摩擦材の選定(静摩擦係数は大きく、動摩擦は小さく)
機械設計で悩んでいることがあります。摩擦材の選定で、静摩擦は大きく、動摩擦は小さくなるような組み合わせです。
装置は動力伝達の一種なのですが、同軸上に3つの要素がありまして、そのうち2つの間に摩擦が必要です。具体的には、固定された軸と、入力部分と、第3の軸があります。中心の固定された軸に軸受けを介して入力軸(筒状)がかぶさっており、第3の軸はさらにその外側の筒という感じです。
課題は、入力部(プーリー等が付きます)を回した時に、第3の軸がそれに追従するようにしたいのです。しかし一体というわけではなく、入力部(回転方向、回転スピードは変動します)の動きに多少(半回転とか)遅れてついてくる方が良く、また入力部の回転を上回っても困るので、二者の間に回転方向には遊びを設け、さらに中心軸と第3の軸の間に摩擦を発生させれば良いかと思いました。
ただ、入力部が一定の回転を続ける間は動力損失を減らしたいので、上記要件を満たすべく、静摩擦が大きく、動摩擦の小さい材料の組み合わせを求めて考え込んでいます。材質の候補としては、中心軸と第3の軸にはALやSC等の金属、その間にかます摩擦材としてニトリル材のOリングまたは金属バネなどを考えましたが、自信がありません。もちろん、適しているならPOMなどのプラスチック系素材にも興味があります。雰囲気としてはシールされた機械内部で、周辺メカニズムの関係で常時グリースまたは油で潤滑される状況です。入力軸の回転速度は、最大で500rpm程度です。
条件に合う材質、または設計を見直すべき箇所などご存知でしたら、お知恵を貸して頂けるとありがたいです。
分かりにくいアプリケーションでご迷惑をおかけします。
出力は、入力部からワンウェイラチェット等を通じて取り出す予定です。
通常の機械でしたら、それなら入力→ラチェット→出力でOKだと思うのですが、出力先が外力で逆回転することがあります。そして、その場合には、動力伝達を切り離して逆回転するままにしておきたいのです。そのために、入力部にワンクッション設けて、第3の軸と入力部の位相差でラチェットの通常動作と完全オフを切り替えようと思いました。つまり、出力側が逆回転する前に入力側を一度逆回転させて切り替えておけば、切り離されてキックバックが来ないということです。入力は人力なので、そうした操作は苦にならないものとします。
先述のように、位相差というのは半回転程度で、その遊びを過ぎたらなんらかのストッパで両者が噛み合い、一緒に回るという構想です。入力側を正回転させ続ける時には摩擦が発生したままになるので、動摩擦係数が低い方が良いと思いました。静摩擦係数は高くないと件のスイッチ機能が実現できなさそうなので、その差が大きいものを探していたということです。
まだまだ言葉足らずな部分もあるかもしれませんがよろしくお願いします。
お礼
回答ありがとうございます。 考えていたより身の回りにたくさんあるんですね。 参考になりました。