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外国籍の相続手練き
アメリカ在住です。国籍も アメリカで日本の籍はありません。先日両親に私が日本人でないため遺産相続の手練きが煩雑で長時間かかるので相続放棄するように言われました。そういう事があるのでしょうか? 兄が日本に一人居ります。
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まず、法の適用に関する通則法により 第三十六条 (相続) 相続は、被相続人の本国法による。 となっています。 また、質問文では具体的に相続が開始されているか否か不明です。 仮に、日本国籍を有する人が死亡した場合、上記の法令により日本の法律に従うことになります(具体的には民法における相続の規定)。 その場合、 第八百八十二条 (相続開始の原因) 相続は、死亡によって開始する。 第九百十五条 (相続の承認又は放棄をすべき期間) 相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。 によって、相続開始以前に相続を放棄することは許されていません。 従って“両親”が日本人であり、かつ現時点で生存しているのであれば、今、質問者が相続を“放棄”することはできません。 次に民法の規定では相続に関して国籍が条件となる条文はないので、少なくともその点で“遺産相続の手練きが煩雑”となるとは思えません。 ですが、相続税法、その金額が多い場合は“外国為替及び外国貿易法”、相手国(米国ならあまり問題ないでしょうが)によると各種法律による問題が発生する可能性があります。 また、相続人(つまり質問者)が米国籍でアメリカ居住であれば、アメリカ連邦法や州法の規定に従う必要があるかもしれません。 “そういう事があるのでしょうか”は、少なくとも日本側に大きな問題は無いでしょうが、具体的には両国の法律に詳しい専門家にアドバイスを受ける必要があるでしょう。
お礼
大変判りやすくご説明戴いて有り難うございます。