• ベストアンサー

NMRについていくつか教えて下さい。

NMRの原理について教えて下さい。 チャートの見方はすでに知っているのですが、実際に装置の中では何をやっているのかを教えて下さい。 これは試料を静磁場下におき、ラジオ波の周波数を変えて掃引していき、その吸光度を見るというのが 実際にやっていることですよね? となると2次元NMRは何をやっているのでしょうか? 例えばCOSYの場合だと、試料を静磁場下におき、Aのラジオ波の周波数を固定し、 Bのラジオ波の周波数を変えて掃引していき、その吸光度を見て、Bの掃引が終わるごとにAの周波数を変えていくというのが 実際にやっていることですよね? これは合っていますでしょうか? それと2次元NMRについてなのですが、これは1次元NMRとの装置における違いは単にラジオ波発生器が2つあるということだけですよね? これって装置の値段としては大して差はないということなのでしょうか? 簡単な改造で二次元の機能を付加出来るものなのでしょうか? それと2次元NMRと一口に言っても、COSYやNOESYなどいろいろな種類がありますが、これらは一つの装置で基本的に全て行えるものなのでしょうか? それとも一つの装置に対して1つしか機能がついていないものなのでしょうか? よろしくお願い致します。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • 101325
  • ベストアンサー率80% (495/617)
回答No.2

> ラジオ波の周波数を変えて掃引していき、その吸光度を見る NMRをざっと紹介する時にそのような説明がなされることがありますが、実際には装置の中では全く違うことが行われています。手短かに言うと、(1)ラジオ波のパルスを照射して、(2)試料の応答を観測し、(3)その応答をフーリエ変換する、ことによりNMRチャートが得られます。 (0) 試料を静磁場下におく。 (1) 単一周波数のラジオ波を、10μsくらいの矩形波パルスで試料に照射する。 (2) パルスを照射された試料から、減衰して消えるラジオ波が10秒くらい放出されるので、時刻t2の関数としてこれを観測する。 (3) 時刻t2→周波数f2にフーリエ変換すると、NMRチャートが得られる。 より詳しくは、例えばアトキンス物理化学(第6版:595~606ページ「パルス法NMR」)などをご覧下さい。 > 2次元NMRは何をやっているのでしょうか? ラジオ波の周波数の掃引は、しません。時間を掃引して、その後フーリエ変換します。 もっとも単純な2次元NMRでは、ラジオ波パルスを試料に2回照射します。1回目のパルスを出した後、時間t1だけ待ってから2回目のパルスを出します。そして時刻t2の関数として、試料から放出されるラジオ波を観測します。ラジオ波が減衰して消えるごとに、待ち時間t1を変えてはパルスを照射して応答を観測していく、というのが実際にやっていることです。観測されたデータはt1とt2の関数なので、t1→f1,t2→f2と二回フーリエ変換すると、2次元NMRチャートが得られます。 > 装置の値段としては大して差はないということなのでしょうか? > 簡単な改造で二次元の機能を付加出来るものなのでしょうか? 化学の分野でルーチン測定に使われているNMR装置なら、たいてい二次元測定ができると思います。NMRのオペレータさんに尋ねてみて下さい。 一次元専用機の改造が簡単かどうかは、装置に依ります。もしCW-NMR装置と呼ばれる装置だったら、不可能です。緩和時間測定ができる装置なら、ハードウェアを改造しなくても原理的には測れるはずです。 > COSYやNOESYなどいろいろな種類がありますが、これらは一つの装置で基本的に全て行えるものなのでしょうか? 本当にいろいろな種類がありますので、一つの装置では全ては行えません。しかし、COSYやNOESYなどの代表的なものは、基本的にはどの装置でも測定可能です。NMRのオペレータさんに尋ねてみて下さい。

すると、全ての回答が全文表示されます。

その他の回答 (1)

noname#160321
noname#160321
回答No.1

>実際にやっていることですよね? >これは合っていますでしょうか? 合っていますが、実際にはやっていません。^o^ 現在はFT-NMRが殆どなので、FTしたときラジオ波に相当する振動数範囲の矩形波を照射しています。 で、吸収された残りを積算し、ラジオ波領域に作図しています。 ですので、COSYも多少複雑な電磁気学が必要な照射方法になっていると思います。 その辺はFT-NMRの教科書をお読み下さい。

すると、全ての回答が全文表示されます。

関連するQ&A