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もし日本が国際貢献を一切しないと決めたら?
先日類似の質問をしたのですが、補足質問をさせて頂きます。 インド洋の給油活動やODAなど、日本が国際貢献を一生懸命行なっているという報道をよく見ます。 例えば、もし日本がこれら国際貢献と呼ばれる活動を一切止めたとしたら、一体日本は国際社会の中でどのような扱いをされる事になると考えられますか? あるいは日本国民にとって、一体どんなデメリットがあると考えられますか? 例えば国連に対する拠出金 : 米国に次いで2番目に多い負担をさせられているのに、常任理事国入りどころか、未だに敵国条項が残されている始末。 捕鯨問題も含めて、今まで国連に払ってきたお金で、一体日本にどんな良い事があったと考えられますか? ODA : 中国では散々な扱いを受けましたが、他の途上国ではそれなりに日本の支援が効果を上げているように思います。 でも日本がしなくても他の富裕国が支援をしているはずですよね。 800兆円も借金があるのに、何を血迷って他国の援助なんてしなければいけない? 逆に日本が支援される方だ! という人も ・・ インド洋の給油活動 : たしかロシアは一切参加していないはず。 アフガン復興事業にも知らん顔。 でもそれが原因でロシアが国際社会の非難されているとか、孤立しているとか聞いた事はありません。 少なくともロシアは困った立場にはなっていないと思います。 とすると、自衛隊が撤退しても実際には日本に対して何の反応も無いという事も ・・ このように考えられるのですが、それでも国際貢献なんてする必要が日本にとってありますか? もし一切中止したら、我々日本人が海外に行った時、何か問題になる可能性はありますか? あるいは日常生活で困った問題が発生しますか? 他の先進国の動きを見ると、どうも日本は 「お金持ちの国」 と馬鹿のように煽てられて、お金ばかりふんだくられてきたような印象を受けるのですが ・・・
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援助の意識は、日本以外の国の人間を、同じ仲間とみなせるかという仲間意識に依存します。 自分以外、内集団以外を助けるかどうかという面で、国内の福祉とも似た所はあります。 自分以外の人間に対する援助に税金が使われるのはどうか。 国内の貧困層を助けるかどうか。教育・医療・年金を援助するかどうか。 反対のイデオロギーとみなされがちな世界市民主義と国民主義ですら、 共同体という面で共通点はあります。 孤立主義という捉え方もないわけではありません。 一国が止めれば自分たちは利益が出るように思われるかもしれません。 ただし、モラルハザードを起こして誰もやらなくなっては、 全体で見ても不利益が出てきて、 自分たちにも不利益がかかってくるかもしれません。 彼らはテレビの中には登場しません。 日本国民以外は人間じゃない、苦しんで死ねばいいというなら、 止めてもいいということになるかもしれませんが、 世界で貧しい人間が多く、感情を持って生きている事を 意識してもらえればと願う他ありません。 とはいえ、そのような事は奇麗事だと思うのが通常かと存じます。 納得してもらえることは実際に難しい問題です。 >ODA 近隣の地域(中国~東南アジア)においては、地理的な経済集積が高まれば日本経済に貢献します。中国政府の対応がどうであれ、中国の人々が貧しい暮らしから脱却する事には貢献しました。近年は経済が急速に発展したため意義が低くなってきたかもしれませんが、20年前の中国のインフラ整備状況は劣悪であり、大平首相当時からの援助は確実に人々の役に立ちました。民主化にとっても豊かになる事は重要です。 東南アジアは日本との経済交流が大きく、日本語ができる人材がもっと必要です。日本の安全保障という観点で見ても、中国だけではなく東南アジアに供給を分散化することは外交上役に立つでしょう。援助を行う事は、日本が外交上窮地に陥った時に助けてもらう道義にもなるかもしれません。現在は自由貿易協定を進めている状況でもあります。 アフリカは日本との経済交流は小さいかもしれません。しかし貧困は目を覆うばかりの状況です。欧米・キリスト教に拒否感が強いケースも多く、第三者的な日本人の方が好感を持って当たってもらえる場合もあります。