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木管楽器の調について
管と調について調べています。木管楽器のリコーダー(F管アルト)の吹きやすい調と吹くにくい調は何でしょうか?また響きの良い調と悪い調は何でしょうか? ちなみに私のリコーダーはバロック式運指と記載されている義務教育時代の物です(笑)古楽器工房の職人が造る黒檀の物とは明らかに違うと思いますが当時の響きの研究に使えるのでしょうか? 宜しくお願いします。
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相変わらず研究熱心ですね(笑) 「なぜアルトリコーダーはC管なのですか?根拠を示してください。」という補足を予想していたのですが・・・ 単に「ブロックフレーテ」、「リコーダー」という場合は、アルトリコーダーをさします。テレマンやヘンデルは、もちろん譜面は実音で書いています。 日本は、ドイツ式指穴のソプラノリコーダーという玩具を教育楽器としてしまったために、アルトリコーダーに移調譜を使った本末転倒の時代があり、アルトリコーダーは移調楽器でF管と一般に思われるようになりました。 よく、B♭管とか、E♭管とか言いますが、「○(マル)管の定義」というのがちゃんとありまして、「○管とは、実音記譜でC音を鳴らしたときに出た○の音 =○管」ということです。どこをどう探しても「その管楽器の最低音が○なら○管」という定義は見当たりません。 「○管の定義」をアルトリコーダーに当てはめてみると、テレマンの時代の譜面によれば、実音記譜Cをアルトリコーダーで吹けば当然Cが鳴るので、アルトリコーダーは実音楽器で「C管」であるというわけです。 30年前の日本では、ソプラノリコーダーのつもりでアルトを吹けば自動的に移調されるような譜面が普及していました。その譜面によると、Cの音と思ってアルトを吹けば、確かにFが鳴りますので、「アルトリコーダーは移調楽器でF管である」という説が正解になってしまいます。 しかし、アルトリコーダーが大活躍していた時代は、テレマン、ヘンデル最盛の時代ですので、当時の記譜が実音であったことと○管の定義を合わせて考えれば、「アルとリコーダーは実音楽器でC管である」と言えるのです。 以下のサイトを細かく見れば、○管の定義に触れた部分があります。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%BB%E8%AA%BF%E6%A5%BD%E5%99%A8 リコーダー族を「in Cの楽器」としているのは現状と一致していません。現在は実音譜を普通に使うからです。 また、#が多くても♭が多くても、曲を覚えてしまえば当然難度は同じです。「吹きやすい」というのは、初見演奏で楽か苦かということを言っています。♭系は探り吹きができますので、例えば「C♭の音」と言われても全然迷いません。 フォークフィンガー=クロスフィンガーです。 ある音を♭させるときは、穴を1ヶ飛ばした下を押さえますが、そのときの指の形がフォークのように見えるからです。アルトリコーダーでE♭のときなど。 ピッチについてのご見識は頼もしいです。放っておけば、A=450や500になる可能性もあるのですから恐ろしいです。
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- TAC-TAB
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質問者さんから、クールな学説が出ましたね。さすがです。ホント、さすがです。 >新たな根拠(?)ですが、ヤマハのHPではアルトリコーダーは「調子 F」と記載されています。何故F管かという根拠はわからないものの、楽器メーカーがそう書いているのだからそうなんでしょう。(^^;) 「調子 F」=「in F」ということであって、「調子 F」=「F管」という意味ではありません。「調子」と「管」は別の分類方法であって、偶然一致するときもあるだけです。 