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vieの犬について
三好豊一郎の詩「囚人」の最後に「不眠の蒼ざめたvieの犬が」という1行があります。この「vieの犬」の解釈がどうにも分かりません。vieをこの場合どう訳したらいいのか、全体の文脈の中で、「vieの犬」をどう捉えたらいいのか。 この詩の書かれた当時(1950年代?)、「vieの犬」は何か流行りの言葉ででもあったのでしょうか? どんなことでも結構ですので、ご教示いただければ幸いです。
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- Big-Baby
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フランス語のvieに「存在」という意味はありません(一応、大仏和辞典も参照しています)。「存在」というのであればやはりe^tre(エートル)でしょう。raison-d'e^tre(レゾン・デートル)(存在理由)なんて言葉もありますね。まあ三好豊一郎がフランス語に無知で勝手にそんな意味にしたということはありうるかもしれませんが。 わたしとしては、vieは「いのち」でも「せいかつ」でも「じんせい」でもなく、「生(せい)」と取って少しも違和感を感じないのですが。「蒼ざめた死」とはよく使います、死の影を帯びたような「蒼ざめた生(せい)の犬」で感じは出ているのでは。
- Big-Baby
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vieといえばフランス語で「生(せい)」のことだから、 「不眠の蒼ざめた”生”の犬が」と取っていいんじゃないですか。 むかしはフランスかぶれの詩人がたくさんいました。「フランスに行きたしと思えどフランスはあまりに遠し」なんて歌った詩人もいましたよね。
補足
回答ありがとうございました。vieの言葉の意味は知っているのですが、この詩の場合、どうも直訳的な意味を当てはめてもスッキリとしません。例えば、仏語の意味「命、生命、生活、人生、生存、存在」、また英語での「競争する、争う」など。さらに、vieを英語のlifeと同義と捉えて、米俗語では「終身刑」というような意味もあります。 以上のことから、何か「存在の犬」といったような、哲学的な出典があるのではないかと感じているのですが…。
お礼
再びの回答、ありがとうございます。確かにおっしゃるとおり、この1行だけ見れば、「蒼ざめた生(せい)の犬」でも十分なのですが、全体の中で見た場合、どうもスッキリとしないでいます。Big-Babyさんは、この「囚人」という詩をお読みになったことがおありでしょうか?