yasaiさん、再びこんにちは。
この前の回答がちゃんとしたお答えになっていなかったので、もう一度書かせてください。
川柳の面白さを英語圏の人に伝えるのは無理ではないと思います。でも、川柳や俳句は、限定した語数の中で、相手の知識を利用しながら端的に状況を言い表さなければならないので、日本語をそのまま置き換えても、意味はわかっても、面白さやしゃれや粋なニュアンスは伝わらない、ということになってしまうのだと思います。その部分の変換をどのようにうまくやるか、が英語HAIKUや英訳川柳の面白さでしょう。下手の横好きで、ご質問にあった川柳を訳してみました。
1 『ゴハンよ』と 呼ばれて行けば タマだった
"Supper's ready, Dear"
But when I went
She was talking to the cat
"Supper's ready, Dear"
I went and found
the cat was already there
the cat で、その家のネコ(ペットのネコ)という感じが出ると思います。英語では、必ずネコと誰にでもわかる表現がない(絶対ないわけではないですが)けれど、イヌだったら"Fido"ですぐわかるそうです。そこで、もしこれをネコでなくてイヌにすれば、
"Supper's ready, Dear"
But when I went - Fido
というようなところで、すっきりするかもしれません。
2.正直いいまして、この川柳の意味が私にはよくわからなかったのですが、奥さんだからこそ、苦しい家計をがんばって切り盛りしている、というような感じでしたら、例えば
That's my wife
Living it up
On a shoestring
など、いいかもしれません。
"live it up "で、「景気よくやる、楽しく遊び暮らす、豪勢に暮らす」。一方、"live on a shoestring"で「細々と暮らす」という意味なので、この正反対の言葉の中で面白みが生まれてくると思います。
この前お知らせした『万華鏡』の中に、次のようなものがありました。
「悪いとこ見付け機嫌のよいお医者」後藤正一
the doctor is in a good mood
having found something wrong
with the patient
the doctor is in a good mood
having found what is wrong
with the patient
「昔くちづけ今は一喝して起こす」真弓明子
once she woke him
with a kiss,
now she does it with a yell
once woken
with a kiss,
now with a yell
ちなみに、この『万華鏡』には英語に訳すときのヒントが満載されており、とても丁寧な作りになっています。もしこの際、もうちょっと詳しく調べよう、と食指が動かされるようでしたら、是非ご覧になってみてください。参考URLに出版社を書いておきます。
最後に、詩人のEzra Pound に影響を与えた俳句:
落花枝にかえるとみれば胡蝶かな
The fallen blossom flies back
to its branch:
a butterfly
お礼
回答ありがとうございます。 英語圏の人と話をしていて感じることは、ユーモアセンスの違いは、生活様式や文化の違いもありますが、それ以上に言語の違いが大きいのではないかということです。日本語のように言葉の意味や裏を読むユーモアよりも、シンプルでダイレクトなジョークに笑いが生れます。 ジョークのおもしろさがよく分からないのは、自分の英語が未熟だからと思っていたのですが、一方ではうすうすながらも笑いのポイントが違うということも感じていました。具体的な話はよく分かりました。 ありがとうごさいました。