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男性の勃起⇒射精は脳が命令しているのですか?
- 男性の勃起は意識ではなく無意識化で、脳が命令している生物学的な現象です。
- 射精の前には必ず勃起をするが、勃起しない射精もあり得るのか疑問です。
- 夢精の際にも勃起をしているが、射精は下半身に刺激を与えることなく脳の命令で起こるものです。
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Jagar39です。 さて、まず勃起ですが、これは中枢神経系に「勃起中枢」というところがあり、ここがシグナルを出すことによって海綿体の動脈が拡張して充血が起こり、勃起します。 その勃起中枢は当然、何らかの神経系のシグナルを受け取って、それに反応する形で「勃起せよ」というシグナルを出すわけですが、その刺激はペニスはもちろんなのですがその他にも、直腸、膀胱など、要するに腰のあたりの感覚的刺激はたいてい「勃起を誘発する」シグナルになり得るということです。 次に射精ですが、これもやはり射精中枢があり、ペニスの亀頭からの刺激を受け取って「射精せよ」というシグナルを発します。その射精中枢を叩くシグナルが、単に刺激の強弱でなく、刺激の蓄積がある閾値に達した時、というのが面白いところです。 で、その勃起中枢や射精中枢がどこにあるか?なのですが、脳ではないんですよ。勃起中枢は仙髄、射精中枢は腰髄にあるのです。ま、要するに脊椎(背骨)の下の方、ということですね。腰髄は文字通り腰ですし、仙髄は一番下、尾てい骨の手前あたりです。 腰髄を電気的に刺激すると勝手に射精することは動物実験で確認されています。ヒトの世界でも、ある種の風俗ではどうもそれに近いことをしているような・・・ ということはつまり、勃起や射精というのは、生理学的に言うと「反射」なのですよ。 反射とはつまり、脳を介しない情報伝達~情報処理系のことで、例えば熱いお湯が腕にかかった時、「あちっ!!」と"反射的"に手を引っ込めるあれです。ての「手を引っ込める」という動きには脳は関与していないということは高校の生物あたりで習っていると思います。 腕からの「熱い」というシグナルが脊髄まで来て、脊髄が脳までシグナルを上げる前に「手を引け」というシグナルを出すことです。 というわけで勃起や射精は反射であり、特に勃起の求心的刺激(つまり中枢に対する"入力"です)がペニスだけでなく直腸や膀胱など、腰周囲に広く分布しているのだとしたら、イスに座っているだけで勃起するとか電車のシートで揺られているだけで勃起するなどの現象は理解できますよね。 ここまでを調べながらカミさんに話していたら、「男って厄介なものを抱えて大変ね」と同乗されてしまいました・・・ 自分ではそんなに不幸と思ってないんですけどね・・ でも、ここまででまだ辻褄が合わないのは、「ヒトの男は"空想"で勃起できる」ということと夢精です。 つまり、大脳も勃起や射精には関与できるというわけです。関与しなくても、極端な話大脳がなくても脳死状態でも、勃起して射精するのは可能ということなのですが。 大脳が「勃起せよ」という指令を出す場合は、大脳から勃起中枢にシグナルが走り、それを受けて勃起中枢が勃起するためのシグナルを出すのかと思いきや、どうもそうではないようです。 仙髄を破壊されても「空想による勃起」は可能らしいのです。 つまり、大脳からの勃起シグナルは、勃起中枢を経由せずに直接ペニスに勃起命令を送ることができるらしいです。 腰髄を破壊されると「空想による勃起」は不可能になるらしいですから、そのシグナルを伝達する神経は、腰髄より下の位置で脊椎から出ていることが判ります。 もうひとつ、色々調べましたが射精に対する大脳の関与についての記述は見あたりませんでした。 ですが、夢精は「ペニスへの刺激→射精中枢を刺激→射精指令」という"反射"ではあり得ませんから、やはり大脳が関与しているのでしょう。 つまり、現在の人類は夢精という一種のトランス状態でしか大脳が射精をさせる能力を持っていないのですが、解剖学的に大脳から射精時に働く器官への神経経路が存在していることは明らかなので、訓練すれば覚醒状態で空想するだけで「射精」することができる能力を得ることができるかもしれません。 ・・・そんな能力を獲得しても嬉しくないですが・・・ いずにしろ、勃起も射精も本質は「反射」であり大脳の関与なしに成立するものなのですが、実際のところ大脳もかなり強力にこの反射系に干渉していることは間違いないです。むしろ時には反射系より大脳からの指令の方が支配的であることすら多々ありますからね。 ということは、つまり大脳からのシグナルがそのまま脊髄を通って行くのではなく、そのシグナルを中継する「脳の勃起中枢」はありそうな気がします。「脳の射精中枢」については、射精に関して大脳の支配力が勃起のそれよりも著しく弱いことからは、あるかどうか判りませんが・・・ 脳の勃起中枢、視床下部とか下垂体あたりのどこかにあるのでしょうか・・・? 動物ならあちこち破壊して実験すればすぐ判ることなのですが、この「大脳の強力な干渉」はどうもヒトだけの現象のような気がしますし(夢精した犬は見たことがない)、この脳の勃起中枢がヒトにしかないのであれば、そんな実験するわけにもいかないし、面白いのですが研究を勧めるのは難しそうです。 私もなかなか勉強になって面白かったです。生理学や繁殖学の本にも、オスのメカニズムってほんの数ページしか記述されてないですからね・・・ ちょっと前、女性を「産む機械」と言ってしまったバカな大臣がいましたが、女性のメカニズムは機械というにはあまりに複雑です。 むしろ男の方が「自動種蒔き機」みたいな感じがしますね。 脳の介在は必須ではないのだから、刺激を受けると勃起して、勃起した亀頭に刺激を加えるとストックした精液を吐き出す機械から、今でも簡単に作れそうな気がしますもん。生殖のためにはそれで十分なんだし。
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獣医師です。学生時代は繁殖学研究室にいたのですが、恥ずかしながらオスのメカニズムについてはほとんど知りませんでした。だいたい習った記憶がない。 で、面白い質問だと思って調べてみたのですが、結論から言うと勃起~射精に至る現象には「脳」はあまり関係ありません。 少なくとも理屈では、脳を取ってしまっても、あるいは脳死状態でも勃起して射精することは可能です。 今は時間がないので、また改めて詳しく書きます。
- assault852
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>男性は勃起しますが、勃起は脳が司っているのでしょうか? そのとおり >性的な刺激とは全く無関係に起こり得るものなのでしょうか? >脳が意識とは別に命令していることなのでしょうか? そのとおり >勃起しない射精というのはありえるのでしょうか? ある >脳に命令が行けば快感フォルモン?みたいなものが分泌されれば下半身に命令がいき、射精に結びつくというイメージなのでしょうか? そのとおり いやあ、君は天才だ。
お礼
たびたびの回答ありがとうございます。 大変勉強になりました。 女性の体に関しては学校の性教育で多少習ったのですが、 自分の性(男性)の体のメカニズムには習ってなかったので 不思議になりました。 知ったからどうということはないのですが・・・。 脳も関わる場合もあり、かつ下半身も関わる場合もあるというのは 男性の性というのは大変厄介ですね。 性欲というのは脳がつかさどる本能というイメージがあり、 本能が強い欲望をもつから風俗が流行るのだと思っていました。 もしも今後女性が強くなって(社会的にも肉体的にも) 逆セクハラ、逆レイプみたいなことが起こったら 男性は自分の意思に反して射精してしまうということもあるということなのですよね。 私の世代(昭和生まれ)はまだ、性欲は男性が女性に対して発信するものであり、男性の性欲のほうが強い、というのが”常識”でした。 しかし、今の少子化、セックスレスを考えると男性の性欲自体も減少しているのではないかと思い、 うーん、男性のエッチしたいという気持ちはいったいどこから来るのだう?男性はシティーハンターの冴牙僚(古くてすいません)みたいに種馬が普通なのかと思っていましたが、社会環境によって変わるのならば、例えば淫乱熟女がいて男性に迫っても気持ちに反して射精してしまうことがあるのではないか、そのメカニズムはなんだろう、などと かんがてしまいました。 調べて頂きありがとうございます。 女性の月経同様、男の体も複雑ですね!