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ドライブシャフトの採用・不採用
また識者のご意見を聞かせてください。 昭和63年のアルトワークス(4WD)を弄って遊んでいます。 この車の後輪駆動系は ・リアデフ+ドライブシャフト という構成ではなく、「ホーシング」と呼ばれるデフキャリアと一体に なった大型の駆動系部品にドライブシャフトを内包しているようです。 ブーツが無いので耐久性がありそうだなと思いましたが、 ・リア側もドラシャを採用した方が整備性が増すのでは? ・キャンバー角調整などの点で不利なのでは? とも思います。 昔の車なので、設計思想が洗練されていなかったのか?とも思い ましたが、その後に改良されてもいないようです。 それほどコストの削減に貢献していないような気もするのですが、 リアにドラシャを採用しない事によるメリットがあるのでしょうか。 ご意見をお持ちの方、教示願えれば幸いです。 ※なお、軽自動車の所有は初めてなものですから、軽自動車の常識には 疎いことをご理解ください。
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質問者が選んだベストアンサー
元Sディーラー勤務、現役整備士です。 まずは先の回答に誤解がありますので説明を。 No,2ですが、キャリイとはデフもホーシングも別物です。逆に独立懸架のカプチーノにキャリイの純正LSDが使える物があったりします。 で、質問に対する回答ですが、軽自動車に限らないと思いますが、リヤにキャンバー調整機構を持たせた車など極少数です。必要ない物を付ける意味も有りません。また、デフ単体+ドライブシャフトの構成だとリヤのアームマウント部の他にデフマウント部も補強(サブフレームとか)を入れなければならずコスト&重量増となります。 更にリジッド(スズキでは確かITL/アイソレーテッド・トレーリング・リンク式と呼んでいた筈)のメリットとして、片輪が持ち上がった際には「コ」の字型のサス全体がよじれて反対側のタイヤを路面に押し付ける為トラクションが抜けにくく、しかも構造上スタビライザが要らない(独立懸架の場合、同じ効果を狙う為にはスタビが必須)ので、軽量化及びコストダウン(こちらが第一目的)の為には効率の良い形式です。
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- nekoppe
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>リア側もドラシャを採用した方が整備性が増すのでは バンジョー型の方が構造簡単、部品点数も少なく整備性が良いです。整備性の前に不具合そのものが発生しにくいです。 >キャンバー角調整などの点で不利なのでは キャンバもキャスタもトーインもなく、調整も不要です。 >リアにドラシャを採用しない事によるメリットがあるのでしょうか ・コスト、整備性、耐久性が優れている ・不整地走行時、駆動系とサスが、接地、草木や針金の巻込、飛石、等の不具合を受け難い(独立はロアサスアーム位置を高くできない) ・車体がロールしても対地キャンバ等の変化ゼロ
お礼
たしかに構造上、不具合が発生しにくいというのは頷けます。 また車体のロール時にキャンバ変化がないのも利点ですね。 こうして考えると、軽の本格クロカン車であるジムニーに 採用され続けているのも分かります。 シンプルでメリットの高い構造のようですね。 ありがとうございました。
- LB05
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クルマの研究を生業としている者です。 純粋な性能(操縦性や乗心地)の面では独立式の方が優れていると言えますが(ちゃんと設計されていれば、乗用車の使用状況で車軸式の方が有利という事はありません)、一方車軸式は『高荷重に耐える構造とし易い』『部品点数が少ない』『車両への組み付けが容易』などのメリットがあります。 元々・・・軽に限らず自動車の製造コストでは、組立工数というモノの比率はバカに出来ません。 つまり、タイヤが4コありエンジンも変速機も揃っている軽自動車の組立コストは、登録車と大きく変わることはないということです。 しかし軽自動車と登録車を同じ価格で販売することは出来ないので、当然組立工数を極限まで削減する必要が出てきます。 部品数と組付け工数が少ないリジッドアクスルは製造コスト上圧倒的に有利な点で、コスト上限が厳しい軽自動車ではなかなか独立式が採用出来ないでしょう。 軽自動車を登録車と同じ感覚で製造する会社というとスバルさんが思いつきますが、スバルさんは既に軽自動車製造からの撤退を発表しています。コスト意識が特別に厳しい他の軽自動車メーカとは『勝負にならない』というのが真相ではないかと思われます。(意外に知られていませんが、スズキさんに至ってはトヨタさんよりコスト管理が厳しいほどで、トヨタさんは『労働組合や協力企業との関係もあり、スズキのマネは出来ない』と認めています。)
お礼
組立工数は思い至りませんでした。 お話を聞いて、納車した日にジャッキアップし下回りを覗いた際に 「これなら溶接部分以外、自分でも分解できそうだ」 と感じた事を思い出しました。 分解しやすい・・という事は、組み立てやすいという事ですよね。 参考になりました。
- nourider
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アルトワークスは確かキャリーのホーシングを流用して4WD化したのだと思います。専用のリアデフとドライブシャフトで左右独立のストラットサスにでもするのが理想でしょうが、そんなことするのはスバルのヴィヴィオくらいのものです。 スバル以外のFFベース4WD軽はみな同じ方法を取ったと記憶しています。スバルさんみたいなことしてたら儲かりません。 スバルさんはそもそも創業当時から4輪独立のサスペンションに拘っている変な会社なので、同じ視点では考えていないのでしょう。シトロエンみたいな会社です。 クラウンがトラックみたいな板バネでホーシングのサスペンションだった時代に、すでにトーションバーによる独立サスペンションだったのですから。
お礼
まさに、メイン車種として親しんでいるのはスバルなんです(苦笑 それなりに自分で整備もしているのですが、その観点で物を見るクセが ついてしまっているようですね。 いつかヴィヴィオも入手して、乗り味を試してみたい所です。 ご意見ありがとうございました。
- kaitaiya
- ベストアンサー率34% (1155/3321)
いろいろありますけどドライブシャフト両端のジョイントがないってのはコストや信頼性ででかいです。 それとこの話は駆動系というよりもサスペンションの問題です。 リアをリジットアクスルにするか独立懸架にするかです。 一般には独立懸架のほうがエライみたいな話もありますが・・・・(苦笑) 軽自動車のように重心の高い車の場合、リジッドのほうが安定性は良いです。 またオフロードのようにホイールを大きくストロークさせる場合もリジッドに分があります。 逆に重心が低い車で細かい動きにこだわるなら独立というトコです。 (スポーツ系のコーナーリングスピード重視型とか)
お礼
>重心の高い車の場合、リジッドのほうが安定性は良い なるほど、これは思いつきませんでした。 確かに左右のフラフラを抑えるには有効ですよね。 逆に、重心が低く破綻しない車で、積極的に左右のフラフラを利用 するような場合には独立懸架が有効・・・ 勉強になります。
お礼
現役整備士の方から意見を聞けて光栄です。 なるほど、スタビライザーの効果を自然に発生できるのですね。 それは非常に有意義だと思います。 コストダウンも含め、伊達に長期間採用されている訳ではない、と いうところでしょうか。 ご意見ありがとうございました。