こんにちは。6/26のご質問ではお返事を有難うございました。
ご質問1:
<二つの名詞に、形容詞が一つある場合の問題です!>
ご質問文は、形容詞toutesが2つの名詞にかかっているとは思われません。
ご質問2;
<一般には文脈によると思いますが>
おっしゃる通りです。
この仏文は、これだけでは正確な判断を下せません。
ご質問3:
<この文でtoutはarrestationも修飾していると考えるのが普通ですよね?>
とは言いきれません。
むしろ、arrestationにはかかっていないと推察されます。
理由は以下の通りです。
1.ご質問の意図では、les violencesとles arrestationsが等位接続している名詞、と捉えておられますが、「等位」ではありません。
2.フランス人がこの2語を見れば、常識的には、violences(原因)→arrestations(結果)という因果関係として判断するでしょう。
3.特にこの因果関係にある2語が、apresという前置詞+「,コンマ」で区切られていれば、常識的に、「原因+結果に伴った時の推移」と考えるのが普通です。
4.つまり、Apres toutes les violences, は、主節にかかる副詞句とみるのが常識的な解釈です。
5.従って、この文は常識的には以下の文の省略と考えられるのです。
例:
Apres toutes les violences, les arrestations sont arrivees.
Apres toutes les violences, les arrestations ont ete effectuees.
「暴力の限りを尽くした後、逮捕された」
6.常識的には、上記の解釈の可能性が考えられますが、ご質問文は文の途中までしかありませんので、100%の断定回答は提示できかねます。
7.例えば、文脈によっては、violencesとarrestationsを並列する名詞と考える場合も、可能性としてはあり得ます。
例:
「ありとあらゆる暴力、逮捕撃が終った後、町は静かになった」
ここでは、「暴力と逮捕」は並列関係になり、副詞句として主文「町は~」にかかっています。
8.ただ、ご質問文をぱっと見ただけでは常識的には上記の「因果関係」の解釈が一般的です。特に、昨今、この因果関係のフレーズをメディアで頻繁に目に耳にすることが多いフランスでは、自然とそのような解釈に導かれてしまいます。
もし、お近くにフランス人がおられるなら、このご質問文をそのまま見せて同じ質問をされてみて下さい。恐らく同じ答えが返ってくるでしょう。
ご質問4:
<形容詞tout>
1.形容詞としてのtoutが、等位に接続されている2つの名詞にかかる場合は、後者は省略されるのが一般的です。
例:
J’aime tous les legumes, les fruits et les viandes.
「全ての野菜、果物、肉が好き」
2.一方、この語法では、最初に来た名詞の性に合わせますから、上の例ではlegumes(男性)にあわせてtoutの複数tousを使っているのです。
3.女性名詞が先に来れば、それに性を合わせます。
例:
J’aime toutes les les viandes, les fruits et les legumes.
「全ての肉、果物、野菜が好き」
viandeは女性名詞なので、toutesとなっています。
以上ご参考までに。
お礼
いつも回答ありがとうございます! Apres toutes les violences, les arrestations (sont arrivees). という省略と考えるのも可能なんですね こういう構造初めてみました ここでは提示しませんが、前後の文脈からこちらの解釈と考えるのが自然だと思います 複数名詞を修飾する場合、形容詞の性数はどうするかという面倒な問題があり嫌になっています… はい、フランス人にも聞いてみます 母国語なのでParismadamさんほど丁寧ではなく、いつもこちらはParismadamさんの論理的な説明にも恐縮してしまいます またお時間があればどうかよろしくおねがいします 日本では新歴でもうすぐ七夕で、そろそろ暑くなってくる季節です フランスに年間を通して滞在したことはないですが、 体調にお気をつけください!!