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美大卒で編集職に就けますか?
私はモノを作る事が好きな高校生で、大学は美大に進学しようと思っています。また、漠然とですが私は芸大の先端芸術表現科を志望しています。 ですが将来は出版社で、デザイン職ではなく編集者として働くのが夢なのです(作る事以外に、文章を書いたり人に色んな話を聞くのが好きなので) しかし一般的には普通の四年制大学に通った方が就職しやすいと思うので、やはり美大卒で編集者になるというのは困難な道なのでしょうか? 自分が表現を学ぶことで出版にも何か違う事を発想していく力を養っていけると考えているのですが…。会社側はそういう事より学歴を重視するのでしょうか。
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#1です。 制作の現場もディレクション(監督)も両方できる立場だと 「アートディレクター」という肩書きを持つ人が近いかもしれません。 個人的に一緒に仕事した美大卒の方のほとんどは、この方々でした。 アートディレクターはモノづくりをするにあたり、 クライアント(顧客)の話からニーズを掘り起こしたり、 そのニーズからどんなコンセプトを作り上げ、視覚的(デザイン面)にも 具体的にどう表現すべきかをクライアントに提案したり、 一緒に考えます。実際に手を動かしながら周囲のデザイナーを アシスタント的に使う人もいれば、手は動かさないけど デザイナーにコンセプトを伝えたり、作業手順や自分の考えるイメージを 作るよう指示を出したりする大御所クラスもいる、といった感じです。 「アートディレクター」でネット検索をかけると有名な人や作品が いろいろ出てきますし、これぞ美大卒ならではの知識や技術が活きる 仕事ではないでしょうか。事実、美大卒の人ばかりですし、 美大でアートディレクターから授業を受けたり、OB・OGの体験談や 就職の話も聞けると思います。代理店、デザイン事務所、 企業の広報などに就職するパターンが多いです。 ただし、最初はいちデザイナーとしてキャリアをスタートさせ、 デザインセンスや企画力、発想力を磨きながら経験を積むという、 「下積み」の期間が少々必要です。前回の回答のとおり、 学校ではなかなかそこまで教えきれないからですね。 その他、必要とされる能力については下記も読んでみてください。 http://www.find-job.net/support/datafile/director/art_d.html ちなみに編集職は下記のような仕事です。 デザインセンスを見抜く視点は必要になることもありますが、 やはりモノづくりの現場に直接足を踏み入れることはしないし、 時間的にも物理的にも現場と編集職の仕事を切り分けないと 負担が多いんですよね。 http://www.find-job.net/support/datafile/editor/editor.html こういった文系・理系の大学卒の編集職やディレクターとも仕事を したことはありますが、企画やコンセプト、知識、交渉力など 「頭脳」の部分はさすがに強いです。しかし、現場でのモノづくりの 感覚や知識にはちょっと鈍くて、 「自分は手を動かさない(動かせない)立場」 という一線を厳しく引くか、仕事ができない人になるとトンチンカンな 希望を出してくることもあり、結局デザイナー、アートディレクターに 全部任せたほうがいい、ということにもなります。 モノづくりできる技術を持たないので、アートディレクターや デザイナーに「丸投げ」するわりには、出来上がったものを見て 評価やチェックを入れる仕事に終始することに満足するという感じで、 「デザインセンスを見抜く、見る目を持つ、うまくコーディネートする」 という視点を持って仕事をする立場ですね。
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- maremare
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紙媒体業界の人間です。制作進行管理ですが、元々DTPオペでした。 大手の出版社だと若干名募集のところに毎年1000人以上の応募が あるような状況ですから、極端な話、その出版社に合わなかったり 編集の才能がなければ、たとえ東大卒でも無理な人は無理ですし、 名門じゃない大学から入れる人もいるという感じで、要は学歴ではなく 熱意と才能次第、ということになります。 また、美大卒で編集職、もしくは制作の現場ではなくディレクター職に なった方なら何人もいますし、そういう方と実際に仕事したことは 個人的に何度もあります。 ただ、どうしても引っかかるのは、同じモノ作りでも 美大でモノ作りの技法やセンスを磨いた方が、どちらかといえば 芸術的センスより、企画力・取材力・フットワークを駆使して 裏方的な仕事をする編集職で満足できるのかな?という点ですね。 上記のような能力のほかに、企画に見合ったデザイナーやライターを コーディネートしたり制作スケジュールを調整するといった コミュニケーション能力も必要になりますし、そういう人たちを 使う立場になるということは、自分が制作に手を出したほうが 自信がありそうな案件も、時間や物理的都合、そして立場上の問題から、 もどかしい思いをしつつも全て現場に託すということも、 受け入れなきゃいけないからですね。私も、自分が組んだほうが 早くてうまい、と思ってしまうこともあります。 美大で磨いたセンスがモノを見る視点に良い影響を与えてくれることは 確かですが、実際の編集職の実務は案外地味なデスクワークに 終始してしまうものなんですよね。編集プロダクションや デザイン会社のディレクターだと、美大の学びもいくらか 活きるとは思うのですが。 美大入学後、学びながらとりあえず編集プロダクションや出版社で アルバイトして実際の編集の現場を見るか、インターンシップを することをお勧めしたいです。仕事の流れがよくわかりますし、 学校で学ぶこと以上の知恵や感覚が必ずインプットされます。 また、あるいは志望大学のオープンキャンパスに行き、 教員や先輩、キャリアセンターなどでお話しする機会があれば 編集職への進路について相談してみましょう。 美大卒なりの働き方や、実際に出版業界へ入った事例についても 何かヒントを得られるかもしれないですよ。
お礼
ではあまり学歴は気にしなくていいという事ですよね(もちろんあった方がいいでしょうが)安心致しました。 質問なのですが、maremareさんが一緒にお仕事なさった美大卒の編集の方々は普通の大学卒の編集者の方々と比較して、何か違いを感じる点等はありましたか? 確かに…。この春趣味で友人達と雑誌を作り編集をしたのですが、頼んだ原稿を少し直したなあともどかしい思いをしたりもしました。 編集も楽しいです、でも結局は自分も制作したいと思っているのが自分の本音なんです。 まだ職に疎く、知らない事もまだ多いです。そういう事が両方出来る仕事なんてあるのでしょうか。 バイトや相談については是非参考にさせてください。回答どうも有難うございました!
お礼
解り易い説明を有難うございました。 アートディレクターという名称は色んな所で聞いたりした事もありますが、何をしているのかという事をここで知ることができ本当に良かったです。参考にさせていただきます。 でも結局デザイン系で進まないとアートディレクターの方面にはいけないのだろうなと貼って頂いたリンクも拝見し思いました。 >こういった文系・理系の大学卒の編集職やディレクターと‥ そうなのかなとは思っていましたが、やはりそうなんですね…。 では編集職に就いてる方々というのは、悪く言えば技術方面はさっぱりなのにも関わらず出来上がったものの評価をしているという事ですよね? それが本当に正しい「評価」なのか、考えれば考える程怪しいものにも感じます。作ったモノを見抜くために自らが作る事を理解しようとしてないような傾向に少し憤りも感じます。 でもこれが編集職というものなのだと少し理解する事が出来ました。これまでの回答を参考に進路の方も考えていきたいと思います。回答有難うございました。