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仮定法過去について
- 五輪サッカーの反町ジャパンがナイジェリアに敗退しました。質問のポイントは、なぜ反町監督が仮定法過去を使用したのか、勝利の可能性があったからなのか、解説をお願いします。
- 読売新聞の記事によると、反町監督は『たとえ勝ち点をあげても、困難な状況に変わりはなかっただろう。』と述べています。質問者はなぜ、if節が仮定法過去になっているのか疑問に感じています。
- 質問者は敗戦の弁として、『if we had won』が正しいと考えています。また、勝利の可能性があるために仮定法ではないのかとも疑問に感じています。この疑問に対して、解説をお願いします。
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英字新聞などを読んでいると、この 1. 「If+S’+過去形…, S+would have p.p. …」 のパターンを私も時に見かけます。 かつて私も疑問に思って調べてみたのですが、仮定法過去完了の簡易ヴァージョンのようでアメリカ用法のようです。 いくつかの英語教育・文法書がこのパターン1を取り上げています。例えば、 (a) アメリカの著名な英語教育書 ”The Grammar Book: An Esl/Efl Teacher's Course”(2nd ed. Heinle & Heinle Pub. 1998年、p.569) によると、 このパターン1は (あ)ある研究者の実証データでも一定程度見られること、 (い)さらに、「If+S’+had p.p.…, S+would have p.p. …」(パターン2とします)の「簡易型」(a simplification)であることを示唆しています。 (http://www.amazon.co.jp/Grammar-Book-Esl-Teachers-Course/dp/0838447252) (b) イギリスの文法書 “Teaching Tenses: Ideas for Presenting and Practising Tenses in English”(私のものはやや古く1995年のものでLongman、p.112)は、アメリカ用法ではパターン2よりも、このパターン1を好む場合がある、と書いています。 (http://209.85.175.104/search?q=cache:1YptYmeqS5gJ:www.amazon.co.uk/Teaching-Tenses-Presenting-Practising-English/dp/0952280868+%22teaching+tenses%22&hl=ja&ct=clnk&cd=1&gl=jp)
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- Ocham
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これは明らかに転記ミスです。 口語ではwe hadがwe'dになり、ほとんどweと区別がつきません。 transcriber(テープを起こして文字化するnative speaker)が 慌ててwe'dをweにしてしまった結果です。主節部分でwe would have を短縮したwe would'veを使っているのがその証拠です。 どんな状況であろうと、このcontextでconditional clauseに過去、main clauseに過去完了の仮定法はあり得ません。
お礼
ご説明をありがとうございます。 一種の誤植ということですか。 口語・俗語として、このような文法もありうるのかな、とも想像したのですが…… 仮定法過去と仮定法過去完了がごっちゃになる稀な例文かなと、いわゆる英語の奥深さを想像したのですが…… なるほど、誤植なら問題は解消してしまいますね。
- kerozirusi
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これは、引用符内であることがポイントだと思います。 つまり直接話法で、反町監督が話した通りを英訳してあるものと思われます。 監督が敗戦の弁を述べた(←過去)その段階で、あり得ない事実としての仮定を間接話法ではなく、セリフの引用という直接話法で生き生きと伝えるために、"saidの時間を基準として"表現すると仮定法過去となります。 引用符の中なのにも関わらず仮定法過去完了にしてしまうと、saidした時よりも更に前の試合のことについて、勝ち点をあげてたとしてもと言う非現実な仮定に聞こえてしまいます。 監督の談話をのシーンを見ていないので何とも言えないのですが、今さっき負けたばっかりの試合を振り返っての話であれば、時間的な差をほとんど意識することはないので、仮定法過去完了にするのは不自然に感じます。
お礼
ご説明をありがとうございます。 難しくて、まだ理解できない感じです…… 時間差が無い、というのがキーになる、とのお話ですね。 反町監督の気分では試合が続いているに等しいということなのでしょうか。心の中ではまだ敗戦が過去になっていない……? それと「直接話法」がどう関係するのか、ちょっと、頭が追いつかないです。 >仮定法過去完了にしてしまうと、saidした時よりも更に前の試合のこと >仮定法過去完了にするのは不自然に感じます 何となく分かります。 ですが、逆に、「仮定法過去」だと次の試合のことをもう話題にしているようで、これまた「あれっ?」と面食らいます。 どっちもどっちな気がして、非常に難しいです。
お礼
精細なコメントをありがとうございます。 >アメリカ用法のようです。 >好む場合がある、と書いています。 そういうことになると、一部では定着しつつある表現・文法と考えても良さそうですね。 「簡易型」というのは、耳慣れないですが、「俗語」的用法とはまたどこかが違うんでしょうね。 非常に参考になりました。 英字新聞に時折出現するというのであれば、たぶん、あえて誤謬・誤植として校閲される対象にはならない、という結論になるでしょうか。