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川柳のおもしろさ
先日、仕事の関係から日本在住1年目の英語圏の年配の方との昼食時に、雑談で俳句・川柳の話になりました。 日本語独特の流れるようなアクセントで「五・七・五」を詠む楽しさやそのおもしろさを伝えたかったのですが、残念ながら英語表現力が未熟な私目には、うまく伝えることができませんでした。 叙情的な俳句の難しさはともかく、諷刺的で馴染みやすい川柳の説明を試みましたが、「意味は分かったけれど、おもしろさが分からない・・・」とのことでした。 1 『ゴハンよ』と 呼ばれて行けば タマだった 2 妻だから 運転できる 火の車 (第一生命サラリーマン川柳コンクールから) 「ゴハンよ」の言い方が大人の女性が呼びかける言葉であること、「タマ」が犬のポチと同じように猫とすぐに分かる名前であること、「火の車」は家計の遣り繰りが非常に苦しい状況を表わす言葉であることなどは説明したつもりです。 この二つの川柳のおもしろさを、英語圏の人に伝えるのは無理なのでしょうか?
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英語圏、特にアメリカ人が面白いという話は、 どちらかというと、ホラ話に近いものが、 面白いと感じるでしょう。 たとえば、 「キミは、酒もタバコもすわないが、どうしてだねだ」 「私は、うちのカミさんの生命保険の受け取り人に なっているんでね」 これが日本だと受けません。 「どうしたら、貴方は、いつも勝てるんですか」 「なに、簡単な事だ、自分のところにエースを配りゃ、いいのさ」 これも、日本だと受けないでしょうね。 日本だとむしろ、笑いも取れないでしょう。 日本だと、少しは現実味のある方が受けるでしょう。 「赤い車に、買い換えたね。火の車かね」 とか、 「タクシー、なかなか来ないね」 「我々みたいに近距離しか乗らないから、タクシーのほうも さけているのさ。くるまでまとう」 とか、 「ワシはナダの酒がすきでね」 「アンタの好きなのはタダの酒でしょう」 このほうが日本だと受けるでしょう。 英語圏の人々は、いろいろな意味を持つ日本語のオモシロさを 理解するのは、無理だと思いますね。 まして、川柳のような、季節、時事、感情を取り入れた ユーモアのある歌の理解は無理でしょう。 川柳作家、時実新子の句でこういうのがあります。 「私の男 むかしの服は きせません」 「約束の場所に 他人が立っている」 「さらし首 裏切り者は 目を開く」 これらの句の内容を話しても、どこが面白いか という事になってしまうでしょう。 むしろ、外国人に受ける川柳ならば、多少オーバーな ホラ話のような川柳がうけるでしょうね。 「富士山を 買ってくれよと 泣く子かな」 「大阪城 ふたつ買って 待つ利益」
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- boris
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しつこく、すみません。言葉が足りませんでした。 「奥さんだからこそ、苦しい家計をがんばって切り盛りしている」のところ、「妻だからこそ、明るく苦しい家計をやりくりしている」と読み替えてください。 英訳では、この「奥さん」を「我が妻」に変えました。「さすが我が妻。我が家の苦しい家計を明るく切り盛りしてくれている」という感じで、夫の妻に対する愛情・感謝、それからこの家庭の温かさのような雰囲気が出せるのではないかと思いました。
- boris
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yasaiさん、再びこんにちは。 この前の回答がちゃんとしたお答えになっていなかったので、もう一度書かせてください。 川柳の面白さを英語圏の人に伝えるのは無理ではないと思います。でも、川柳や俳句は、限定した語数の中で、相手の知識を利用しながら端的に状況を言い表さなければならないので、日本語をそのまま置き換えても、意味はわかっても、面白さやしゃれや粋なニュアンスは伝わらない、ということになってしまうのだと思います。その部分の変換をどのようにうまくやるか、が英語HAIKUや英訳川柳の面白さでしょう。下手の横好きで、ご質問にあった川柳を訳してみました。 1 『ゴハンよ』と 呼ばれて行けば タマだった "Supper's ready, Dear" But when I went She was talking to the cat "Supper's ready, Dear" I went and found the cat was already there the cat で、その家のネコ(ペットのネコ)という感じが出ると思います。