はじめまして。
1.elder:
(1)古英語からきたものでolderの前身になります。
(2)つまり、elderはoldの比較級なのです。そこから、No.2で回答されているように、相対的なニュアンスを持ちます。
従って、比較級のニュアンスで使われることもあります。
例:
Which is the elder of the two?
「2人のうちどちらが年上?」
(3)形容詞の意味は
1)年上の、年長の
例:
elder brother「上の兄」
*兄が2人いて、一番上の兄、ということを示す場合に使われます。
2)古参の、年配の、先輩の
例:
an elder statesman「政界の元老」
3)定冠詞theと用いて、固有名詞に添えて、「年上の」と示す用法があります。
例:
The Elder John=John, The Elder
「(年が)大きい方のジョン」→「大ジョン」
(4)上記の形容詞を名詞化した名詞の用法もあります。意味は上記と同じような意味になります。
また、そこから=ancestor「先祖」の意味で使われることもあります。
(5)形容詞では限定用法でしか使われません。叙述用法はありません。
例:
He is elder than he.(X)
「~より年上だ」(叙述用法)
He is an elder statesman.(O)
「古参の政治家」(限定用法)
He is the elder.(O)
「年長者」(名詞)
2.senior:
(1)juniorに対する語です。
(2)比較級ではありませんが、比較級と同じようなニュアンスで使われることもあります。
例:
He is five years senior to me.
=He is five years older than I.
「~より5歳年上」
但し、文法上比較級を示唆する英文では使われません。
例:
Which is senior of the two?
*意味は通じますが、「2人のうちでどちらが」は比較を示唆しますから、ここは比較級のelder、olderを使うのが正しい用法です。
(3)意味はelderと同じような意味になります。名詞での使用範囲も広く、上級生、先輩、上官などelderより一般的に使われます。
(4)elder<oldだと「年齢」にそのまま言及している感が強いので、使い方によっては失礼にあたることもありうるため、「人生の先輩」的なニュアンスが加わるseniorの方が無難に使われます。
(5)形容詞では限定用法、叙述用法が可能です。
例:
He is senior.(O)
「彼は年上だ」(叙述用法)
He is a senior man.
「年長者だ」(限定用法)
ご質問2:
<はっきりとした年齢層の定義などあるのでしょうか?>
1.それはありません。
2.例えば、3歳の弟からみた5歳の兄も、60才の弟から見た70歳の兄はそれぞれelderになります。
3.ただ、同じ兄弟内ではseniorは使いません。年には関係ありませんが、「人生の先輩」的なニュアンスがあります。学校など公の場所での「年長」の意味で使われることが多いようです。
例えば、保育園の幼児から見た、幼稚園の幼児はseniorになりますし、学校や学校の「先輩」もseniorになります。
4.ただどちらも、あまり年齢の開きがある場合は使われません。特にelderよりseniorにその傾向があります。
例えば三歳児からみて70歳の老人はelderとは言えても、seniorという表現はしません。seniorはもう少し年齢差が縮まります。
以上ご参考までに。
お礼
早速のお返事ありがとうございました。 参考になりました。