管楽器に関しての英語記述で、「in F」というのは、普通は「Pichd in F」の略です。 翻訳すると「Fのピッチ」すなわち「F調」ということで、ヤマハのカタログはこれにならって「調子」という蘭名を設けたものだと思われます。 私は、「○管」というのは、そもそも日本の業界?俗称だと思っています。また、一般的には「アルトリコーダーはF管」と呼ばれていることも承知しています。 一方で、WIKIPEDIAに記載されていることは御覧のとおりです。もちろんこれが絶対正しいというものではありませんが、そのような考えかたがあるというのは確かです。 実際、この質問で一番に回答された人は、「アルトリコーダーはC管である」と唱えておられます。 リコーダーの親戚みたいなので、フラウトトラヴェルソ(俗にバロックフルート)というのがありますが、この楽器に「○管の定義」を当てはめれば、「C管」になります。しかし、指穴全閉の最低音がDなので、俗には「D管」と言われています。実音楽器なので、「in C」の楽器です。「調子」はあくまでも「C」なのに、俗には「D管」。 しかし、実際、「調子」という概念、どのKeyが吹きやすいかというと、またそこには別の問題があって、話は際限なく深遠の世界へと・・・・ ですからリコーダー業界は、「○管」=「最低音」と定義しているのだと思われます。 ちなみに海外でも、「○管」に近いニュアンスの言葉はあるにはあります。「B♭ Tenor」「E♭ Alto」とか、クラリネットでは、「in A」と「in B♭」についてのみ、「The A」「The B♭」という言い方もします。これは、翻訳すれば、ズバリ「A管」、「B♭管」そのままだと思います。クランポンなどの英語版カタログでも、他のキーの楽器は「in ○」という呼称を使っていますが、この両者だけは別格?で呼び捨てです。 アルトリコーダーの移調譜については、ここにこんなブログがありまして、リコーダーコンソートの黎明期では、アルトリコーダーのパート譜として、実音譜と移調譜の両方がセットされた曲集まであったのです。 http://blog.goo.ne.jp/keimaro45 このブログの2008.2.12の記述をご参照下さい。 一部の中学校では、いまだに移調譜を用いてリコーダーアンサンブルをやっています。
お礼
義務教育時代の妙な刷り込みによってリコーダーについて誤った解釈をしている事例が多いようなのでいっそのこと学校時代のリコーダーは別物と考えた方がしっくりきますね。あれは「ハーモニカの応用」と(笑) 実音記譜でC管の管楽器は... リコーダー 楽器構造はF管とC管 オーボエ 楽器構造もC管 バスーン 楽器構造はBb管 フルート 楽器構造はD管 移調記譜の楽器は... トランペット 楽器構造はD管、C管、Eb管 ホルン 楽器構造はF管、C管、G管、D管、A管、Bb管、Eb管 クラリネット 楽器構造はBb管とA管 クラリネットは丁度、マンハイム学派のモン、シュターミツ、モーツァルトの親父さんたちの時代に廃れてしまったトランペットのクラリーノ奏法の代用品として古楽器を改良したものですがらトランペット風に移調楽器としたのでしょうね、おもろいね♪
- _nicochan_
- ベストアンサー率56% (17/30)
質問者様、質問の内容とはズレてしまってますが、またまたスペースをお借りします。すみません。 私自身、学校でアルトリコーダーの左手全閉は「ド」として教えられ、実音譜での授業でした(約二十年前になりますが)。サックスを吹くようになって、アルトリコーダーにも移調譜(in Fの)があれば苦労しなかったのに、と思ったものです。(^^;) 自分の経験上、アルトリコーダーはin Cの楽譜で吹くもの、と思っていましたし、ちょっと調べたところ、ヤマハのHPでも記譜音がin Cで書かれていますが(http://www.yamaha.co.jp/edu/instruments/recorder/name/index.html)・・・もっと以前には授業用(?)にin Fで書かれた移調譜があったのでしょうか? 「in Fの移調譜で吹く事もあるからF管」とは思っていませんし、そもそも私は「in Fの移調譜」の存在は問題としていません。