英語では、必ずネコと誰にでもわかる表現がない(絶対ないわけではないですが)けれど、イヌだったら"Fido"ですぐわかるそうです。そこで、もしこれをネコでなくてイヌにすれば、 "Supper's ready, Dear" But when I went - Fido というようなところで、すっきりするかもしれません。 2.正直いいまして、この川柳の意味が私にはよくわからなかったのですが、奥さんだからこそ、苦しい家計をがんばって切り盛りしている、というような感じでしたら、例えば That's my wife Living it up On a shoestring など、いいかもしれません。 "live it up "で、「景気よくやる、楽しく遊び暮らす、豪勢に暮らす」。一方、"live on a shoestring"で「細々と暮らす」という意味なので、この正反対の言葉の中で面白みが生まれてくると思います。 この前お知らせした『万華鏡』の中に、次のようなものがありました。 「悪いとこ見付け機嫌のよいお医者」後藤正一 the doctor is in a good mood having found something wrong with the patient the doctor is in a good mood having found what is wrong with the patient 「昔くちづけ今は一喝して起こす」真弓明子 once she woke him with a kiss, now she does it with a yell once woken with a kiss, now with a yell ちなみに、この『万華鏡』には英語に訳すときのヒントが満載されており、とても丁寧な作りになっています。もしこの際、もうちょっと詳しく調べよう、と食指が動かされるようでしたら、是非ご覧になってみてください。参考URLに出版社を書いておきます。 最後に、詩人のEzra Pound に影響を与えた俳句: 落花枝にかえるとみれば胡蝶かな The fallen blossom flies back to its branch: a butterfly
- 参考URL:
- http://www.xylo.co.jp/
お礼
再度の回答ありがとうございます。 川柳のニュアンスを英訳する時には、ある程度、外国の生活習慣や暮らしの中の言葉を感覚的に理解する必要があるのかもしれません。生活臭が表現できればいいのですが ・・・難しいです・・・ 1の英訳では、"~Dear"の言い方と、犬の"~Fido"への置き換えはいいかもしれません。今度、使わせていただきたいと思います。 2の意味は、#4で仰っているとおり「さすが我が妻。我が家の苦しい家計を明るく切り盛りしてくれている」という感じで正解だと思います。文字には出てきませんが、自分の稼ぎが少なくて苦しい生活を余儀なくさせてしまっている申し訳なさの思いと相まって、そのことに何ら愚痴を言わない妻への感謝ということだと思います。"living it up"は是非使いたいところですね。 「万華鏡」も一度は読んでみたいと思います。 ありがとうございました。
- boris
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こんにちは。 ご質問への回答ではないのですが・・・ XYLO(ザイロ)という出版社が「万華鏡(Kaleidoscope)」という日英両方で書かれた川柳の本(カード)を出版しています。お土産に英米圏の方々に差し上げたら、とても喜ばれました。 この出版社はウエブでも(英語)川柳のクイズを紹介しています。ご興味ありましたら、ご覧ください。
お礼
アドバイスありがとうございます。 この出版社のことは知りませんでした。一度は読んでみたいと思います。御紹介いただいたサイト、なんだか不思議な雰囲気がありますね。後ほどゆっくり見たいと思います。 京都に外国人向けの「おみやげ雑貨屋さん」がありますが、日本人から見れば「これって今の日本?」と思うようなものばかりです。ふと、その「おみやげ雑貨屋さん」を思い出しました。
お礼
回答ありがとうございます。 英語圏の人と話をしていて感じることは、ユーモアセンスの違いは、生活様式や文化の違いもありますが、それ以上に言語の違いが大きいのではないかということです。日本語のように言葉の意味や裏を読むユーモアよりも、シンプルでダイレクトなジョークに笑いが生れます。 ジョークのおもしろさがよく分からないのは、自分の英語が未熟だからと思っていたのですが、一方ではうすうすながらも笑いのポイントが違うということも感じていました。具体的な話はよく分かりました。 ありがとうごさいました。