可逆に熱を扱える機関を「可逆熱機関」
があいまいだと
可逆熱機関の熱効率はいかなる熱機関よりも優る
ことは証明できない
でしょう。
「可逆熱機関」
正確には「可逆サイクル」とは(たとえば)
高熱源から正の熱をもらい、低熱源に正の熱を与え、外に対して正の仕事をする(自分自身はもとにもどどる)ような可逆サイクル
[Carnotサイクル C とする]
サイクルなので、自分自身はもとにもどっていなければならない。
可逆サイクルなので逆サイクルが存在する
すなわち
高熱源に正の熱をあたえ、低熱源から正の熱をもらい、外か正の仕事をされる自分自身はもとにもどるような可逆サイクル
がある。[Carnot逆サイクル C’ とする]
熱効率が可逆サイクルよりいいサイクル[S]
があるとして
熱力学の第2法則に反することをしめせばいい。
第2法則とは(たとえば)
************Thomsonの原理 または、Kelvin-Plankの原理************
(はじめから終わりまで一定の温度にある)熱源から正の熱を取り出し
これに相当する正の仕事を外に向かって行うサイクルは存在しない。
*********** 効率の定義 **********
高熱源からQH(>0)をもらい低熱源にQL(>0)をあたえ、外にW(>0)のしごとをするサイクルの効率ηは
η=W/QH
QH=QL+W(第1法則)
η=(QH-QL)/QH=1-QL/QH
****************
サイクルSが高熱源からQHをもらい低熱源にQLを与えそとにWsの仕事をする
,効率:ηs=(QH-QL)/QH
サイクルCが高熱源からQhをもらい低熱源にQLを与えそとにWcの仕事をする
,効率をηc=(Qh-Ql)/Qh
とすれば、
Ws=QH-QL Wc=Qh-QL
Ws>Wc
Ws-Wc=QH-Qh>0
サイクルSと同時にサイクルC'を行うと
サイクルC’は高熱源にQhをあたえ低熱源からQLもらい外からWcの仕事をされる。
S+C'の熱サイクルは低熱源の熱の出入りは0
高熱源からは
QH-Qh>0
の熱を受け取り、
外に向かって、
Ws-Wc>0
の仕事をするサイクルになり、Thomsonの原理に反する
したがって、可逆サイクルより効率のいいサイクルは存在しない。
ちなみに
HeatPumpの効率(COP)は
QH/W
>効率がいいという答えは知ってます。
>理由が知りたい
電熱器の場合
(電気の仕事)W=発熱QH
効率(COP)=1
HeatPumpの場合、低熱源にQLを捨てるので
W=QH-QL
COP=QH/(QH-QL)
で低温に熱を捨てる分1より大きくなる
のが理由。
補足
可逆に熱を扱える機関を「可逆熱機関」 名前が定義まんまだと解釈してます。 で、考えたのが低温(常温よりかなり低い)状態から外部の仕事により高温にした場合。可逆なら高温から仕事を取り出して、常温よりかなり低い熱を捨てることができることになってしまい、効率がすごい高くなることがわかりました。 これを0K+仕事→300Kとする場合、この逆は300K→仕事+0Kとなり熱をすべて仕事に変換することを意味し、可逆機関の効率が等しい=最大という意味で解釈しました。