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「~の人たち」「~の方々」
(日航ジャンボ機墜落事故から満23年。犠牲者の方々に哀悼の意をささげます。) さて、今朝ラジオで「遺族の人たちは慰霊のために事故現場に到着しました」と読んでいたアナウンサーがいました。 この例に限らず、日本語では「選手の人」「難民の人たち」「被災者の人たち」のように、本来不要とも思える「人(たち)」をつけて表現を和らげて使うことがありますが、英語などではそのような言い回しはありますか。 また~の方(かた)、~の方々(かたがた)に相当する言い方はありますか。
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こんにちは。先日の国語のご質問ではお返事を有難うございました。 ご質問1: <(日航ジャンボ機墜落事故から満23年。犠牲者の方々に哀悼の意をささげます。)> もうそんなになるのですね。当時私は10代でしたがよく覚えています。犠牲者の方々が本来なら生きていたであろう23年間を、自分はどう使ってきたか見つめ直さなければいけませんね。 ご質問2: <「人(たち)」をつけて表現を和らげて使うことがありますが、英語などではそのような言い回しはありますか。> よく使われるのが複数の不定代名詞thoseです。 1.このthoseは=those peopleのことですが、一般にはpeopleを省略してthoseだけで使われます。 2.どんな人々なのかを関係代名詞whoを使って、説明を付加する語法がよくとられます。 例: those who are present (直訳)「出席している人々」 →(意訳)「出席者(の人々)」 3.また、上記の例のような述部が形容詞の場合はwho areを省略して、後置修飾としてthoseにかかる語法もあります。 例: those present「出席者(の人々)」 4.ちなみにこれはあくまでwho areを省略した、叙述用法の形容詞ですから、限定用法で前から修飾する語法は使えません。 例: present those(X:限定用法) ご質問3: <遺族の人たち> この場合はthoseは使いません。 1.遺族とは「遺された家族」のことで、家族の誰かが犠牲者として亡くなり、残された家族のことを言います。 2.「犠牲者」は名詞「犠牲」victimを複数形にすると、「犠牲者の人々」を表す名詞になります。 3.その意味でfamilyをそのまま使い、犠牲者はvictimsをそのまま使います。 例: the family of the victims 「犠牲者の遺族」 4.familyは集合名詞ですので、単数でも家族のメンバーを含みます。そのため、意訳では「家族の人々」という複数の意味が意味が含まれています。 上記の例だと、同じ家族から複数の犠牲者が出たイメージになります。 5.ご質問の例文のように、犠牲者が多数で異なる家族が複数ある場合は、同じ家族のメンバーではないので、普通名詞として複数形になります。 例: the families of the victims 「犠牲者の遺族の方々」 6.家族には親戚など血縁関係のある親族が全て含まれますが、家族だけでなく、知人、友人、同僚などを含める場合は、以下のように表します。 例: the families and friends of the victims 「犠牲者の遺族やご友人の方々」 この場合はfamilies and friendsが「遺族全体」に含まれますから定冠詞theは一度の使用になります。 7.親しい知人、友人、同僚などを含める場合は、close「近しい」→「親しい」を使って以下のように表します。 例: the close families and friends of the victims ご質問2: <「選手の人」「難民の人たち」「被災者の人たち」> 1.「選手の人」: (1)これも集合名詞teamが使われます。 (2)集合名詞なので単数でも「同じチームのメンバー」を含み複数のニュアンスを持っています。 例: the team is strong「そのチーム(選手達)は強豪だ」 (3)ただし、違うチームが複数ある場合は、複数になります。 (4)オリンピックの選手達にあたる「選手達」は、playersという名詞の複数形で事足ります。 (5)これが種目によって具体化する単語を複数で使えば「~の選手達」となるのです。 例: athletes=athletic players 「陸上選手達」 2.「難民の人たち」: 「難民」を表す英語はrefugeeです。それを複数形にすればいいです。 例: the refugees 「難民の人たち」 3.「被災者の人たち」: (1)「被災者」は、死傷などの人的被害、破損などの物的被害を被った人々を指します。 (2)その意味で「犠牲者」全般という意味でvictimを使います。 例: the victims of the typhoon 「その台風の犠牲者の方々」 ご質問3: <また~の方(かた)、~の方々(かたがた)に相当する言い方はありますか。> ありません。 1.英語では、「人々」という普通名詞に相当する敬語はありませんから、上記のような英語表記で問題ありません。 2.和訳で「人」「人々」、「方」「方々」との使い分けは、前後文脈や状況から敬語を使うべき場面であると判断すれば、後者の訳にしているだけで、英語自体には表記的にその使い分けは存在しません。 以上ご参考になれば。 前回のお礼コメントではご丁寧なお返事を有難うございました。makoseiさんも偶然同じ経験をされていたのですね。あのような場面に遭遇すると本当にショックでどうしてよいのか迷ってしまいますね。「猫を可愛がる一方で所詮は猫」という割り切りもまた、人間の悲しい業なのかもしれません。makoseiさんも気を落とされませんように、、、。
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- Oubli
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どうなんでしょうか。「遺族の人たち」というのは日本語としてむしろ失礼な表現のように思います。敬意は感じられません。敬意を表すのならば「遺族の方々は」とか「ご遺族たちは」でしょう。
お礼
ご意見ありがとうございます。 敬意というよりも、例えば「難民たち」というとなにか見下しているように感じますが、「難民の人たち」ということで表現を和らげる効果があるように思います。
- jo-zen
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英語では「選手」「難民」の場合は「~の人」という表現は使いませんね。但し、「犠牲者」や「被災者」の場合は、関係代名詞などを使って「people(persons) who ~」などのような形で、「・・・の犠牲になった人(たち)」「・・・の被害にあった人(たち)」という形で使われることはあります。「~の方(かた)、~の方々(かたがた)」に相当するのは「people(persons) who ~」ということになります。
お礼
ご回答ありがとうございます。参考にさせていただきます。
お礼
ご回答、お気遣いありがとうございます。たいへん詳しく、よく解かりました。 「老練」という言葉がふさわしいかどうか、Parismadamさんのお答えはそんな域に達していると感じますが、23年前10代だったということは意外にお若いかたなのですね。おみそれしました。 (フランスにお住まいとのことですが、ムード音楽のポールモーリアさんやレイモンルフェーブルさんは私の青春時代のスターでした。もうお二人とも亡くなってしまいましたが。モーリア氏はマルセイユ出身でした。Parismadamさんはどのへんなのですか。気がむいたら何かのついでに教えてください、なんて無理な質問をして失礼しました。)