というのは、管楽器は、“楽器の調(◯管)=楽譜の調性”ばかりではないことを経験的に知っています。 No.6ではトロンボーンやチューバの例も挙げましたが・・・ 例えば、ホルンの場合、ホルンはF管とB♭管があり(他にもありますが)、ホルンの楽譜は「in F」ですが、B♭管吹きはin Fの楽譜を見て移調しながら吹くそうです。 リコーダーの楽譜は管長に関係なくin Cで書かれているから一見実音楽器のようですが、1オクターブ違う事もある=必ず“実音”で記譜されているわけではない・・・だからNo.6では「“実音楽器”と言い切る事は出来ないかも」と書きました。 No.6では少し文字を省略してしまったところがあります。Wikipediaに書かれているのは“in Cの楽器”ではなく、“in Cで書かれる楽器”ですね。 「in ◯」と書かれている場合、楽器の調を指す場合と楽譜の調性を指す場合があると思いますが・・・ 楽器の調について「in F」と書かれていれば=「F管」という理解をしていますが、Wikipediaの記述は「in Cで書かれる楽器」ですので、楽譜の調性を指している・・・つまり「楽器の調に関係なく、記譜は“in C”」という意味と思っております。 > 「in F」=「F管」というのであれば、Wikipediaの記述「in C」=「C管」ということになり、 元々“楽器の調(◯管)=楽譜の調性”ではないと理解していますので、そんな事は申し上げていません。 ホルンやトロンボーンやチューバのように、楽器の調(◯管)以外の調性の楽譜を吹く事はあるのですから。 楽器の調について「in F」と書かれていれば=「F管」・・・私は専門家ではありませんので“そういうもの”だと経験的に理解してるに過ぎず、これについての根拠や出典を検索してみましたが、見当たりませんでした。ただ、楽器メーカーで、「in B♭」「in E♭」等で、楽器の調について表記しているところはあります。 http://www.buffet-crampon.com/jp/ > 実音記譜Cをアルトリコーダーで吹けば当然Cが鳴るので、アルトリコーダーは実音楽器で > 「C管」であるというわけです 必ずその楽器の調で楽譜が書かれているわけではないので、「アルトリコーダーがC管である」という根拠にはならないと思います。 ・・・色々書いていますが、どうやって“◯管”と定義されているのかの納得いく根拠は未だに見つからないんですが。(^^;) (それなのに脱線させてしまって申し訳ありません) お聞きしますが、楽器メーカーが「in F」と記載していても、「必ずしも「F管」ではないと思います」という根拠はなんでしょうか? 何の為にわざわざ「in F」と記載しているのでしょうか? 私は、その楽器の調を表す為・・・すなわち「F管」だと表す為に記載していると思っているのですが。 さて、「アルトリコーダーはF管」の新たな根拠(?)ですが、ヤマハのHPではアルトリコーダーは「調子 F」と記載されています。何故F管かという根拠はわからないものの、楽器メーカーがそう書いているのだからそうなんでしょう。(^^;) http://www.yamaha.co.jp/edu/teachers/catalog/data/recorder.pdf ちなみに、ヤマハのHPではB♭管の楽器は「調子 B♭」、E♭管の楽器は「調子 E♭」等と記載されています。 http://www.yamaha.co.jp/product/wind/
お礼
管楽器は最低音によって○調の楽器といわれるわけですが○管かとはまた意味が違うようですね。 実音楽器か移調楽器かは記譜で区別されるようですね。
- TAC-TAB
- ベストアンサー率76% (1921/2526)
