解説長くなりますよ~。ご覚悟のほどを(でも一回覚えていただくと、応用が利くと思いますので、損にはならないかと…)。
私は、(1)は元利金等返済なのでエクセルの「ローン計画書」を使いました。
(1)は借り換えではないので、正確には「2,100万円を新規借入」ではないのですが、まず、【ローンのデータ】シートに、次のように入力します。
・借入金額…21000000
・利率(年)…2.35%
・返済年数…23
・返済回数(年)… 12(表示されているまま)
そうしますと、
・総返済回数…276
・必要返済額(計算値)…\97,535
と表示されますが、下の方に「ローン期間が返済表の設定より長くなりました。表を適切な長さに延長してください。」「ローン返済表の長さは、ユーザー設定シートの276まで延長できます。」という注意書きが表示されると思います。
ここで、シートの右上にある『ユーザー設定』ボタンをクリックしてください。
【ユーザー設定】シートが表示されますので、「初期値」欄の「ローン返済表に設定する支払回数を記入してください」のところを「276」に変更してください(12回×23年=276回)。
「ローン返済表に設定された借換えと繰上げ情報をリセットしますか?」というようなダイアログボックスが表示されますので、『はい』ボタンをクリックしてください。
これで、【ローンのデータ】シートを表示しますと、「借入金額:2,100万円 返済期間:23年 利率:年利2.35%(完済まで同一金利) ボーナス返済なし 元利均等返済」というパターンのローン計画書ができ上がっています。
総返済金額が27,204,086円、総利息が6,204,086円と表示されていないでしょうか?
そして、「当初金利2.35%(10年固定)→11年目から完済まで、10年固定店頭表示金利(4.75%と設定)から0.70%優遇」という場合には、まず、10年後の金利が何%になるか…ですが、ご質問者さまは、現在よりも0.70%上昇していると考えて、4.05%+0.70%=4.75%、そこから0.70%の優遇が受けられると設定されたわけですね。
ならば、【ローン返済表】シートで、回数「121」の利率欄を「4.05」に修正します。
そうしますと、それ以降の利率が4.05%に変わり、返済金額も「109,293円」に変わります。
さらに、【ローンのデータ】シートを表示しますと、下の方に「ローンは途中借換えされました」と表示され、総返済金額が28,877,494円に、総利息が7,877,494円に変わっていませんか?
これが、
> 1)は終了後が残り13年だけなので10年固定の金利で計算(強引ですね)
をエクセルの「ローン計画書」で行った結果です。
これによれば、(1)の利息は768万円ではなく、787万円になりますが、まあ、計算ソフトのプログラミングはいろいろありますので、差は出ると思います。
元金均等返済は、「ローン計算書」テンプレートが使えないので、私は普通のシートで、関数の「ISPMT」を使います。
> (2)は終了後が残り18年なのですが、こちらもすごく強引に(1)と同じように計算。
ならば、(2)は1.00%優遇ですから11年目以降の金利は、「4.05%+0.70%-1.00%=3.75%」ですね。
まず、A1セルに借入金額「21000000」を入力しておきます。
A2セルに返済回数、12回×28年=「336」を入力しておきます。
そして、
・B列を回数、C列を毎回の返済元金、D列を利息、E列を毎回の返済金額、F列を当回返済後の残元金となるようにします。
・B1セルに「1」を入力し、B2セル「=B1+1」、B3セル「=B2+1」…B336セル「=B335+1」とします。
・C2セルに「=ROUNDDOWN($A$1/(28*12),0)」と入力します。以下、C336セルまで同じ算式をコピーします。
・C1セルに「=$A$1-sum(C2:C336)」と入力し、それを同じC1セルに「値コピー」します。元金均等返済の場合、借入額と返済回数によっては、毎回の返済元金がきれいに割り切れない場合もありますので、これによって「端数は初回で調整」の方法をとります。(あくまでも私がこの方法をとるだけです。)
・D1セルに「=ISPMT(2.25%/12,B1,336,-$A$1)」と入力します。
ISPMT関数の()内は、「金利,回数,返済回数,元金」の順です。
住宅ローンの金利は年利ですが、返済は毎月ですので、金利は12で割ることになります。
回数は、B列の数値を持ってくるようにしてありますから、以下、D336セルまでコピーをすれば、元金均等返済の場合の毎回の利息額が表示されます。
・E1セルを「=C1+D1」として、それをE336セルまでコピーすれば、毎回の返済金額=元金+利息が計算できます(101,758になっていませんか?)。
・F1セルに「=A1-C1」と入力すれば、初回返済後の残元金が表示できます(20,937,500になっていませんか?)。F2セルは「=F1-C2」となり、以下、F336セルまでコピーします。
これで、「借入金額:2,100万円 返済期間:28年 利率:年利2.25%(完済まで同一金利) ボーナス返済なし 元金均等返済」というパターンのローン計画書ができ上がっています。
そして、「当初金利2.25%(10年固定)→11年目から完済まで、10年固定店頭表示金利(4.75%と設定)から1.00%優遇」という場合には、先に作ったシートの121行目以降は無視します。
