アニメの制作現場に10数年いました。文面ですとどこまでをアニメの範疇とするか括りが難しいですが、(例えば『アニメ雑誌の編集者』もアニメ関係です)仮にプロデューサー志望だとすると、やはり制作スタジオに入り制作進行からスタートするというのが一般的ですね。私のいた某大手製作プロダクションの場合を例に挙げます。ちなみに学歴はほとんど無関係ですが、普通運転免許は必要だと思って下さい。プロデューサーや監督志望の人間はまず入社直後ほぼ例外なく『制作』という部署にまわされます。そこでの仕事はとにかく外回り。テレビアニメは1つのスタジオで完成するなんていうことはあり得ません。たくさんの外注のスタッフやプロダクションの協力のもと進行していきます。車で朝から晩まで(というより真夜中も)外注先を回り、描き上がった絵や材料を回収しチェックするなんていう作業をくり返します。時には韓国や中国(外国のアニメスタジオに発注するのは当たり前なのです)に1泊の出張なんてことも当然のようにあります。人間的な生活は難しいです。給料は決して高くない、何日も家に帰れないのも普通。それを何年も、耐えられれば次のステップへ進めます。おおまかに言えば制作進行→制作デスク→アシスタント・プロデューサー→そして念願の《プロデューサー》へといった順序で道が開けます。(運も必要ですが)そこまでいけるのは極わずかですが「根性」があればなんとかなる?かもしれません。いずれにしても先は長いです。一足飛びにプロデューサーなんて位置には辿り着けません。プロデューサーというのは企画力、人望、統率力などがあらゆる力が必要とされる現場の最高責任者なのですから。
お礼
貴重な御意見有難うございます。プロデューサというのもかなり憧れていた職業です。アニメーションの辛い現実は分かっていたつもりですが実際文面で生の御意見を見ると、とてもいい意味でも悪い意味でも現実感が沸きます。今後の参考にさせて頂きます。