正常細胞とガン細胞の明確な、しかもどのガンにでも共通の違いがわかれば、ガンの治療にかなりの進展をもたらすでしょうね。その違いを手がかりにメカニズムが解明されていくでしょうから。
現在までに、細胞膜の糖鎖がことなるや、Rbやp53といったガン抑制遺伝子因子の遺伝子変異や、細胞増殖に重要なシグナル経路の翻訳後修飾の違い、PMLなどの遺伝子の転座など現在でも多くの発見が出続けています。ウイルス感染なども臨床的には大きな違いといえるのではないでしょうか。
このように、この答えを網羅的に、体系的にちゃんと説明するのは専門家でもかなり難しいと思いますし、答えが出ていない分毎年非常に多くの研究費が世界的にこの分野に注がれ続けています。
ガンは細胞の正常細胞の増殖異常や分化異常によって起こりますので、逆に言えば、細胞の増殖や分化が正常の状態と違うというのがひとことでの説明でしょうか。