私は、質問者さんの過去の質問などから、相当高い時限でのやり取りを期待されていると存じます。毎回、面白い問題定義をされるのです。 また、教えて!Gooは回答者同士の質疑の応酬を禁じていますが、今回は質問者さんにも興味深いやり取りとも思えますのでスペースをお借りします。(もちろん闘争的な気持ちは一切ありません。) 「○管」???リコーダーについて言えば、混乱の原因は、当時の文部省が教育楽器としてソプラノリコーダーを採用したことだと思います。 ソプラノリコーダーで、30人以上の小学生が斉奏するのは、音域的には30本のピッコロが鳴っているのと同じです。そこに音楽的な響きがあるでしょうか?しかもハ長調以外にほとんど無力なジャーマン式指穴!。いかに当時の文部省のお役人が音楽的センスが悪かったか想像できます。ジャーマン式の指穴は、バロック式のリコーダーを吹いたドイツ人が、右手の指穴を順番に開いてキレイな音階にならないものだから、「英国人というのは、なんて音感が悪いのだろう!」とあきれて指穴を「正しく」削った結果なのです。 最初にソプラノリコーダーを教え込んだものだから、中学になってアルトを持たした時には、実音譜では生徒が混乱します。今まで右手を全部閉じたら「ド」と教え込まれたのに、今度は「それはファ」と教えなければなりません。それで、授業がスムーズに運営できるようにアルトリコーダーには移調譜を使おうという事になったのです。 ここで、ご想像いただきたいのは、小学校で、まずバロック式のアルトリコーダーが採用されていたらどうなっていたかということです。 もちろん教室で「移調譜」を使う必然性はまったく無いので、左手全閉で「ド」と教え込まれたはずなのです。 しかし現実には、義務教育の音楽環境のもとで、膨大な数の「移調譜アルトリコーダー奏者」が輩出されてきた(現在もなお!)のですから、「アルトはF管」説とともに移調譜の現状は確かにあると思います。しかし一方、「現在移調譜が使われているから」というのは上記事由にもとづく昭和以降の日本の現象であって、インターナショナルな意味で○管を論ずる根拠としては説得力が乏しいと思います。 >リコーダーメーカーDolmetsch社のリコーダー一覧表には、ソプラニーノ、アルト、バスは「in F」・・・つまりF管だと書かれています。 もちろん承知していますが、ただ、「in F」という表記を翻訳すれば必ずしも「F管」ではないと思います。「・・・つまりF管だと書かれています。」すなわち、「in F」=「F管」という訳になるというご意見ですが、この根拠・出典をお示しいただければ幸いです。 また、「in F」=「F管」というのであれば、Wikipediaの記述「in C」=「C管」ということになり、やはり、ソプラノリコーダーもアルトリコーダーもC管だということになります。 結局「○管の定義」も一つの約束事として尊重するのが良いと思うのです。もちろん通じない場合もありますから、そこは臨機応変に誤解の無いように説明するということになります。管楽器はあとからあとから色々な管長のが出てきますから、移調楽器の再移調楽器で結局実音楽器?みたいな混乱は仕方の無いことだと思います。 ちなみにバイオリンは「in Cの楽器」、ギターは「in Aの楽器」という説があります。楽器って面白いですね。
お礼
>>ちなみにバイオリンは「in Cの楽器」、ギターは「in Aの楽器」という説 目の付け所がシャー○ですね(笑) ヴァイオリン属、ヴァイオル属等の弦楽器はすべて実音楽器ですのでハ調ですね。しかし、リュートやギターはタブ譜で書かれているので互換性がないと思います。この辺は謎ッス(+_+)
- _nicochan_
- ベストアンサー率56% (17/30)
横レス失礼します。 決してNo.5さんの揚げ足を取るとかいうつもりはないのですが、「◯管の定義」・・・前から気になっていた話題でしたので。。。 > 「その管楽器の最低音が○なら○管」という定義は見当たりません。 同意です。私はサックス吹きですが、サックス(B♭管とE♭管がありますが)にはこれは当てはまりませんから。 > 「○管とは、実音記譜でC音を鳴らしたときに出た○の音 =○管」 ご紹介下さっているWikipediaのページに書かれている 「楽譜上のハ(C、ド)の音が、ピアノのヘ(F、ファ)の音に一致する楽器を、 へ調の楽器(へちょうのがっき)ないしF調の楽器という。」 を見た感じでは、「実音記譜でC音を鳴らしたとき」というよりも「楽譜上のドを鳴らしたとき」という気がするのですが。 