北国の設計屋さんの通り、合法的にクリアできる方法があります。
極端に言うと、計画した間取りにあわせて耐力バランスを付けていく事がよほどのことでない限りできるという側面があります。
何とかしてクリアさせられるといった方がいいのかもしれません。
しかしながら、まず「おみこしを何人かで担いでいる人たち」や「家具運び」「人間ピラミッド」をイメージしてみて下さい。
その上でここで違う角度から考えて頂きたい事があります。
カタチが複雑になったり偏ったりする場合、必ずバランスを取る為にその中の人で大きな力を負担する人が出てくるということです。
担いでいる人達が殆ど同じ負担になるような位置取りで持っているのと、誰か一部の人が特に頑張っていることで全体が支えられている状態とでは、
「人間ピラミッド」のように止まっている時はまだしも「おみこしや家具運び」のように動く場合は不安定さが生じやすくなってしまいます。
建物も、どう揺れるか正確に掴めない地震の揺れや風に対して倒壊や大きな破損がないようにする為の「耐力設計」です。
おみこしの形を決めてから支える人の耐力と位置取りを分配していくように、間取りを優先しすぎて耐力設計を後付けすることはあまり
望ましい事でもないと考えます。
もし、法的に決められた机上の計算でぎりぎりクリアできたとしても、建て主さんが本当に望んでいる実際の地震や台風等に強い構造が
欲しいという観点からすれば、間取り計上と耐力設計の折り合いも大切です。
私は、大工さんから法的構造設定を頼まれる事もよくありますが、間取りを建て主さんと確定してしまってから合法的な耐力設定を
依頼されるので困る事がよくあります。計算上で、机上論で設定していくしかないのです。こういう場合は、その現状を伝えます。
次から分かってくれる人とそうでない人と様々です。
大工さんはまだ良いほうで、構造的な専門理解に弱い工務店さんの営業やデザイン担当者になると、もっとひどくなったりするので
そういう場合はプランの再検討を必ず促します。
それでもこう言う人もいます。
「実際建物が崩れることはないだろうからそこまで考えなくていいんじゃないの・・・」私としてはもう言葉はありません。
是非、余裕があれば計算上でギリギリの設定でクリアしそうな状態なのかどうかをその専門者に再確認していただきたいと思います。
敷地形状や特徴、日当たり、風通し等の条件でL型が一番理に叶っているのであれば出来るだけ力の負担分布を極端にしないようにして欲しい
ですし、L型に拘らなくても居心地や雰囲気、使い勝手を含め、より快適になる方法・間取りが考えられるのならば余裕もあっていいと思います。
住んでから「予想もしなかった使い勝手の悪さ」は、どんな人に聞いても一番のストレスだといいます。
どうぞご参考いただければ幸いです。
補足
回答ありがとうございます >計算結果、壁量充足率が0.5未満の場合は、構造計算に定められている偏心率0.3以上あることを確かめられれば建てられます。 専門家の意見を聞きながら もう少し プランを 考えたいと思います