貧しい生活を放置していれば、先進国への怨念、戦争、難民の流入といった問題も沈静化できません。 環境破壊の対策は、世界規模でやっていかなければいけない問題になっています。 国内より国外の対策を行う方が遥かにコストが安いです。 また日本でも発展途上の時期には、新幹線は世界銀行から融資を受けていました。 現在の日本は、貯蓄が余っており、技術力もあるため、融資を受ける必要はありません。 >国連拠出金 日本は国連通常予算に年間350億円ほど出して、国連平和維持活動予算にも年間何百億円かの貢献を行っています。 しかし日本の国・地方の予算が100兆円、アメリカの対テロ戦争の費用が年間10兆円以上に上っていることから見れば、マクロ的には予算を逼迫する程の規模ではありません。 国連の財布は極めて困窮しています。世界の情勢を掴むにも必要な資金が不足します。役に立っていることは間違いありません。 平和維持活動もコストの割に過大な任務を担っています。平和維持活動の予算の総計は世界の軍事費の0.5%程度です。予算が拡大できるなら、規模を拡大するに越したことはありません。紛争を止められなければ、平和維持活動よりも遥かに重い負担が貧しい国の人々にかかってきます。 なお旧敵国条項は実際には気にかけられておらず、名目的な遺構かと存じます。 >捕鯨問題 捕鯨問題は国連のイデオロギーではありませんが、 この種の問題には利害はからみます。 ノルウェーのように最も国際貢献に大きい割合の予算を投じる国ですら、 こういった各論では反対に回るケースもあります。 日本の水産業に利益が出るかというと、出ないでしょう。 しかし海洋の持続可能性は極めて厳しい状況にあることを 意識してもらえればと願う他ありません。 鯨以外にも多くの種が持続可能性の問題を抱えます。 こういった問題が肥大化すれば、連鎖によって環境が崩れ、 大きい経済損害が出る可能性があります。 >日本は 「お金持ちの国」 と馬鹿のように煽てられて、お金ばかりふんだくられてきたような印象 考えようですが、国民所得対比のODA支出で見れば、 先進国の中で日本の援助熱は大きいわけではありません。 援助の中でも有償のものもあります。 スウェーデン 1.03% ノルウェー 0.94% オランダ 0.81% イギリス 0.52% フランス 0.47% ドイツ 0.36% 日本 0.25% アメリカ 0.17% http://www.mofa.go.jp/ICSFiles/afieldfile/2007/04/05/dac.pdf
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- omeger
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語弊があったかもしれないので追記。 国連開発計画(UNDP)はミレニアム開発目標(MDGs)という指針を掲げており、 先進国に国民所得比0.7%のODAを拠出することを求めています。 (ミレニアム開発目標: http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/doukou/mdgs.html ) アナン事務総長(当時)が先進国(常任理事国入り候補でない国を含む) に向けてGNP0.7%分のODA拠出を2015年までに達成することを再び求め、 安保理改革においても、 「先進国においては、国際的に合意された GNPの0.7%の水準のODAを達成するか、それに向け顕著に前進する事が、 貢献の基準として重視されるべきである」 「特に開発途上国を含めたより広範な代表権からなる意思決定プロセスが必要である」 ("In Larger Freedom"(A/59/2005) 169節) としてこれを貢献の基準と打ち出したのは、 実際に開発援助の不足が顕著でミレニアム開発目標の達成が難しいからであって、 必ずしもアメリカや中国のパワーポリティクスのためではないのです。 もちろん国際政治の人には異なる観点があるかと存じます。 EUは2015年までに0.7%を達成するよう大幅な増額を行うことで合意しています。 近年はEU各国は国連投票において共通の行動を取る傾向が強く、 常任理事国2国と非常任理事国3国を含む27ヶ国分の票、 国連予算の37%、ODA拠出額の大きい部分を担うアクターとして、 役割が拡大する傾向は指摘されます。 