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枝垂桜がしだれる理由は?
植物は上に光に向かって枝を伸ばすと思うのに,枝垂れ桜はどうしてあのような枝ぶりになるのでしょうか?
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製材して乾燥すると木は曲がることはご存じと思います。これは一般の木の幹や枝は重力に逆らって生長しまから,重力に抵抗する組織「あて材」があるためです。針葉樹は枝の下側で支えます「圧縮あて材」,広葉樹は上側で引っ張り上げます「引っ張りあて材」で枝を支えています。製材して乾燥しますと,圧縮あて材は伸び,引っ張りあて材は縮みますから材がしなうのです。 今説明しました「圧縮あて材」や「引っ張りあて材」は,鉄筋コンクリートの建物に例えれば,セルロースという鉄筋とリグニンというコンクリートで出来ています。しかし,これらの量と強度を十分に形成できない木が沢山あります。あて材が弱いと枝を支えることが出来ませんので樹形は「枝垂れ」となるわけです。シダレザクラ・シダレヤナギ・シダレスギ等は皆「あて材」が弱いものです。一般のあて材がある枝は,あて材がない「枝垂れ」に対して「立ち性」といいます。 シダレザクラは,植物ホルモンの一種のジベレリン(ジベレリン酸)を上手く合成できないためと考えられています。ジベレリンを与えますと,シダレザクラも一般の「立ち性」の桜になります。完全には「枝垂れ」の機構は解明されていないようで,現在研究中のようです。
お礼
ほぉ~。。。 そうなんですね。 すべてを理解することはできませんが,すごいことだと思いました。 でも,なぜ「立ち性」と「枝垂れ」とがあるのでしょうね。 その存在意味を知りたいものです。 ありがとうございました。