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インド洋での洋上補給について
海上自衛隊がインド洋に派遣されて他国の軍艦に補給活動をしているニュースを観て疑問に思ったことがあります。 補給艦と補給される艦が並行しながら洋上補給を行っている映像を観るのですが、なぜ走行しながら補給をするのでしょうか?一度停まってでは出来ないのでしょうか? 以前他のニュースか何かで「艦を並行させながら補給するのは大変に難しく、これを出来る海軍そういない。」みたいなことを言っている高官がいました。「補給中はずっと直進し続けるため、補給艦と補給される艦が無防備になる。そこで高い哨戒・迎撃能力を持つイージス艦の派遣が必要なんだ。」と。 「なら停まって補給すればいいんじゃない?」と疑問に思いました。 そこで質問なのですが ・なぜ停まってではなく走行しながら補給を行うのでしょうか? ・並行しながらの補給はそれほど難しいことなのでしょうか? 私の小さな疑問に答えていただければ幸いです。
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先賢御回答の通り、海の上で「一度停まって」というのは実は大変に困難なんです。 波はあるは、風はあるは、海流はあるわでして、単純にエンジンを止めただけの段階はただの漂流に過ぎない。それは要救助対象ですらあります。 例えば、船が港に泊まる時。岩壁に複数のロープを張って固縛します。ほっておくとどっちかに流されてしまいます。沖に流されたり、岩壁にゴガゴガぶつかったり。 例えば、海底をボーリングする船(ジャムステックの「ちきゅう」なんかが典型的)。一点に静止するために複雑な機構を持っています。 #イメージとしては自転車を考えれば、走っている時の方が、停まっている時よりも安定し、コントロールしやすいということがなんとなく分かるかと思います。 パキスタン海軍が実施出来るかは兎も角として、同国海軍も洋上給油が可能な補給艦2隻を保有しています。また、日本への親善航海を実施していることから、少なくとも1隻に随伴して補給を行う能力はあるものと推測出来ます(毎日寄港はたぶんしない)。 ただし、これは訓練済みの相手と行うわけですから、日本がやったような「ぶっつけ本番」とはやや毛色が違うかも知れません。 また、洋上補給には数時間(海自が実施した例では1時間ぐらいから、2隻に連続して10時間まで)かかります。練度が低ければ長時間の補給作業が行えなかったり、事故が発生するなどの支障があると思われます。 #「練習すれば出来る」と、「出来る」と、「上手く出来る」はそれぞれ出来ることに変わりはないですが、間には結構な壁があります。 また、特殊事情としては、日米の艦隊は他国のそれと比べ、巡航速度(航行するのに最適の速度)が高いということがあります。 速度が低い艦から高い艦に給油すると、どちらかで燃料がロスされることになります。また、補給艦の速度が高ければ、被補給側の移動距離は短くて済みます。
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- hisakaki
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北洋の漁船団では、停船漂白して毎日普通に給油していました。しかし軍事行動とは全く異なる為、このような給油が可能であり、特段の不都合も危険も有りませんでした。錨泊での給油は、洋上では漂白より難しく、海況が悪くなると漂白に切り替えていました。 そもそも軍事行動中は、艦隊が全て漂白など危険で考えられません。従って補給時漂白すると取り残されます。そして艦隊に追従する為、高速航走すると燃料をガブ呑みします。艦船の水に対する抵抗は、高速だと2乗に比例します。そんな訳で、航走しながらの給油作業となる訳です。勿論衝突の危険が有りますので、それに対処する為給油中の迎撃レベルは低下します。当然護衛が必要となります。 物理の時間にベルヌイの定理を勉強されたと思いますが、航走中の艦船が接近すると、吸引作用が働きます。試しに水道の蛇口に水を出したままにして親指と人差し指で、流れ出る水に軽く触れてみてください。すっと水流に吸い寄せられるのが分ります。並行するニ艦はこの為に艦首を吸い寄せられる作用が働き、注意しないと並行には進めません。つまり衝突する訳です。
- pri_tama
