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たんぱく質の吸光係数(紫外線)を教えて
たんぱく質の紫外線領域での吸光係数を文献で調べたのですが、よくわかりません。例えば牛血清アルブミンの場合、文献によっては吸光係数が0.7(280nm),6.6(280nm)とばらばらです。誰かたんぱく質(特に牛血清アルブミン、carbonic anhydrase)の吸光係数を教えてください。これらのたんぱく質のキャリブレーションを至急、行いたいのでよろしくお願いします。
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- ryumu
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各タンパク質のモル吸光係数について、具体的な値は分かりませんが、 280nmにおけるモル吸光係数について。 この波長は、タンパク質のトリプトファン、チロシン、フェニルアラニンなどが効いてきます(そもそも200~400nm付近の紫外吸収は、分子内の二重結合が主な原因です)。 また吸収極大はその位置にありませんが、ジスルフィド結合の影響も280nmに影響します。 紫外線を含む、一般の電磁波の吸収は、分子内での電荷の偏りに依存します。 例えば、チロシンと、フェニルアラニンの違いは0H基の存在の有無ですが、OHが付くことによって、チロシンはフェニル環の電子分布に偏りが生じます。つまり、電場の影響をより受けやすくなる(吸光係数が大きくなる)のです。 これにより、チロシンとトリプトファンでは、その280nmの紫外線の吸収のしやすさ(吸光係数)が大きく異なるのです。 同様の理由により、チロシンのOH基が解離することによっても吸光係数は変わります。 さて、おおざっぱにタンパク質のモル吸光係数εは(アミノ酸以外に分子を含まない)、 ε=[トリプトファンの数]×5690+[チロシンの数]×1280+[ジスルフィド結合の数]×120 で表すことが出来ます(各数値は、各アミノ酸の平均的なモル吸光係数ですが、絶対的なものではありません。市販されている実験書を調べてみて下さい。)。 ただし、先の話からも分かるように、分子の(特に電場の)環境により変化します(例えばbufferのpH、イオン強度、温度など)。 bianteさんの示している値は、naomiさんが指摘されてるように、違いすぎますね。 アミノ酸配列が分かってるのなら、下のURLで計算してみたらいかがでしょう?
- naomi2002
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#1です。 ↓でちょっと間違えました。訂正します。 分子量66,000(g/l)と書いたのは、66,000(g/mol)の間違いです。 分子量は普通は単位を付けませんが、計算上は必要なので付けました。 追伸: BSAの純度によっても吸光係数は違いがあるのではないでしょうか。 分子量もいくつかのメーカーのカタログを見ましたが、68KDだったり、66kDだったり、ばらつきがあるようです。
お礼
ありがとうございました。これで無事にある程度のたんぱく質の定量ができるようになりました。
- naomi2002
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こんにちは。 私もBSAの正確なA280の値は知らないのですが、ご質問を読んで一つ気が付いたことを書きます。 0.7と6.6では値が違いすぎますよね。もしかしたら、これは単位の問題ではないでしょうか。 タンパク質の280nmの紫外吸収はタンパク質1%(重量%)で、およそ1前後(タンパク質の種類によりかなり幅がありますが)になります。 もしタンパク質の濃度を%でなくmM単位にすると、数値は全く違ってきます。 仮にBSAの1%溶液のA280が1とすると、分子量66,000(g/l)を用いてmM(mmol/l)あたりのA280は6.6となるので、ご質問中の数値と大体一致すると思いませんか?(かなりおおざっぱな話ですが。) 文献で使われている単位を、もう一度確かめてみて下さい。
お礼
ありがとうございました。これである程度のたんぱく質の定量ができるようになりました。上記のホームページの存在も教えていただきありがとうございました。