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有機物の元素分析

高校の化学の教科書に載っている元素分析は、構成元素がCHOだけのものに限られていますよね。実際はNやPなどその他の元素も結合している場合はどのような調べ方をするのですか? 専門用語を多用されると理解できないかもしれませんので、できるだけやさしい表現でお願いします。

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  • c80s3xxx
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回答No.1

現実の有機合成の現場で使われる自動元素分析装置は,ふつうは酸素で燃焼させて分解し,CO2 量から C を,H2O 量から H を求めるものです.つまり,基本は CH の分析を行います.酸素は直接出ません.あとはせいぜい N (NOx にして分離した後,還元して N2 として検出) くらいまでが一般的な装置に組み込まれています.一部には S 等を一緒に分析するものもあります.残りは全部まとめて,何wt% というようにしか求められません. その他の元素は,その元素固有の分析を行います. S だったら,燃焼ガスで SOx として,これを酸化剤を含む水に吸収させて SO4(2-) として分析するとか,ですね.Cl も同様に燃焼ガスを水に吸収させて Cl- として分析する方法が一般的です. 高分解能質量スペクトルという方法を用いると,分子量 (この場合,正確には分子質量というべき) を小数点以下3桁くらいまでの精度で求めることができるため,これを利用することで元素組成まで決定できる場合も多く (ここまで正確に測れば,たとえば CH2 と N の質量の違いが明確にわかる),この両者を併用することが最近では多いようです.

その他の回答 (1)

noname#160321
noname#160321
回答No.2

#1のお答えのように現在プロが行う元素分析ではS、P、Clはイオンクロマトグラフの面積から測定しています。 以前硫黄が含まれていると言って出したら硫黄はまるで含まれずに塩素が含まれており、それで計算がピッタリ合ったケースがありました。 さすがプロ、恐るべし。

powerpro
質問者

お礼

お二人の専門家のお話が聞けて大変ありがたいです。 高校時代に化学を学ぶ上で、専門家から「これはやっておいたほうがいい」ということがあれば是非聞きたいです。