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いまさらですが・・・本格って何です?
本格ミステリ、とか、新本格ミステリ、とか言うじゃないですか。 自分でも良く使うんですけれど(笑)、本格ミステリの定義とは何なのでしょうか? また、明確な定義ってあるんでしょうかね? ミステリに詳しい方、よろしくお願いします!
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本格ミステリーは、世界的には、かなり特殊みたいです。 その定義については、もうあなたも仰っているようにトリックにのみ重点を置いた推理小説と言うことだと思います。机上の空論みたいなのが、本格ミステリーでは当然のように出てきます。密室殺人なんて本当は起こらないでしょう。しかも、事件の解決には、社会的背景等は、何も関係しないのが普通でしょう。 この点で、犯罪の裏に深いともすると深刻な社会的背景があり、それを読者の好奇心の中心にすえるいわゆる社会派ミステリーと対照的でしょう。 本格ミステリーが、世界的に特殊だと書いたのは、本格ミステリーは、イギリスでのみ発達したからです。トリックのみを楽しむ余裕が、産業革命で世界の富を独占したイギリスでのみ可能となったからでしょう。 日本でも、長く社会派ミステリーが中心でした。松本清張を旗頭に、森村誠一 等がそのあとを受け継ぎ、現在は、宮部みゆきが代表でしょう。やはり、現在も本格ミステリーは、人気は、少数の読者の範囲にとどまっているようです。 なお、この問題に関して、宗教との関連で、キリスト教の中で比較的寛容なカトリックでは、本格ものがはぐくまれる余地があるとの見解があります。イギリスは、国教会ですが、外観は、プロテスタントであり、内容は、カトリックに近いとされています。ヨーロッパ大陸では、カトリックのフランスで本格が発達したとこの見解からは、説明されました。 カトリックでは、人生の楽しみを肯定するらしく、謎解き自体を楽しむことに罪悪感は、無いというのがこの見解の説明です。 プロテスタント中心のドイツでは、本格ミステリーは、発達せずに、終わりました。アメリカで、本格ミステリーを書いている人は、カトリックが多いそうです。 どうも、よけいなことを書いてしまいました。お許し下さい。なお、宗教に関して無知なので、間違いがあれば、お許し下さい。
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- masahumi-1
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推理小説は、かなり広いジャンルの総称で、「冒険小説」などまで含まれてきます。 つまりインディ・ジョーンズまで広義では、推理小説に含まれる訳です。これは現在、冒険小説と言われる作品まで 日本推理作家協会賞を、受賞しているのをみれば、わかると思います。「本格」という言葉はそう言う推理という広いジャンルから「探偵物」等トリックやアリバイを中心にした殺人絡みの作品を差別化する為につくったジャンルです。この「本格推理小説」という言葉は、当然大衆文学を 評論家がわかり易く位置づけした訳ですからどこの出版社も使っています。しかし「新本格推理」は講談社が、当時 島田荘司氏を師事し集まってきた新人作家(主に京都の大学の同好会)を、デビューさせる時に作った名前ですので 文学史には、何の関係もありません。従ってこの「新本格推理」なる言葉は、講談社とその関係会社の光文社でしか 使われていません。ここが大きく「本格」と「新本格」との違いです。一度家にある本格と新本格という表紙や解説文にでてくる本で分けてみて下さい。一目瞭然のはずです。
- popesyu
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所謂本格モノと呼ばれてた推理小説は仰る通り、「人物造形や文学性がかけている」という点で批判されてました。それで日本ではミステリーと言えば松本清張氏に代表されるような社会派ミステリーが主流だった訳で。んで、そこで敢えて「新」本格と名づけて開き直ったの(これも仰る通り「逆にそれは強み」だと)です。 「新本格」という言葉そのものを名づけたのは、綾辻行人氏、法月綸太郎氏や歌野晶午氏などの新人作家たちを売り出す際にまとめて「新本格派」と呼んだ講談社の編集者、宇山氏という人らしいです。 勿論それ以前から新本格という言葉そのものはありましたが、それはあくまでも売り文句としての使い方であって、今現在流通している新本格とは若干違います。 でこの言葉を実際に広めたのは、それまで格下だと認識されていた本格系のミステリの第一人者だったのが島田荘司氏でしょう。彼は漸く現れた後継者たちを過剰なまでに後押しします。その過程で「新本格」という言葉は講談社の手から離れ一般に広まることになったのです。 新本格のジャンルを確立しようと懸命だった島田氏は、あちこちで新本格とはなんて文章を書いてますので、それが定義付けとして妥当かどうかは別にして(まぁ第一人者が言うんだからそれで良いと思いますがw)参考になるかと思います。
お礼
あ~、島田氏がそうだったんですか。知りませんでした。 なんかこの話を聞くと新本格なんてどうだっていいな・・・と思えてくるような・・・(笑)。 詳しい解説どうもありがとうございました。
- shikakuhonpo
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最後の最後にどんでん返しのあり、そのどんでん返しによって読者に「あっ!」と言わせることを目的に書かれた推理小説……という解釈を僕はしています。 僕自身は鮮やかなトリックが用意されていてこそ本格推理小説だと思っているのですが、最近の新本格と呼ばれている推理小説で、まともにトリックをこしらえているものなど皆無に等しいですから。 いずれにしても、本格推理とか新本格推理という用語に、統一見解はありません。だから、「明らかにこの小説は本格推理じゃないだろ!」という小説にまで「本格推理の傑作!」みたいな帯がついて本屋の棚に並べられることがあります。
お礼
あぁ、わかりますわかります。 それは本格じゃないだろっ?!ってのありますよね。 笠井潔とかが新本格とか言ってるけど、それも良くわかんないしねぇ・・・。 私、帯に騙されて買った本がいくつあるかっていう・・・(以下略)。 ありがとうございました。
- jun95
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本格というのは、クロフツの「樽」であるとか、横溝正史の「本陣殺人事件」のように、トリックが論理的に検証可能なものを言います。 ただ、鮎川哲也の本格ものなどでは、ストーリー性よりも、トリックの純粋性に重きを置きすぎていて、少し凝りすぎていると思える作品もあります。 ただ、明確な定義があり、それを一つの公理のようにして書かれている訳ではありません。
お礼
それは、はい、わかります。 トリックにばかり重点が置かれて、人物造形や文学性がかけているってのがミステリの弱点だって言う人多いですよね。 私は逆にそれは強みだと思うんですけれど。 今思ったんですけれど、本格ミステリとは、キャラクタもストーリーも、華麗なるトリックのために作られている、そういう作品のことかも。 でもよくわかりませんね。 ありがとうござまいました。
お礼
そうなんですか。てか講談社と光文社以外の帯付のミステリあったかな・・・(笑)。創元推理文庫とかか。古典派帯なんてとっくに無いしな・・・。 とそんなことはどうでもよく、そうなんですか、ありがとうございました!