なアルミを車体全体に採用している量販車はホンダ NSXやAudi A8のようなごく一部のフラッグシップカーを除いてありません。 ただ、エンジンは大半の車がアルミ合金を使用しています。 昔は鋳鉄が多かったのですが、軽量化などの面からアルミ合金が使用されるようになりました。 エンジンはアルミ合金のまま当分変わらないでしょうね(エンジンは金属でないとまずいですから)。 F1では、マグネシウム合金やらベリリウム等をアルミに含有させたものあるようですが、あくまでコストと耐久性度外視・性能命のF1だから出来る事であって、一般車には使わないでしょう。 昔の車と大きく素材が違っているのがバンパーです。 昔の車のバンパーは金属でしたが、その後はABS等の樹脂になり、現在の車のバンパーは大半がPP(ポリプロピレン)樹脂を使用しています。 炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は、軽く強度があるのが利点ですが、製造コストが高く補修やリサイクルが非常に難しいという欠点があります。 (ちなみに、航空機やF1に使われているドライカーボンという炭素繊維は、強度は非常に強いが、工程が手作業なので量産に向かず非常に高価) 近年、環境保護等の面から車のリサイクルは重要視されていますので、炭素繊維のリサイクルが難しいという欠点は、大量生産・大量廃棄される自動車にとって扱いの難しい使いづらい素材であるともいえます。 上記のことを考え合わせると、鉄主体の現在の自動車の構成が、他の金属(もしくは他素材)に移行するのは当分先のことでないかと思われます。
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#1さんのに加えて、現在はリサイクルも視野に入れなくてはなりません。 金属のリサイクルは割合簡単です。 ただ、航空機に使われるような複合素材になるとリサイクルは難しい。 鉄だと安価で加工しやすく、丈夫で、適度に錆びて壊れてくれる。 アルミは軽量で錆びにくいが、曲がると修復が困難 その他の金属では車両単価が上がりすぎて一般人が買えなくなる。 鉄が一番使い回しが利きますね。
- yasubee337
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自動車のボディ素材に使用するものは、それなりの耐久性があること、安価で且つ入手性に優れていること、加工性に優れていること、などが挙げられます。なので一部の車両ではアルミ製や樹脂製のボディ(全ての部分で使用していない場合もあります)を採用しているものが数多く存在します。 炭素系の素材はカーボンファイバー(CFRP)の事だと思いますが、技術的なことより、価格的な問題のほうが大きいと思います。すでに市販車にも採用事例がありますが、部品単体でも驚くほどの価格になりますから…。もちろん量産性に劣ることも理由の一つではあると思います。 別素材への移行はどうでしょうね…。資源としての鉄が枯渇してくれば考えられていくのでしょうが、現状ではありえないと思います。
お礼
みなさんご回答ありがとうございます。 まとめてお礼を書く事をお許し下さい。 鉄の価格が高騰し、てっきり他の素材にシフトするかと思っていましたが、 鉄は使い回しが利く事を全く考えていませんでした。