Part7の攻略法も説明しますが、その前に1つ。Part7に40分しか残らない、つまりPart5,6に35分もかかるというのは、時間をどこにかけるかという戦略以前に、読む速度が遅いからだと思います。Part5,6もけっこう読む速さがものをいいます。テクニック的なことよりも、英文を速く読める訓練をしていかないと、大幅なスコアアップは望めません。
そのうえでPart7の攻略法ですが、まず、「難しい問題はさっさとあきらめて、簡単な問題だけを確実に解く」というTOEICの基本を守ることです。すべて正答できれば、リーディングスコアは495点です。時間が足りないといっている状態では、そこまでのスコアは、雲の上の状態ではないでしょうか。高見を目指しすぎて泥沼に入るよりも、確実な地面を踏んで確実に点を取ることを考えましょう。
どのみち20問残るのであれば、難しくて正答率が低くなる問題は捨て、やさしくて確実に解けそうな問題をやらないと損なのです。しかも、TOEICは問題の難易度をもとに統計処理をしています。難しい問題もやさしい問題も同じように正答すると、まぐれとみなされ、スコアは低くなるようです。やさしい問題の正答率が高ければ、満点近い人も間違える難しい問題は間違えても、それなりの英語力で解いていると判断されて、スコアは高くなります。これはPart5,6も同じで、「1つでも確実に解こう」とがんばるほど、TOEICのスコアは上がらなくなります。
特に最後のダブルパッセージは、文章量が多いことから敬遠する人が多いようですが、実は量の割に文章がやさしかったり、いやにやさしい問題が1、2問混ざっていたりすることがあります。Part7では、最初にダブルパッセージをやって、前の方の問題はあとからやるくらいでいいでしょう。ただ、やはり量が多い分、難しい問題にはひっかからずに、さっさと捨てて次に移ることです。
次に、時間がない中でやるのであれば、当然、文章はすべて読めません。最初に全体の構成や冒頭の部分をちょっと見て、広告か、E-mailか、カンファレンスの案内かといったところを見極めたら、すぐに質問を全部読みましょう。そして、その質問の答えが書いてありそうなところだけを探して読んでいきます。文章全体の意味は考える必要はありません。1回通してチェックして答えがあるところが見つからなければ、思い切ってそれは捨てて、次に移ることです。
必ずしもそうとはいえませんが、だいたいは質問は答えがありそうな部分の順番に並んでいることが多いです。最初の質問の答えは最初の方に、あとの質問の答えは、後の方にあるので、質問を1つずつ確認しながら通して読んでいけば、回答を拾い出しやすくなっています。
でも、いずれにせよ、読む速さを身につければ、全部をじっくり読んで回答を探していても、時間はじゅうぶん足りるようになってきます。テクニックを駆使して「攻略」しなければいけない人は、たいして高いスコアを取れていないと思うので、あまり信用しないほうがいいでしょう(^^;)。