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第二次大戦の真珠湾攻撃部隊への燃料補給で、戦艦や空母に対する縦曳き給油が、牽引索と給油パイプの切断の可能性があるとの事で、逆転の発想で戦艦が給油艦を牽引しながら給油すると言う手段を取ったという有名な話があるので、少なくとも第二次大戦前から、パイプで給油が一般的な方法だったと思います。 (揺れる海上で数十キロづつドラム缶に移し変えながら、数十~数百トン単位の燃料を、限られた人員で別の艦へ運ぶのは困難では…。) 後、接舷って艦と艦とが接触(ぶつかる)する訳ですから、小型艦や港湾内で注意深く行うなら兎も角、洋上で大きな補給艦と軍艦が接触したら下手したら沈没しますよ。(最近も韓国で、タンカーに動力が無いクレーン船が接触して原油1万5000トンが流出という事件が有りましたし) だから日露戦争の時のバルチック艦隊も石炭運搬艦を伴っていましたが、カムラン湾出港後に寄港できる港が無いので、運搬艦を艦隊から分離して上海に入港させています。 その為バルチック艦隊は、カムラン湾で石炭の過剰積載して、日本艦隊と交戦に突入しました。(戦闘時の引火、及び復元力の低下のリスクを背負ってまで…。) そもそも、第一次大戦時にドイツのUボートによる通商破壊作戦が行われるまで、海上で燃料を補給する必要性はあまり無かったのではないでしょうか?(レーダーや偵察機が無い時代には、広い大西洋やインド洋で敵を発見できませんから、戦闘は港湾や海岸近く、或いは海峡などの限られた所で単発的に行われ、出港時に必要量が把握でき、追加補給が必要な時は、バルチック艦隊の様に、適時何処かの港に寄港する方針だったと思います。)
- akira-45
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#2・3です。 ベトナム戦争のときは日本で補給できましたから、太平洋戦争の時から考案されていたのかもしれませんね。片道分は搭載できても帰りの分は補給しないと無理でしょう。あくまで推測です。ごめんなさい。
- akira-45
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#2です。船団を組む場合必ず補給艦は随行するものです。並走する技術のない海軍は最寄の港で補給することになります。これだと時間的にロスになり哨戒任務に適しませんので貢献活動に呼ばれることはないでしょうね。
- akira-45
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自転車や車で並走するのも大変ですよね。艦船にはたいてい波での揺れを抑制する「スタビライザー」が備わっていますので並走させた方が安全だと言えます。洋上で停船させた場合、潮・風・波の影響をもろに受けますしこの状態で艦船同士距離を保つのはかえって危険と考えられます。スタビライザーも効果がありません。 ご参考まで。
お礼
やはり停船時の補給のほうが危険なんですね。 では他の海軍も全て並走させながら洋上補給をしているのでしょうか? それとも並走させながら補給をするのは錬度が高い海軍しか行っておらず、あまり錬度が高くない海軍は停船させて補給をしているのでしょうか? 回答ありがとうございます。
- merlionXX
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はい、洋上における補給は、補給艦の真横30~50mの距離を同じ速力で航行する受給艦にホースを渡して、数時間にわたって、等距離、同速力を維持し、並走しながら燃料を供給する作業のようです。 たしかに高い操艦技術と隊員の練度、忍耐を要する作業でしょう。 なぜ並走するのか? 陸上ではないですから自力で走らないと波やホースの張力などにより、離れてしまったり、逆に衝突する可能性が高いからでしょうね。
お礼
>なぜ並走するのか? の回答はとても分かりやすかったです。 停まっていると近づいて艦が衝突したり、離れてホースが千切れたりする可能性があるんですね。その可能性を少なくするために並走しながら補給をしていると。 その危険性についてはまったく考えていませんでした。 するとホースでの洋上補給を行う場合は昔からどこの国も並走しながら行っていたのでしょうか? 早速の回答、誠にありがとうございます。
お礼
2度目の回答、本当にありがとうございます。 何度も追加質問で申し訳ないのですが、いつ頃から現在のようにホースで給油するようになったのでしょうか? 私の想像でしかないのですが、昔は補給艦と需給艦を接舷させ燃料入りのドラム缶を渡すイメージがあるのですが。 ご存知でしたら回答していただけると幸いです。