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原油価格に天井は?

原油価格に天井はあるのでしょうか? 今回の高騰の背景は、投機+実需要の拡大の双方だと思うのですが、 投機を止めることもできなければ、実需要の拡大を止めることもできないような気がします。 もはや、技術革新/エネルギー革命というあるか無いか分からない神頼み的なものに頼るしかないような…… そうだとしたら、 ガソリン価格がリットル200円になるとかいう話もあるけれど、 それどころじゃなく、300円、400円、500円、リットル1000円だって有り得る、 どころか、数年後にそうなっていてもおかしくないような気さえします。 原油価格に天井はあると考えるべきなのでしょうか? それとも、「技術革新」という神頼みのみで、 何れは(しかも何十年後とかではなく数年後というレベルで)、 ガソリンもリットル1000円時代とかが来ると考えた方が良いのでしょうか?

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  • omeger
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回答No.3

投機マネーというのは変わりやすい天候のようなもので、 晴にも雨にもなりますが、単に変動幅が大きいだけで、 ファンダメンタルズから著しく乖離していると考えられれば、 そのうち勝手に崩壊して在庫を積み上げて 原油価格を下落させる要因にもなりえます。 ただ、恐ろしいのは、相場価格が高まったために緊張が緩んで、 平気で大地震のような価格変動を起こすようになったことです。 1日で10バレル/ドルの上昇といった変化が伝えられていますが、 これまで1年で10バレル/ドルが変化するだけでも 実体経済に与える影響は相当大きいと考えられていたのに、 1日でこのような変化が起こりうるという事が、 世界経済の不確実性を高める懸念はあります。 実需要の増大は、今に始まったものでもなく、 1950年代から1990年代までも、一貫して増えてきました。 これまでも新興国ブームというのは何度もありましたし、 1990年代までも中国や東南アジアは大きく成長していますが、 長期的な消費量と原油価格の関係を見ると、 特に実需要だけで原油価格が規定されているわけでもないようです。 これら以外に、供給の要因がボトルネックになります。 第一に、資源ナショナリズム。 ベネズエラ・イランやロシアなど、 反欧米と国家介入を掲げる政権側を始め、 多くの国が石油を国営化して外資の規制を強めており、 このために良質の油田へのアクセスに障壁が設けられ、 最新の技術が導入されにくくなっていること。 第二に、地政学リスクの高まり。 今はナイジェリアやイラク、イランなどで問題があります。 長期的には、石油危機後に開発された 欧州や北米の油田の産出量に陰りが出ており、 政治的リスクの高い中東・アフリカ・ロシアへの依存度が高くなっています。 第三に、技術革新そのものの停滞。 1970年代の石油高騰時代に投資された技術革新が一巡して、 1990年代には石油価格が低迷していたために、 石油企業がエンジニアを人員削減して、技術投資を減らしていました。 技術革新の水準を回復させるには長い時間がかかります。 短期的に考えるなら、天井を設定するのは難しいかもしれません。 もしイランやサウジアラビアなどで石油供給機能が麻痺すれば、 異常が生じて1ドル200バレル、300バレルを超えるケースは まったく考えられないわけでもないかもしれません。 投機熱が進行するだけでも危うい動きを示しえます。 明治当初には「兎バブル」というのもあり、 今から見ればなぜ兎が高いのか理解に苦しみますが、 当時は兎の値段が暴騰して様々な逸話を残しています。 モノの値段が高騰して、自分も利益を得られるのではないかと見るや、 集団は後々から見ると信じられないような暴走を起こします。 一方、長期的に考えるならば天井はあるかと思います。 もし原油価格の高騰が長期的なものとみなされれば、 ここ1~2年のような高値でなければ技術的に採算が取れないため、 未開発に留まっている多くの油田が生産を開始するようになります。 最近の原油高を受けて開発されてきている エネルギー技術や電力節約技術は、2010年代以降に 本格的な成果が目に見られるようになるはずです。 石油危機の頃から、原油高騰のリスクを受けて 石油から石炭や天然ガスへのシフトも図られており、 今回もそういった変化が促進される可能性があります。 純粋な原油以外の石油・液体燃料供給源も注目を浴びてきています。 膨大な埋蔵量を持つと考えられるオイルサンド、オイルシェールの 生産が北米で本格化すれば、供給要因に巨大な変化が生じます。 加えて確認可採埋蔵量が豊富で世界中に資源が分散している石炭から、 石炭液化による液体燃料生産が本格的に開始すれば、 供給懸念や地政学的リスクは著しく変化するはずです。 今後何十年といった視野で考えれば、風力発電、太陽光発電、 第二世代バイオ燃料、燃料電池、電気自動車というのも視野に入る可能性があり、 ガソリンに1リットル1000円も使うくらいなら、 もっと安価な別のエネルギー源を使うように変わります。 技術要因は必ずしも神頼みというわけではなく、 市場の価格が高くなると多くのプロジェクトがスタートされ、 市場の価格が下落すると多くのプロジェクトは取りやめになります。 政府がエネルギーや省電力の技術開発を支援することもできます。 しかし、こういった変化は長い時間がかかります。 1970年代の石油危機の直前に、技術革新による 原油価格の下落が予想されており、短期的には大外れになりましたが、 1980年代になると技術変化が反映され、 原油価格下落論は間違いではなかったと言われるようになりました。 安心できるかもしれませんが、ただし5~10年位かかるかもしれない ・・・などといっても、今年の価格高騰に憤慨している消費者に対しては、 視野が長すぎて慰めにならないかもしれません。

