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独裁国家は民主主義の国家より生まれるのか?
独裁者が支配する国家は民主主義の国家より生まれるのでしょうか? 独裁者を生まないためのシステムが民主主義なのではないかと思うのですが、具体的な歴史の事実をあげて説明できる方がいたらこの疑問の答えをいただけないでしょうか? 民主国家に関しては純粋な民主主義を達成した国を指してください。 ある程度の期間は国民によって国を機能させていた国家を民主主義と定義したいと思います。 よって、現在の北朝鮮のようなシステムは民主主義とは認めないことを前提でお願いします。 私の個人的な感覚ではこの国はもともと金日成さんのカリスマで生まれた国と思っています。 日本の歴史では織田信長の政府に近いように思っています。
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- nacam
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一番典型的な例は、ヒトラーのナチスドイツでしょうね。 当時最も民主的と言われたワイマール共和国からナチス第3帝国へと変貌してしまいました。 それは、当時のドイツが、多大な債務超過に陥り、国家予算も組めない状況で、インフレだけが天文学的な上昇を続けたため、国民が強い指導者を求めた結果でした。 フランス革命におけるルベスピエールやナポレオン。 フランス第2共和国でのルイ・ナポレオン(ナポレオン3世) ピューリタン革命におけるクロムウォル などが、目立つところです。 独裁とは少し違いますが、タリバンによるアフガニスタン支配、アルジェリアにおけるイスラム原理主義が政権をとったのも、大多数の国民の支持があったからです。 (アルジェリアにおいては、選挙により原理主義政権が発足する直前に軍によるクーデターで選挙が無効とされました) また独裁者ですが、民衆から慕われている人達もいます。 シンガポール、キューバ、第一次大戦後のトルコのアタチュルクなどです。
- omeger
- ベストアンサー率66% (204/306)
いわゆる民主主義のシステムは、普通選挙が実現され、 多元的な考え方、公的異議申し立ての権利が保障されることになります。 しかし、選挙操作や統制で事実上民主主義が機能しなくなる場合、 選挙で権威主義/全体主義的な思想の持ち主が選ばれてしまう場合、 軍事クーデターや左翼革命によって 中央政府が倒壊してしまう場合など、崩壊例は豊富にあります。 民主主義が安定する条件は、所得水準がある程度以上に高まり、 識字率が高く、医療水準が高まり、都市化と交通整備が進み、 複数のメディアが成立し、民族対立が激化せず、中間層が台頭し、 政治権力とは別個の市民社会が存在するような状況だと言われます。 こういった条件が満たされない地域で成立した民主主義は、 短命に終わってしまう確率が高くなります。 それを如何にして安定させるかが課題なのですが。 チリでは、戦後の政治は概ね民主的になっていましたが、 1970年の選挙で社共連合政権が成立した辺りからイデオロギーの対立が激化し、 1973年にはピノチェト将軍がクーデターを起こし、 十数年に渡って権威的な反共独裁政権を敷きます。 独裁~民主主義の度合いをPolity IVプロジェクトの指数で見てみると、 ・チリ(Polity IV) http://www.systemicpeace.org/polity/chl2.htm 中南米は、最近は民主的になってきていますが、 民主主義と独裁政権の間で何度も一進一退が繰り返されています。 ・アルゼンチン(Polity IV) http://www.systemicpeace.org/polity/arg2.htm ・ペルー(Polity IV) http://www.systemicpeace.org/polity/per2.htm これまで民主主義が安定的と考えられていたベネズエラでも、 近年チャベス政権の権力集中をめぐって対立が激しくなっています。 ・ベネズエラ(Polity IV) http://www.systemicpeace.org/polity/ven2.htm アフリカでも、近年は複数政党制が普及してきていますが、 政治的な安定性が弱く、民主主義が成熟した段階には まだ至ってない国が多い状況にあります。 ・ガーナ(Polity IV) http://www.systemicpeace.org/polity/gha2.htm ・ウガンダ(Polity IV) http://www.systemicpeace.org/polity/taz2.htm ・ギニアビサウ(Polity IV) http://www.systemicpeace.org/polity/gnb2.htm ・スーダン(Polity IV) http://www.systemicpeace.org/polity/sud2.htm
- cse_ri2
- ベストアンサー率25% (830/3286)
たいへん、いい質問ですね。 というのは、民主主義とは独裁者を生まないための政治システムであると考えやすいのですが、歴史が示した事実は民主主義こそ独裁者を生むための温床になっていることです。 ギリシャで生まれた古代民主主義は、後の共和制ローマで発展しますが、そのローマの共和制に止めを刺したのは、かの有名なユリウス・カエサルでした。カエサルは立派な独裁者です。 後のフランス革命において、フランスの民主主義は恐怖政治を行ったロベスピエール、そしてその後の混乱を収拾したナポレオンといった独裁者を生み出しています。 つい最近では、第一次世界大戦後のドイツで、当時最も進んだ憲法と言われたワイマール憲法下において、独裁者ヒトラーが誕生しました。 このように、民主主義とは運用を一歩誤れば、容易に独裁者を生み出してしまう、実に危ういシステムなのです。 詳しくは、『痛快!憲法学』もしくは『日本人のための憲法原論』(著者:小室直樹)に書かれていますので、機会があればぜひ読んでみてください。
お礼
回答ありがとうございます。 なるほど。 けっこうあるもんですね。 機会があれば本を読んでみたいと思います。
お礼
回答ありがとうございます。 民主主義ってシステムは意外と危ういバランスなんですね・・・ 民主主義はある程度の期間が過ぎると慢性化を解消するために革新的な指導者を求めてしまうんでしょうか?