でも、この定義は移調楽器の場合に当てはまるのであって、実音楽器(トロンボーンやチューバ)には当てはまらないですよね。トロンボーン(B♭管)やチューバ(B♭管、C管、E♭管、F管)に「楽譜上のドを鳴らして」と言えばCを鳴らすと思います。 リコーダーは構造的には移調楽器のようでも、アルトリコーダーの楽譜は実音で書かれてますので“実音楽器”っぽいですが・・・必ずしも実音で書かれているわけではないようなので(No.4さんも「実音譜と、オクターブ移調譜の両方とを見かけます」と書いてらっしゃいますし)、“実音楽器”と言い切る事は出来ないかも。だからWikipediaは“in Cの楽器”という書き方をしているのかもしれませんね。 で、確かに「楽譜上のドの音を鳴らせばC」ですけど、だからと言って“C管”だとは断言出来ないと思います。上にも挙げたように、トロンボーンやチューバの例もありますし。 ・・・何をもって「◯管」とするのか、ますます混乱してきました。楽器メーカーに定義を聞いてみたいものです。(苦笑) 「◯管の定義」はさておき、Wikipediaのリコーダーの項目で名前が挙がっているイギリスのリコーダーメーカーDolmetsch社のリコーダー一覧表には、ソプラニーノ、アルト、バスは「in F」・・・つまりF管だと書かれています。 http://ja.wikipedia.org/wiki/リコーダー
お礼
>>「その管楽器の最低音が○なら○管」という定義は見当たりません 確かにおっしゃる通りです。今、気づきましたがオーボエの最低音は一見c'ですが実は足部管の二つの調律穴を塞ぐとbです。もしも「その管楽器の最低音が○なら○管」という発想やったらオーボエはロ管になっちゃいますわ(笑)
何を目的として、どの程度のレベルにおいて、何をされようとしているのか今一つ良く分からないので、お答えにくいのですが、何だか看過できない流れもあったので回答を付けることにしました。 私は一応自称アマチュアリコーダー吹きで、ソプラニーノリコーダーからグレートバスリコーダーまで必要に応じてなんでも吹きました(^^;) ご質問の F 管アルトのリコーダーというのは、全部の指を押えたときに F の音(ト音記号譜の第1間の音)が出る物を言います。ちなみに、典型的リコーダーコンソート(四声)では、上からソプラノ(C管)アルト(F管)テナー(C管)バス(F管)の4本の構成が基本です。アルトリコーダーの楽譜は、実音譜と、オクターブ移調譜の両方とを見かけます。 と、基本知識を押えておいたところで、「吹きやすい調」「吹きにくい調」、答えやすい質問ですね(^o^) どのリコーダーでも、クロスフィンガリングが少ない楽譜が吹きやすい調です。従って、C管では、調号無しが一番で、シャープにしろフラットにしろ、調号二つくらいまででしょう。F管はフラット一つ分ずれているので、フラット1つの調が一番で、フラット3つ、シャープ1つまでですね。あとは、実際に出てくる音符や速度に大きく依存。 響きの良い悪いもほぼ同じですが、響きの良い悪いは、音域的なものにも影響されます。アルトですと、C~上のCあたりが一番コントロールしやすい音域で、それより上にしろ下にしろ、かなり制限されてきます。上は小さな音柔らかい音を出すのが困難、下は鋭い音、大きな音を出すのが難しくなります。パパパパパみたいな感じのパッセージは、どの管でも上の方の音ではみごとに鮮やかに出せますが、下の方で出せと言われてもかなり難しいですね。 リコーダーには本来のバロック式運指のものとジャーマン式運指のものがありますが、バロック式運指のものの方が通常使われます(教育現場は別)。YAMAHA の合成樹脂製アルトリコーダーの実力は、ピッチの正確性、トーンの安定性、タンギングに対する反応性などなど馬鹿にできないものがあり、数万円クラス(10万円未満)の木製アルトリコーダーではこれより劣るものがゴロゴロあります(目指しているものが違うとも言えますが)。 さて、「当時の響きの研究に使えるのでしょうか?」が、最後に残る質問でしょうか。 これは、あなたがどういうレベルで研究したいかしだいでしょう。 当時の響きを知りたい味わいたいと言うことでしたら、既にたくさん古楽アンサンブルの演奏がCD化されて出ていますので、それらをお聞きになるだけで十分でしょう。 「響き」と一言で言われましても、音色や全体のピッチだけではなくて、どんな曲?どんな楽器構成?どんな和声?そして、どんな調律で?ということも絡んできます。それらに対してリコーダー1本でいったいどうしようとされているのでしょうか? 使いようによっては使えるでしょう、程度にしかお答えのしようがありません。 (補足要求はしておりません)