0.7%への時期設定のない6ヶ国は、アメリカ、日本、 オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、スイスになります。 アメリカ側がこういった公約を軽視する傾向は、 確かに各国の士気をダウンさせてしまう影響力を持ってしまってもいます。 もちろんEU側の公約だって難しい状況を抱えてはいますし、 アメリカのODAは額面としては世界最大で、 それなりに増額しているといえばしているのですが。 日本の世論は、ODAの増額に必ずしも積極的な訳ではありません。 景気感が悪くなると反対論は強まる傾向があります。 (世論調査:http://www.apic.or.jp/plaza/oda/news/20060222-01.html ) 100円に0.7円位は、貧困削減のために使ってあげてもいいのかどうか、 理解を求めていく事は、実際に困難を極める問題です。 ■国民所得対比のODAの割合とその目標 スウェーデン 1.03%(2006) ノルウェー 0.89%(2006) ルクセンブルク 0.89%(2006) オランダ 0.81%(2006) デンマーク 0.80%(2006) -----目標ODA/国民所得=0.7%----- ベルギー 0.50%(2006)→0.7%(2010目標) オーストリア 0.48%(2006)→0.51%(2010目標)→0.7%(2015目標) イギリス 0.52%(2006)→0.7%(2013目標) アイルランド 0.53%(2006)→0.60%(2010目標)→0.7%(2012目標) フランス 0.47%(2006)→0.7%(2012目標) スイス 0.39%(2006)→0.40%(2010目標) *EU15ヶ国 0.43%(2006)→0.56%(2010目標)→0.7%(2015目標) フィンランド 0.39%(2006)→0.7%(2010目標) ドイツ 0.36%(2006)→0.51%(2010目標)→0.7%(2015目標) スペイン 0.32%(2006)→0.7%(2012目標?) カナダ 0.30%(2006)→2010年まで年間8%増→0.7%の時期設定なし オーストラリア 0.30%(2006)→0.7%の時期設定なし ニュージーランド 0.27%(2006)→0.35%(2010目標)→0.7%の時期設定なし 日本 0.25%(2006) →5年間でODA100億ドル増額する目標(2005年小泉首相(当時)がG8で発表・GNIの0.2%強に相当) →しかし別の政府方針では削減の計画 →実際のODA予算は削減 (http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/nyumon/hayawakari/pdfs/13.pdf ) →0.7%の時期設定なし ポルトガル 0.21%(2006)→0.51%(2010目標)→0.7%(2015目標) イタリア 0.20%(2006)→0.51%(2010目標)→0.7%(2015目標) アメリカ 0.17%(2006)→2003年から5年間で75%増額計画→0.7%の時期設定なし ギリシア 0.16%(2006)→0.51%(2010目標)→0.7%(2015目標)
お礼
再度のご意見、有難うございました。 たしかにODAに対する国民感情は良くないでしょうね。 800兆円もの借金を抱えても、なお他国の援助を続けなければいけないのか、日本のどこが経済大国だ、とする意見も多いと思います。 日本の景気は回復基調にあるとする報告も一般国民の感覚からは乖離しすぎているでしょうし、国家予算のプライマリーバランスの改善も掛声だけで一体いつになるやら全く見通しがたっていない状況のようです。 やはり国民に対する政府の説明不足が原因になっているように思えました。 有難うございました。
- lasershack
