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ガラスの結晶化

大学の授業で無機材料を学んでいて、ガラスを熱処理すると結晶化すると講義で学んだのですがこれはなぜでしょうか??? また、ガラスの結晶化開始温度(点)において、DTA測定するとなぜ吸熱・発熱反応が起こる時、結晶化開始温度と決めれるのでしょうか???

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noname#54102
noname#54102
回答No.2

いずれも、ガラスの教科書に説明があるはずです。しっかりと理解してください。 ここでは、その手掛かりとなるよう、簡単な説明をいたします。 無機材料を勉強されているようですから、「ガラス」「ガラス状態」とは何かを理解されている前提で説明いたします。 まずガラスの結晶化とは、ガラス中で、一部のガラス構成物質が局所的に結晶に変化する現象です。このようにして出来た「結晶化ガラス」は、ちょうど、ガラスの海の中に結晶の粒子がたくさん浮いている状態になっています。(一部に、ガラス全体が結晶化すると思っている方がいますが、違います) 良く知られてるところでは、石英ガラス(SiO2)を高温に保持すると結晶化がおこり、クリストバライトの結晶が生成されます。その温度は600℃以上だったと思いますが、少し記憶があいまいです。また、望遠鏡の反射鏡などに使われる超低熱膨張ガラス:ゼロデューワは結晶化ガラスです。 ガラスがガラス状態を保持し続ける理由は、ガラスを構成する原子が再配置し結晶に移行するのに長い時間を要し、事実上、再配置を起こさないためです。この再配置に要する時間をτとすると、τは温度と共にexp(E/kT)にしたがって変化し、温度の上昇と共に急速に短くなります。ガラスを高温に保持し、保持時間とτが同じオーダーの時間となったとき、原子の再配置が起きて、ガラスの結晶化が起こります。 簡単に言うと、温度が高くなるとガラス構成原子が再配置を起こしやすくなり結晶化が起きる、ということになります。 ガラス状態は、不安定な状態または準安定状態です。ガラス状態は結晶の状態より、エネルギー的に高い状態にあります。よって、ガラスが結晶化すると差分のエネルギーを放出し、発熱が起こります。この発熱は、DTAで検出することが出来ます。 したがって、DTAで温度を上げて行き、発熱反応が始まったところがガラスの結晶化開始温度と決められます。 ただし、ガラスであっても未知の材料をDTA測定し、発熱が始まったところを結晶化開始温度と決定することは出来ません。他の実験で、結晶化が起こること、発熱を伴う別の現象が起きていないこと、この2点が確認されていることが前提となります。 説明は以上です。 私がガラスの勉強をしたのは、かなり以前のことになります。多少、記述に不正確なところがあるかもしれませんが、その場合はお許しください。

duke0046
質問者

お礼

ありがとうございます! とても勉強になりました! noname#54102の言うとおりしっかり教科書を読みこむことが大切だということも分かりました。 これからしっかり勉強していきます。

その他の回答 (1)

noname#160321
noname#160321
回答No.1

ガラスも安定相はケイ酸塩+二酸化ケイ素だから。もちろん全部が二酸化ケイ素と金属ケイ酸塩になるわけではない。それには非常に長い時間が必要。 ガラスは「過冷却」状態なので「結晶化」のとき凝固熱・融解熱が出入りするから。

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