- ベストアンサー
「ミニ・ミステリ100」の落ちが分かりません
こんな質問をするのは反則かもしれませんが、どうしても分からないので教えて下さい。 現在早川書房の「ミニ・ミステリ100」と言う本を読んでいるのですが、 その中のリュー・ギリス著の「六つの言葉」とビル・プロンジーニ& バリイ・N・マルツバーグ著の「生と死の問題」の落ちが分かりません。 前者は、「語訳だから面白みがない」という意見を見つけたのですが、 「脅迫したの?」ぐらいしか考えられず、後者はさっぱりです。 理解された方がいらっしゃるなら、回答お願いします。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
***以下ネタバレです。本書を未読の方は閲読しないことをお勧めします*** 「六つの言葉」に関しては脅迫で合っていると思います。主人公の小説家が「俺の意を汲んでくれなかった編集者たちのことは知ってるだろう」みたいなことをいっていますので、「残り三つを聞いたらどうなるか分かってるよな」ということではないでしょうか。六つ全部は明かさないところと、作中の作家とその作品の題がこの短編の作者リュー・ギリスと『六つの言葉』そのまま(この短編はいかにして活字となったか、みたいな誤読が可能)であるところに遊び心を表わしているのではないかと思いますが、手法としてはやや古いかなという感じです。 さて、問題は「生と死の問題」ですが、これはいわゆる「考えオチ」ですね。 おさらい:これは主人公(?)スコルニックが宗教団体やら身の上相談所やらに出した「死後の生命は存在するか」という質問の投書と、彼らから返ってくる「うちの講座に出ろ」だの「私の本を買え」だのという噛み合わない書状のやり取りがあり、その後自殺したスコルニックの遺書(「死後の生に関する疑問が解けたので生きる理由がなくなった」)および検死報告書(「これらの書簡から見て、スコルニックは精神に異常を来たしていたらしい」)が続き、最後にスコルニックの友人からスコルニックの婚約者に宛てた慰めと求愛の手紙で終わるという書簡体小説ですね。 オチ:スコルニックが各方面へ宛てて出した手紙のいずれにおいても、「返信は郵便局留めで」としているところがミソです。つまり自宅へ送られては困るのですね。なぜかというと、これらの手紙を出したのはスコルニック本人ではないからです。スコルニック当人のあずかり知らぬところで、彼が精神を病んでいたかのごとき証拠をでっち上げ、自殺に見せかけて彼を殺してしまいたかった人物がいたということです。
お礼
回答ありがとうございます! 「六つの言葉」ですが、回答を読んでから読み返してスッキリしました。 「パブリッシュ ディス オア ○ ○ ○」で、 「出版しないと殺すぞ!」的な意味になる文になるんですね。 「生と死の問題」について、「返信は郵便局留めで」を見逃してました(^^;) 最後に手紙を送ったロバートが、ハーマンを殺した・・・でいいんでしょうね。 大変参考になりました。 長い本のいきなりでつまづいてしまって困っていたので、 詳しい説明、ありがとうございました。