お礼
回答ありがとうございます。 リコーダーもハープシコードのように調号の多い調では響きが悪く運指も複雑になるのですね。 ヤマハのプラスチック製リコーダーであっても木製の本来の物と響きが同じなのですね。
- TAC-TAB
- ベストアンサー率76% (1921/2526)
アルトリコーダーはC管で、実音楽器です。 30年くらい前の日本ではアルトリコーダーの楽譜として、小学校で習ったソプラノの指使いで吹けるように移調譜も存在していましたが、現在は実音譜が主流です。なおソプラノリコーダーはオクターブ移調楽器です。ソプラノリコーダーは、実音に対し、譜面を1オクターブ低く書きます。 お持ちの楽器が、「バロック式指使いのアルトリコーダー」なら、義務教育楽器時代の物であろうとなかろうと、また、プラスチック製であろうと黒檀であろうと、それは「本物の楽器」です。 アルトリコーダーで演奏しやすいキーは、フラット1ヶから3ヶの範囲です。 シャープ・フラットどちらも無しのキーは問題ありませんが、シャープは2ヶまでが限度、3ヶ以上になると初見演奏はほとんど不可能です。フラットは4ヶでもまあまあ演奏できます。 一般に木管楽器は、フラット系が得意で、#系は苦手です。弦楽器はその逆で、#系に強く、フラット系は苦手です。 アルトリコーダーで響きの良いのは、C-dur、次いでフラット1ヶのキーだと思います。というのは、#や♭が多いと、フォークフィンガーを多用することになり、響きがくすみます。逆にフォークフィンガーを多用して暗い響きを出すことは可能です。管楽器は開管状態が一番響きがよく、空気柱の途中に節を作る指使いをするとヌケの悪い音になります。音階を吹くときに、途中にフォークフィンガーが混ざると、その音だけ音量が落ちたり、音色的に違和感が出たりします。ありうるキーでもっとも響きが悪いのはE-durだと思います。 当時の響きの研究という意味であれば、当時のリコーダーは現在のリコーダーに比べ、およそ半音低い「バロックピッチ」で作られていますので、当時の「G-mollのソナタ」の響きは、現在の楽器で演奏すると、半音高い「Gis-mollのソナタ」になってしまうので、「バロックピッチ」のリコーダーを持って来ないと、当時の響きを味わうことはできません。 同様にバイオリンも、当時のチューニングは、現在のものよりやはり約半音低く、指板も短く音域も狭かったのです。バロックフルートには、キーが1ヶか2ヶしかなく、トランペットにはピストンが無い、という具合に、なにもかも違ったので、当時の音楽や響きを研究するのなら当時の楽器から研究しないと始まりません。 なお、バロックピッチのリコーダーは現在でも普通に作られており、簡単に入手できます。 ところで、Aの音は、バッハの時代には413Hz(当時の音叉が残っている)だったのですが、時代とともにじわじわ上がっていくので、これではいけないということで、歯止めを掛けるべく国際標準ピッチ440が決められたのですが、無視して上げられて、今では443くらいでも平気な人もいます。同じキーの曲でも演奏される時代によって響きが変遷しているということですが、原因は、ピッチが上がると響きがブリリアントになるので、演奏会やコンテストなどで印象を良くして良い点を採ろうとした団体が競ってピッチを高めたという説。楽器メーカーがあらたな買い替えを促すために仕組んだという説もあります。楽器はそれで良いとして、歌手はたまったものではありません。当時は広く普通の歌手のレパートリーだった曲が、今は天才でないと歌えないという現象が起こっています。質問者さんはこの問題についてはどうお考えでしょうか?