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外務省の役人や政府関係者で、国際貢献によって国連常任理事国入りができると考えている人はいないと思います。日本人のお人好しにもほどがあります。国際貢献と常任理事国入りは全く次元の違う話です。現時点での国際貢献と常任理事国入りをリンクさせているのは国内向けの政府、外務省の話だけで、政府、外務省の利害関係と常任理事国の利害関係が合致しているだけです。アメリカが日本の常任理事国入りを支持しない理由を日本人もなぜなのかを考えてほしいと思います。日本が国際貢献をしなくても孤立することはありません。常任理事国であるロシア、中国は国際貢献などしなくても全く孤立していません。要するに、アメリカが負担してきたの国際貢献の費用を日本が肩代わりするかどうかの二国間の問題です。
お礼
有難うございました。 国際貢献をいくらしたって、見返りというか、たとえば常任理事国入りが出来るなんて妄想にすぎないという事ですね。 別の方のお答えで中国はそれなりに国際貢献を行なっているというお話をお聞きしたのですが、ロシアはどうなんでしょうね。 つい数年前までアメリカと肩を並べるくらいの国力があったはず。 東側陣営への支援も膨大な金額になっていたはずですよね。 それに今はエネルギー戦略が功を奏し、世界中の金がロシアに集まっていると思います。 ロシアの国際貢献、見返り無しのロシアからの無償援助 ・・ 聞いた事がないですねえ。 それでも非難とか孤立とか無縁の存在のように感じます。 最近の柔道はレスリングにおける日本に対するバッシングに近い国際スポーツ界の動きなんですが、今まで日本が努力してきた結果がこれだと思うと本当に情けないというか、徒労感を味わいますね。
- omeger
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>ただ国連で極めて大きな存在になっている >ロシアや中国に関するデータはなかったです。 ODAは先進国が発展途上国に対して行います。 国連ではなくOECDの領域なので、安保理とは関係ありません。 国際開発の世界では国力ではなく人間をベースとします。 比較的余裕のある人間が、本当に貧しい人間に対して行います。 1人当たり所得水準の高くない中国やロシア、 あるいはインドやブラジルに義務は生じません。 逆に言えば、発展途上国・移行経済である中国やロシアが それほど大人の国と思われているわけでもありません。 スウェーデンやノルウェーのように、 小さい国でも国際貢献が高く評価される場合もあります。 中国・ロシアは政治に課題を抱える側です。 北京当局がアフリカを援助していないわけではなく、 インフラ整備では頻繁に出動していますが、 これはこれで批判を浴びていて複雑です(意見は様々ですが)。 中国自体が一世代前まではアフリカよりも貧しかった位で、 アフリカの1.5倍、東南アジアの2倍の人口を抱える世界最大の途上国です。 中国は中西部の農村を中心にまだまだ多くの貧困人口を抱えています。 自国の巨大人口が貧困から脱却する事の意義が大きいです。 中国経済の成長はアフリカ経済を加速する影響も与えているかもしれません。 ロシアの場合、旧ソ連時代には、 人道的援助というのではなく冷戦の綱引きのため、 政治的な資金・技術援助は大々的な規模で行われていました。 キューバがソ連とのサトウキビの物々交換で成り立っていたために、 ソ連が倒れたらキューバ経済も瓦解してしまったなんて話もありました。 ロシアや中国の「国際貢献」は、どう評価するかが難しい事項です。 ただ、貧しい国々と多くの社会問題を共有する中国のノウハウは、 先進国やIMF・世界銀行とうまく協調・役割分担ができたとすれば、 貧困問題に貢献できるかもしれない期待はあります。 ちなみにODAは1970年代に国民所得対比0.7%を目標としたのですが、 先進国の中でも達成したのは小さい国だけでした。 他の国が援助すればいいというような思惑は常に働きます。 今日ではEU諸国が大幅なODA引き上げを打ち出しているのが頼みの綱です。 >ロシアや中国は世界に対して言いたい事を言い、やりたい事もやり、 >その割りに大国の義務である国際貢献をほとんどしていない、 私はパワーポリティクスの事情がよく分かりません。 安保理の五大国の特権や、中国の内政不干渉の外交方針に批判は強いです。 しかし、開発援助ではなく国際政治の領域にあります。 外国の政治は、優れたものを取り入れます。 ロシアで資産横領が流行したからうちも… 中国が言論統制やっているからうちも… といった道義付けで政治が下に沈んでいっては困ります。 また冷戦の時期にはソ連とアメリカの相互の拒否権発動のため、 安保理の機能自体が麻痺している状態にありました。 ともかくは大規模な衝突の回避を優先しなければいけませんでした。 今日はその時期と比べればましな状態ではあります。 中国はまだまだ欧米との協調に向けた課題は大きいですが、 PKOの派遣人数など一部の分野では役割は担っています。 >仮の話で恐縮ですが、「日本は今後一切の国際貢献をしない、 >国連拠出金も断固拒否する!」 となれば、 >一体どのような事態になると考えられるでしょうか? >経済、貿易、国際関係の面から再度お話を伺いと思います。 これだけ系が複雑であれば、断定的な予想は必ず外れます。 確実に言えるのは、不確実性が増大するという事だけです。
