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上方排気

フェラーリのF1などは上方排気システムを用いていますが、 なぜでしようか? 上方排気システムは、通常のエグゾーストパイプより だいぶ短くなってしまいます。 素人考えですが、ある程度の長さや気筒間の排気干渉がないと、 排圧が上がらずシリンダー内のコンプレッションが下がってしまい、 パワーが出なくなってしまうと思うのですが?

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noname#12265
noname#12265
回答No.1

 クルマの設計屋でレーシングカーも何度か設計した事がある者です、がしかし・・・・シャシの設計屋で、エンジンは専門ではないのでナリを潜めてました(?)が、何方も回答してらっしゃらない様ですので御参考として回答致します。 >フェラーリのF1などは上方排気システムを用いていますが、 >なぜでしようか?  上方排気と申しましても、かつてのインディ500のフォードエンジンの様なホンモノの上方排気(Vバンク間にエキゾーストがあります)では無く、排気管のメガホン部がカウルの上方に出ているだけです。  ワタシはこれを、主に空力的な理由によるモノと分析しました。 1.現在のF1は、レギュレーションによるコクピットのサイドプロテクション構造の為にエンド・バルクヘッド(モノコックとエンジンが結合されている隔壁)辺りの前面断面積が非常に広くなっており、ここからリヤウイングに向かっては、ウイングの効率を上げる為に若干下がっていきます。  この形状で考えられる事は、エンド・バルクより後方での流体剥離です。  ボディ表面に沿って前方から流れて来た空気は、エンド・バルク後方で一旦ボディから離れ、その後ウイングに向かって緩やかに下降すると思われます。  また、DOWN VIEW(見下ろし)で見ると、このあたりはインダクションポット(エンジンへの空気取り入れダクト)とリヤタイヤ周辺のスパッツによって、絞られた流路となっている事が判ります。流路が絞られるとそこを流れる空気の流速が上がり、気圧が下がります(いわゆる霧吹きの原理です)。  上記の理由から、エンド・バルク後方は負圧が発生しているのではないか?と予想されます。  この位置に排気管を出すと、ボディ表面に発生した負圧により排気ガスが引かれる(=排気抵抗が小さくなる)事になります。 2.上記1.で述べました空気の剥離は、そのままボディ全体の誘導抵抗の増加となり、それは一般的な言い方にしますと『空気抵抗の増加』となります。  そこでここにエンジンの排気口を設け、剥離で気圧が下がっているボディ表面に燃焼による高圧ガスを充填してやると、誘導抵抗が減少する事があります。(更に、リヤウイング前方の巨大なインダクションポットで発生した乱流を抑え、リヤウイングの効率を高める働きもあるかもしれません。) ・・・・上記の理由により、フェラーリは上方排気を採用したのではないか?と思われます。ホントは1/5程度の模型を作って風洞実験を行えばハッキリするんですが・・・・。 >上方排気システムは、通常のエグゾーストパイプより >だいぶ短くなってしまいます。  排気脈動と干渉は各気筒それぞれのエキゾースト長さとそれが集合するところまでの話で、集合部より後方の負荷(排気抵抗)は、レース用エンジンの場合あまり関係ありません。雑誌などの写真をよく見ると集合部までは普通の長さが確保されている様に見えるので、この排気システムの為にパワーを犠牲にしているとゆぅ事は無いでしょう。

noname#6082
質問者

お礼

空力のためですか。 現在のF1の設計は、最初に空力と重量バランスありき、ですね。 ありがとうございました。

その他の回答 (3)

回答No.4

自分の記憶ではディフューザーの設計がうまくいかず、 こうなったと思いましたよ。 でも当時E.ニューウェイは意地になってエキゾーストを 後方に持っていったような・・・

noname#6082
質問者

お礼

設計上の問題もあったのですね。

回答No.3

いやぁ…もっと単純に"それしか方法が無かった"ってのが出発点だったみたいだよ 規定で車軸よりも後にエキゾースト開口部を伸ばせなくなってしまい…と言うことはそれまでのようにボディ上面から排気したのではサスアームに排気が当ってしまいサスが壊れるので(実際、結構壊れたらしい)ちょっと上に排出できるように煙突を付けて見たってのが本音らしい でも表向きには(?)排ガスの流速を利用してリアウイングの効率を上げているんだなんて言われていますが… フェラーリの関係者じゃないので真偽の程は不明だけど。。。 排気管長に関しては特に短いとは思われませんが。。。 これまた単純に今まで下を向いていたものが上向きに変わっただけのように見受けられます

参考URL:
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=340953
noname#6082
質問者

お礼

レギューレーションの問題だったのですね。 なんのためにそのような規定を設けたのか不思議です。 煙突はエンジンの後端より前方にありますので、 そのままですとエグゾーストマニュホールドの長さが短くなってしまいます。 カウリングをはずした写真を見ると、マニュホールドをくねらせて、 長さをかせいでいるようです。

  • tyokobo
  • ベストアンサー率40% (137/336)
回答No.2

専門家の方が回答されておられますので私は参加程度で・・・(専門は2輪です) ディフューザーを見ると、ウイリアムズに顕著な特徴があるようです。やはり乱気流内に排気するよりベンチュリー効果の生まれる部分に排気、リヤウイング下段にて整流を狙っているかに思えます。

noname#6082
質問者

お礼

排気ガスも空力のために使うとは考えていませんでした。 F1はシビアなんですねえ。 ありがとうございました。

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