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具体例と本文の趣旨の一致・不一致
問題を解いていると、必ず残り2つの選択肢でたいへん悩みます。そして、必ずといっていいほど間違ったほうを選んでしまいます。 問 ひとたび身につけた意味づけの体系―それが慣習として確立すると、それは逆にそれを身につけた人を捕らえて放さない「牢獄」にもなる。それを捉えた人間を、今度はそれが虜にするのである。捕らえられた人間は、その意味付けの体系の決まりに従って、ものを捉え、行動する。人間は機械のように動き、すべてが「自動化」する。何かが起こっているようで実は何も起こっていない。―そういう世界が生じている。 しかし、機械とは違って、人間は―一方では秩序を導入しなければ気がすまない存在であると同じように―完全に秩序づけられた閉じた世界に長くは安住していられない存在でもある。遅かれ早かれ、創造への営みに人間は駆り立てられる。そして、既存の秩序を部分的になり、全面的になり、組み替えることを試みるようになる。詩人は何よりもこのことばの牢獄に挑む人たちである。そこでは日常のことばを超える言語創造を通じて、新しい価値の世界が開かれるわけである。言語習得の場合と較べると、もう一段階高い次元での意味づけの営みがなされるのである。 人間は、自分のまわりの事物に対して意味づけをしないではいられない存在である。しかもその際の意味付けは、すべて人間である自らとの関連で行われる。自然的な対象であっても、それが人間との関連でどのような価値を有しているかという視点から捉え直され、人間の世界のものとして組み入れられる。その世界は、すぐれた意味での文化の世界である。 1.言語の習得と異なり、詩人の言語創造においては日常性はその対象とならない。←日常のことばを超える言語創造を通じて、という記述があるので、×。 2.機械は秩序を維持することで価値を生産するが、人間は創造によって価値を生産する。←2段落の始めで、人間=既存の完全秩序はNG(機械とは違って)・新しい価値の世界が開かれる、と記されているので、○。 3.ことばや事物に対する過度の意味づけは、人間の創造活動の妨げとなる。←創造活動の妨げ云々の話題はないので、×。 4.普段に創造され続ける意味づけによって保持されている文化は、人類にとって普遍的なものとなる。←この話題もない、×。 5.人間が事物に対してする意味づけは、創造的な営みをする点で詩人の言語創造に相通じている。←詩人=ことばの秩序を組み替える人たち、人間=(ことばだけでなく)秩序そのものを組み替える人たち。「何よりも」という言葉から、詩人が行うことが、人間とは違うという点が確かに強調されており、本文中には、「共通している」などといった相通じるを表す言葉もないため、×。 と、2と5で悩んだ結果、上記のような結論をだし、自信満々で2を選んだのですが、正解は5でした。テキストの解説では、「機械は秩序づけられた閉じた世界に安住するものの例でしかない」と書かれていました。←具体例だって立派な内容では? 問題や解説を読んでいると、「着眼点をどこにするかで答えは違ってくるんじゃない?」「考え方を変えればこうも解釈することができる」と思えるものが多く、いまいちピンときません。
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- suunan
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要約すると 「人間は牢獄のような慣習に長くは我慢できず 秩序の組み換えを望む。詩人はこのことばの牢獄に挑む。それは 日常のことばを超える言語創造であり、 言語習得より一段階高い。 人間は事物に対して意味づけを行う。 人間である自らとの関連で。 その世界は、すぐれた意味での文化の世界である。」 となります。 「1.言語の習得と異なり、詩人の言語創造においては日常性はその対象とならない。←日常のことばを超える言語創造を通じて、という記述があるので、×。」 ★あなたが示した根拠は選択肢を否定できません 超えると対象にならないは両立します。 「2.機械は秩序を維持することで価値を生産するが、人間は創造によって価値を生産する。←2段落の始めで、人間=既存の完全秩序はNG(機械とは違って)・新しい価値の世界が開かれる、と記されているので、○。」 ★あなたが示した根拠は必要条件であり十分条件では ありません。その選択肢には日常言語より一段高いものが 欠けています。 「3.ことばや事物に対する過度の意味づけは、人間の創造活動の妨げとなる。←創造活動の妨げ云々の話題はないので、×。」 ★意味づけを固定すると創造の妨げになる という意味は本文に含まれています。新しい意味づけが創造と 示されていますよ。 「4.普段に創造され続ける意味づけによって保持されている文化は、人類にとって普遍的なものとなる。←この話題もない、×。」 ★この判断は正しい。 「5.人間が事物に対してする意味づけは、創造的な営みをする点で詩人の言語創造に相通じている。←詩人=ことばの秩序を組み替える人たち、人間=(ことばだけでなく)秩序そのものを組み替える人たち。「何よりも」という言葉から、詩人が行うことが、人間とは違うという点が確かに強調されており、本文中には、「共通している」などといった相通じるを表す言葉もないため、×。」 何よりもは詩人が他のものより一番言葉を、という意味すなわち 言葉とそれ以外の物の比較であり、 詩人を常人と比較して一番という意味ではありません。 したがって×の根拠はありません。 「2と5で悩んだ結果」 ??? それはおかしいでしょう。あなたの判断では 5は×なんですよ。 あなたのやっていることには理論的構造がありません。 何も考えていないのだから問題を解けるわけがないのです。 個々の根拠もたんに言葉をいい加減にやりくりしているだけで、 必要点の認識がありません。 他が全部おかしいのだから4はまぐれあたりです。 「自信満々で2を選んだ」 根拠がないのに自信満々ですか。 あてずっぽうの自覚があるはずですが。 「具体例だって立派な内容では?」 要約文の内容として充分でなければ立派ではありません。 具体例はひとつの部分にすぎません。 また、要約に具体例が必要とは言えません。 「着眼点をどこにするかで答えは違ってくるんじゃない?」 その記述には着眼点の正誤を判断する意志が失われているし、 違いがあるという状態の認識にはどちらが正しいかの 判断がやはり失われています。 それは、〔考えない状態〕に陥っているのです。 考えなければ解けません。 また、その記述はあなたの答にも適用されるのだから それを以て何かに反論することはできません。 「考え方を変えればこうも解釈することができる」と思えるものが多く」 具体性も根拠もありません。そもそも、その考えが正しいという 前提がないのだからその解釈が正しいかの方向性がありません。 「いまいちピンときません。」 それは自分が正しくて相手が間違っているという 前提の話ですが根拠がなく、 真相は逆であるという根拠はすでに述べたとおりです。
お礼
もう一度、問題と選択肢を読み直してみました。 1.「超えると対象にならないは両立します」 そのことを意識して読み直してみると、1も正解の可能性大という風に思えてきてしまいました(^^;。 3.「意味づけを固定すると創造の妨げになる」 牢獄といえる意味づけに人間は耐えられない→だから創造への営みに駆り立てられる、というのが本文の内容だと感じました。よって、意味づけを固定することは、創造の妨げになるというより、新しい価値の世界を創造する原因といったほうが適切だと考えます。 ある程度はスッキリしました。しかし、なぜ1が不正解なのか?という新たな疑問が沸きました。