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真核生物由来の遺伝子を原核生物で発現させたいとき
真核生物由来の遺伝子を大腸菌のプラスミドDNAに組み込み、 そのプラスミドを大腸菌に形質転換し、 得られたタンパク質を精製してSDS-PAGEでサイズの確認を行いました。 その結果、目的のタンパク質の分子量を示す位置にバンドが得られたため、 実際に活性測定を行ったのですが、 酵素活性は検出されませんでした。 この結果について、以下のように考察しました。 真核生物の発現調節はとても複雑なため、 原核生物である大腸菌で発現させた場合、 実際に得られたタンパク質と目的のタンパク質の分子量と一致したとしても、 正しいフォールディングが取れていないことがある。 このため、酵素としての活性が検出されなかった。 合っているでしょうか・・・? 他にも何か原因があるようでしたら教えてください。
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タンパク質を発現し精製したとのことですので、 1.封入体Inclusion bodyを形成の可能性も低い 2.目的のタンパク質であることは、精製の過程で確認できている としましょう。大腸菌のフォールディングは一般にアミノ酸がつながっていく順番になされていくとされ、真核生物はドメイン構造ごとにシャペロンによってなされていくと言われています。そのため高次構造がちゃんととれないで活性を持たないことがあるといわれています。 が、いっぽうで生成過程で失活させてしまっていたり、入れてはいけない試薬を入れて精製していたりなど、操作上の問題で活性をもてない場合も少なからずあります。どのような酵素なのかわかればもう少し具体的な議論もできるかもしれませんが、ここまでの情報であれば 1. 正しいフォールディングがなされなかった可能性 2. 精製途中で失活させてしまった可能性 3. 溶媒が失活または反応の阻害をしている可能性 4. 大腸菌にはない、翻訳後修飾が必要な可能性 5. 真核生物でもほ乳類の場合には問題ないですが、昆虫や魚類など低温で生息する生物の場合は、温度によっても正しい活性基を形成できない場合もあります。 大腸菌の培養条件なども考慮に入れた方がいい場合もありますね。 こんなところでしょうか。
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- ga111
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まず、封入体Inclusion bodyを形成していないことを確認します。外来蛋白は封入体を形成しやすい傾向があります。これは遠心すればいいだけのことです。 第2に精製して(タグで精製するのが普通)、ほかの蛋白が活性測定を邪魔していないことを確認します。
- Hayate03
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目的のタンパク質(真核生物由来)を同時に泳動して分子量を確認していますか? あるいは抗体を使って、大腸菌で目的のタンパク質が発現している事を確認していますか? 分子量マーカーからの推定値では、分子量が一致しているとは言えませんから、 フォールディングだけについて考察するのでは十分ではないですよ。 ちなみに、お書きになっている考察の >真核生物の発現調節はとても複雑なため、 というのは理由になっていないです。(複雑だと何故フォールディングしないの?) どちらかと言うと無い方が良いように思います。 活性を有するタンパク質が得られない原因は、No.1さんもお書きの様に まだまだ沢山あると思いますが、発現させたタンパク質について どれだけの検討が行われているかで違ってきます。 がんばっていろいろと考えてみてください。修行だと思って、、
- MIYD
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>とても複雑 何か例はあげられませんか? 大腸菌から抽出するさいの失活や、 大腸菌由来の阻害物質、 あまり分子量に影響を与えない修飾 などの可能性は実験で排除されていますか?