お礼
回答ありがとうございます。 C管で、実音楽器というのには正直驚きました。F管と説明されていることが多かったので。 プラスティックの安物でも、「バロック式指使いのアルトリコーダー」なら基本は同じなのですね。安心しました。 演奏し易い調はフラット系なのですね。リコーダーソナタにヘ短調を比較的多く見るのに対してト長調が極端に少ない理由が少し分かった気がします。 調号が多い調は「フォークフィンガー」というものを多用するのですね。 興味深いです。詳しく調べてみます。 ピッチについてですがコンテストでの印象を良くするために高ピッチをとるなど正直、野蛮としかいいようがない話です。楽器や声楽にはそれぞれ最適な響きを出せるピッチというものがありそのピッチで演奏すると楽器が美しく共鳴して聞いていてウットリさせられますがずれているとやせた響きになったりやキンキンとした痛々しい響きになってしまい抵抗があります。モダンの演奏家は楽器に対して乱暴で冷たいように感じています。弦楽ソナタなどの際、経年変化で415の調弦が困難な老Vnがあった場合は全体をやや下げて調弦しても良いと思います。鍵盤もその老Vnのために若干妥協します。 これが私のコンソートでのやり方です。ピッチは柔軟に考える主義です。
- wordsmaker
- ベストアンサー率20% (25/121)
ワードメーカーです。私も、バロックフルート(6穴)を演奏しています。 F管のプラスチックリコーダーも、フルートを演奏できるようになった、後で、鳴らしてみました。 特に、古楽器がいいとも、感じておりませんが。現代フルートより演奏しやすいと、感じています。 >管と調について調べています。 どういうことを、調べていらっしゃるのでしょうか? とても、広い範囲の質問。……のようで、でも、おもしろいことを、調べていらっしゃるようなので、もう少し、調べていることなど、説明していただけませんでしょうか? >当時の響きの研究に使えるのでしょうか? 楽器は、当時の音を再現できると思いますが。……演奏はそうは行きません。 当時の音の響きとは、ひとつの音ではない。と、思います。 演奏できなければ、「響きの」再現は無理だと思います。 ですから、響きの再現を、して、何か研究・実験したいのでしたら。 コンピュータ、MIDI・作曲ソフトに、譜面を入力して、聴き比べをする。……しかないと、思います。
補足
管と調について調べています。 ヘンデルやテレマンにはト長調のリコーダーソナタは殆ど見かけなかったのですがヘ短調は比較的多かったので何か理由があるのか、といったところが研究の始まりでした。 調号の多い調は演奏しやすいか、シャープ系とフラット系ではどちらが得意か、響きが良い調は調号が少ない調なのか?といったことに関心があります。
- tomei-
- ベストアンサー率29% (14/48)
因みに、アルトリコーダーはF管ではありません。C管です。 確かに、ソプラノと同じ指使いで吹くと一見F管に感じますが、 アルトは指使いそのものが違うので移調楽器ではありません。 また、吹きやすいものと吹きにくいものについては個人差があるでしょう。 リコーダーはちょっとした息の圧力などですぐに音程が変わるものなので、 質問者様がどの程度リコーダーに精通しているか分からないのですが、 全て一概には言えないと思います。 また、現在の良いもの=当時の楽器 とは限りません。 当時の楽器のことなどは、本当に当時の人しか知らないはずです。 当時の楽器が残っていたとしても、何百年もの歳月の間に風化や乾燥や劣化が起こっている筈なので、当時のままとはいえません。 そこら辺については、開き直ってもう学生時代のものでもいいのではないのでしょうか。と個人的には思います。 否定的な内容ばかりになりましたが、ご参考まで。
お礼
>>アルトは指使いそのものが違うので移調楽器ではありません 大変勉強になりました。F管とあらゆるサイトに記載されていたので誤解していたようです。 リコーダーは確かに音程が不安定ですね。 >>現在の良いもの=当時の楽器とは限りません。 開き直って現代のものでしばらく演奏してみます(笑)
お礼
学校教育は時に誤った価値観を生徒に植え付けてしまうことがあるようなので今更ですが我々プロはそれに振り回されないように根本から疑って見ることも大事であると思いました。 「アルトリコーダーは実音楽器でC管ではあるが、構造上はF管である」 というのがTallisなりの学説です(笑) クロスフィンガリングとは大変興味深い運指ですね。半音階を作る上で重要なようなので6・7穴がシングルホールのオリジナルコピーを入手しようとしている私にとってはまた一つの研究課題になりました。 a'=500になるとヴェネチアンより高いですね(@_@)将来的には楽器も歌手もやせ我慢しまくりっちゅうわけなんかなp