match7
質問者

お礼

ありがとうございます。 やっぱり、一番頼りにしているのは技術発展ですか。 5~10年耐えれば解決するならそれでいいんですけどね。 今まで、あまりに裕福に過ごして来過ぎたわけで、 本当はこのくらいの上下があっても然るべきな気がします。 ただ、本当に5~10年で一息付けるのかが問題ですけど。 あと、技術革新については、政府ももっと力を入れてほしいです。 正直、(僕は薬学系出身ですが) 将来のことを考えると、 iPS細胞なんかより、まずはエネルギーや石油系の技術革新に、 予算や人力をつぎ込むべき時じゃないのかな、と思います。 iPS細胞なんて、余力がある時代にやれば良いことで、 技術だけが頼りの難問題が目の前にある場合は、 そちらにほぼ全力を傾けて欲しい気がします。

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回答No.5

 下記URLに書いたのですが、ガソリン1リットル250円以上の水準が続くと、買い物でバス・電車の利用が有利になり、自動車利用者の公共交通への移転が起こり始めます。現在バス路線のないような場所でも新規の利用者をあてこんだバス路線の開設が行われるのではないでしょうか。なお、バス代も軽油価格の高騰で上がりますが、バス運行コストの大半は人件費なので、軽油価格が2倍・3倍と上がっても運賃は数割の上昇にとどまり、1便あたりの乗車人数増加によって場合によっては運賃値下げも考えられます。  また、この水準であれば(ガソリン価格で250~350円) ・電気自動車への移転が起こる ・高コストで閉鎖された国内油田や国内炭田が復活  等の理由で、供給は増加、需要が減少するので、こうした要因もからんでそれ以上の上昇はないと思われます。長距離国際線の燃料代が馬鹿高くなるので、ヨーロッパ旅行は縁遠くなってしまいそうですが(燃料だけで20~30万円かかる)。

参考URL:
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa4082062.html
match7
質問者

お礼

思えば、若いうちにヨーロッパ旅行に行っておけばよかったなあ、と後悔しています。 そのうち、韓国に行くのも大変、というくらいになるのかな。

  • jugger
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回答No.4

今の原油価格はバブルだと思いますが、地球上にある原油には限りがあるのも事実です。少なくなってくれば産油国は売らなくなるでしょう。 自分たちで使うはずです。 そうなれば原油価格は青天井かも知れませんね。 まだ原油が枯渇するまでには時間があるので、それまでに画期的な技術革新があるか、大規模な海底油田でも発見されるか、月など別の天体で代わりの物質が発見されるのを期待するくらいでしょうか。 そうでなければそれこそ映画「マッドマックス2」のように、ガソリンの奪い合いが起こるかも知れませんね。 ほんの少し前までガソリンは、ペットボトルのお茶より安かったんですから。

match7
質問者

お礼

うわ、そのうちガソリンの奪い合いは起きそうですね…… しかし、あまりに埋蔵量の限界に近づくと、 今度は、戦争を起こすエネルギーよりも、結果獲得できるエネルギーが下回るようになって、 逆に争いは起こらないかもしれませんけどね。

  • tryouts
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回答No.2

十分考えられます。 1000円近くまで上がった場合のエネルギーコストを考えた場合、車を使うよりも馬を使った方が効率的になりますね。 技術革新でガソリンを使った内燃機から他のものに完全に切り替えるまでの期間とコストにも寄りますが、一時的には車の代替に馬が戻ってきそうです。

match7
質問者

お礼

馬!! 道路交通法も改正ですかね。 飲酒乗馬が問題化するのかな……

回答No.1

 ガソリンが1000円になったら一般人はほとんど車を使えなくなるでしょうね。昭和30年ぐらいの暮らしに戻るだけだと思いますよ。  すると我が家の車は家宝としておいておくか、処分するかいずれかを 選択すると思います。

match7
質問者

お礼

ALWAYS 三丁目の夕日 の世界になるのかあ。 まあ、それも、持続可能な社会という点ではいいかもしれませんね。 見かけは三丁目の夕日でも、医療とかは凄く向上しているわけだし。 そんな時代が来たら、車は家宝として取っておいて下さい。 100年後とかに、「うちの先祖は車に乗ってたんだぞ」と自慢できる日が来るかも。 いや、むしろ、それより、 今度は資源高になった時に、車を売れば、元本回収できるかもしれませんしね。

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