・A列からF列をコピーして、G列に貼り付けます。
これで、H列が金利見直し後の回数、I列を毎回の返済元金(返済回数を変更していなければこれは変わりません)、J列を金利見直し後の利息、K列を金利見直し後の毎回の返済金額、L列を当回返済後の残元金(これも変わっていないはず)となるようにします。
・G1セルには「120回目の返済完了後の残元金」がほしいので、F120セルの値を入力します。
(2)のパターンでは、13500000になっているはずです。
・G2セルには、12回×残り18年の「216」回を入力します。
・H、I、L列はそのまま
・J1セルに「=ISPMT(3.05%/12,H1,216,-$G$1)」にして、以下、J216セルまでコピーをすれば、金利見直し後の毎回の利息額が表示されます。
・K1セルは「=I1+J1」になっているはずです(104,492になっていませんか?)。
・A~F列の121行目以降のデータを消去して、C、D、E列の1行目から120行目までを合計してください(C121セルに「=sum(C1:C120)」、D121セルに「=sum(D1:D120)」、E121セルに「=sum(E1:E120)」と入力すればOK)。
・I、J、K列の1行目から216行目までを合計してください(I217セルに「=sum(I1:I216)」、J217セルに「=sum(J1:J216)」、K121セルに「=sum(K1:K216)」と入力すればOK)。
これで、「C121セルとI217セル」「D121セルとJ217セル」「E121セルとK121セル」を足せば、
「借入金額:2100万円 当初金利2.25%(10年固定)→11年目から完済まで、10年固定店頭表示金利(4.75%と設定)から1.00%優遇 返済期間:28年 ボーナス返済なし 元金均等返済」
の場合の、借入金額、総利息額、総返済額が計算できているはずです。
私の計算では、「借入金額2,100万円 総利息額8,409,375円 総返済額29,409,375円」と出ています。
ですから、(2)の利息額は、822万円ではなく、841万円になりました。
(3)については、20年固定のみ考えました。
計算書の作成方法は(2)を応用してください。
ご質問文では「少しずつ繰り上げ返済しながら…」とありますので、たとえ(3)の「106,000円」が”毎月”であっても、繰上返済は可能と捉えました。
ならば、切りのいいところで、毎月「105,000円」返済がある…と考え、105,000円と実際の返済額との差額を『貯めていく』ことも可能ではないかと考えました。
そうしますと、その分だけで20年間で350万円が貯まる計算になります。
これは獲らぬ狸の皮算用なのでさておき…。
(3)で、20年経過後の残元金は約700万円になります。
難しいことかもしれませんが、3年で100万円を繰上返済するペースでいけば、20年の固定期間終了時には、ほぼ残元金ゼロになると思いますが、3年で100万円というペースはいかがでしょう。
元利金等返済を選択される方ですと、毎年100万円ずつ繰上返済…という方もいらっしゃいます。
ご質問者さまの場合、(1)の毎月の返済額99,000円と(3)の初回返済額106,000円との差は7,000円しかありません。
毎年100万円は厳しくても、毎年30万円ペースと考えられれば、何とかなりそうな気がしてしまうのですが…。
ちなみに、(3)を20年で完済しますと総利息は763万円程度となりましたので、
先の回答で
> 個人的には(3)で20年固定を選ぶかな…。
> そして、20年ちょっとで完済できるように、繰上返済の計画を立てると思います。
> それが一番お得になりそうなので。
とさせていただきました。
しかも、繰上返済手数料が無料ですから、「繰上返済は幾ら以上」という規定がなければ、早いうちからこまめこまめにされれば、さらにお得度は増すと思います。
長々とお疲れさまでした~。
補足
たびたび回答いただきまして感謝しています そうなんです、終了後の金利はいくつ位と仮定?と思っていました。でも「ローン計画書」のどこに終了後の金利を入力して良いのかもわからなかったので大雑把でもいいかなと。住宅保証機構のシミュレーターでやりました。 仮定の金利の計算方法を教えていただけたので再チャレンジ 店頭表示金利は(1)4.05%(10年)(2)4.05%(10年)(3)4.23%(15年)4.93%(20年)でした。 計算の方法がおかしいと思いますが利息は(1)768万円(2)822万円(3)967万円(15年)897万円(20年)となりました。 (1)は終了後が残り13年だけなので10年固定の金利で計算(強引ですね) (2)は終了後が残り18年なのですが、こちらもすごく強引に(1)と同じように計算。20年後のみなし金利がわからなかったので。 (3)は15年固定…終了後は4.05(4.23+0.5??-0.7)を15年適用されるとして計算。20年固定…終了後は3.70(3.90+0.5??-0.7)を10年で計算。滅茶苦茶ですね! 上手に試算できませんでしたが (2)は明らかに意味がないものですよね。 最後に面倒でなければ、(3)20年固定の繰り上げ返済計画を教えていただけませんでしょうか? (1)のデメリットも教えていただけたら何よりです。