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静力学的潮汐論に関する解説
- 静力学的潮汐論についてア)とイ)の式の計算方法について質問があります。
- ア)の式は例題で実用上差し支えないため、毎正時の月のデータを代用しています。
- イ)の式はH=GMR^2/2gD^3の導出過程が分からず、手順を知りたいです。また、(2)の理屈も知りたいです。
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>能率の良し悪しを言わなければ(1)から(2)が導けるか。 それは、ちょっと無理です。一般の書籍等で(1)を導いていますが、それらは、たいてい計算を単純化した説明で済ませています。私から言わせれば、それらの説明はごまかしです。はっきり言って、(1)式から潮位を導くことは困難です。「潮位」には「ポテンシャル場」という概念の理解が必要なのです。私なりに、(2)式を導く手順を以下に記してみると、 (1)ニュートンの万有引力の法則 (2)天体による地球への重力ポテンシャルを求める。 (3)重力ポテンシャルをルジャンドル多項式を使って展開する。 (4)展開された級数の3項目(2次のルジャンドル多項式P_n(cosθ)を含む項)が、潮汐ポテンシャルです。 (4)潮汐ポテンシャルの勾配(gradient)が潮汐力になります。 以上の(1)~(4)の手順で潮汐力が導かれます。 H=GMR^2/2gD^3[3(sinlXsind+coslXcosdXcosh)^2-1]を導くには、上記(4)の潮汐ポテンシャル(P_n(cosθ)を含む項)の式のθを球面三角法の余弦定理を使って、l,d,hで書き表せば、自然に導かれます。
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- ojisan7
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>(1)から(2)を得る手順が知りたいです。 逆です。(2)から(1)を導くのです。 (2)のHは潮位ですね。海面は潮位による等しいポテンシャル面を示しています。等ポテンシャル面の勾配(gradient)が潮汐力になりますので、(2)から(1)が導かれるのです。一般的にスカラー量(ポテンシャル)からベクトル量(保存力)を求める方が扱いやすいし、自然ですよね。 重力ポテンシャルは、ルジャンドル多項式P_n(cosθ)で展開できますが、潮汐ポテンシャルはn=2の場合ですので、他の項は無視します。 l,d,hを使って(2)を導くには、更に、「球面三角法の余弦定理」を使用します。 私は上記のような手順で(2)を導いてみて、(2)の式の正しいことを確認しました。
補足
>>逆です。(2)から(1)を導くのです。 分かりました。ということは最早、高校課程での理・数学の知識では手に負えないことになるのですね。それでは(2)を導くのは諦めて($)を丸呑みにして計算してみることにします。 以下、念のために伺います。 (2)から(1)が導けるということは、能率の良し悪しを言わなければ(1)から(2)が導けるのではありませんか。(2)から(1)は可能でも、(1)から(2)は不可能なのですか。ご回答からは(1)から(2)は不可能とも、不可能ではないが非能率とも受け取れます。数学の素養がある方には判断がつくのでしょうが……。 素人が容易に入手できる書物には Ft=2GMR/D^3・・・(1)を導くことは、きちんと論証してあるのにH=GMR^2/2gD^3・・・(2)を導く事に触れてないのは何故でしょうか。 (1)の起潮力が海面の高さに換算すると(2)になることを論証したいが専門知識が必要になるために止めてあるのではないですか。それとも、初めに論証付きで(2)を導きたいのだがそれは(高度に専門的なので)無理だし、次善の策として論証なしで(2)を提示した後、これを基にして(1)を導きたいのだが、それも無理なので(2)とは無関係に起潮力だけを説明する意味で(1)を導いてあるのですか。ご回答からは、後者のニュアンスを感じます。 以上、事情が許せばご回答を下さいませ。 (1)から(2)にしても、(2)から(1)にしても数学の素養がない者は($)を丸呑みにするしかないことだけは、はっきりしました。有り難うございました。 この質疑に眼を留めた皆さんへ 質問文のア)も知りたいです。よろしくお願いします。
お礼
Ft=2GMR/D^3・・・(1)は起潮力が生じることのみを説明する式に過ぎず、潮位が量的にどう変化するかは、ご回答の手順によるのだと納得できました。専門知識を欠く者が($)を丸呑みにして計算することは横着とはいえないことも判りました。 今後、何方からも新たな寄稿がないときは11日(日)24時以降の都合の良いときに締め切ります。 質問文のア)は毎正時の月の正しい(E値、赤緯)を遣って計算してみれば自分でも見当がつけられそうなので、お答がなければないでよいことにしてしまいます。 有り難うございました。またの機会にもよろしくお願いします。