お礼
詳細なお答え、有難うございました。 国連安保理における立場と国際貢献を同じように考えてはいけないというい事ですね。 中国やロシアは経済規模がまだ小さいから途上国に対する支援が少ないのも仕方ないんですね。 理解は出来たのですが、翻って我が日本の今までの貢献に比較して、国際社会における発言力、他国への影響力はどうかと考えると 「イヤハヤ何とも ・・」 と感じてしまいました。 捕鯨問題はひとつのシンボルなんですが、日本案に反対した国々への経済支援なんて (もし行なっていれば) 全部打ち切ればいいのにと感じてしまいました。 日本以外の国だったら、多分それに近いような事をするでしょうね。
- gelt
- ベストアンサー率29% (9/31)
「中国は国際貢献などしたことがないのになぜ商品が売れるのか」、という補足質問でしたが、中国は日本ほどではないかもしれませんが、国際貢献や協力を行い、自国イメージが悪化しないように気を付けています。 アフリカへの援助は、むしろ日本よりも活発かもしれません(むろんそれは資源外交の一環という意味合いもあるのですが)。インド洋大津波の時にも関係諸国に援助を行っており、「国際貢献に非協力的」ということはないと思います。 国連に対しても気配りしており、自国だけが孤立化してしまうことを巧みに防いでもいます。アメリカとも対立しているように見えて、決定的な対立になるのは回避してます。台風カトリーヌの際には援助を申し出てますし、湾岸戦争の際にも賛成票を投じました。 むしろ問題は日本では中国の「悪業」ばかり言い立てられ、公平な報道がなされてない気がしますね。
お礼
再度のお答え、有難うございました。 意外に中国は国際貢献に神経を使っているようですね。 でも今回のミャンマー問題でも国連の非難決議に中国が拒否権を発動したと聞きましたが、たしかに日本では中国の悪い面ばかり強調されているようにも感じますね。
- gelt
- ベストアンサー率29% (9/31)
国際貢献の目的は二つ、一つは諸外国の対日感情を好転させるためです。ドイツに比べ、日本は戦争責任を十分に果たしてないと受け取られているので、国際貢献をしないとイメージが悪化しやすいのですね。 また自分の意見をアピールするのが下手な割には、世界有数の経済力、軍事力を持っているので誤解や嫌悪感をもたれやすい。それを払拭するには「いい事」をするのが手っ取り早い訳です。 もう一つは外交カードとして用いるためです。たとえばアメリカが病牛肉を押し付けようとした時、日本は給油をするから肉はいらないよ、と交渉することもできる。政権がやるかやらないかは別として、そういうカードとして使えるのですね。 日本はアメリカのように軍事力に訴える外交をすることができないので、国際貢献や援助を外交カードとして使う手法が戦後60年に渡って続けられた訳です。 従って国際貢献を停止した時、諸国との関係が悪化し、アメリカからは色々な無理難題を押し付けられる可能性がありますし、北朝鮮絡みでは拉致問題はまず解決しないでしょう。また中国市場から日本が締め出される、ということも考えられますし、さらに対日世論が悪化すれば、世界中で日本製品のボイコットや、テロが起こる事もありえます。 確かに今までの日本の貢献は「お金ばかりふんだくられてきた」面もありますが、かと言って全くゼロにする訳にもいかないと言うのが悩ましい点です。
お礼
有難うございました。 お礼が遅くなり、すみません。 > 中国市場から日本が締め出され、さらに対日世論が悪化すれば、世界中で日本製品のボイコットやテロが起こる ・・ この面なんですが、国際貢献をすれば自国の製品が売れるという事になるのでしょうか。 例えば国連では拒否権を乱発して偉そうな顔をしているのに積極的な貢献なんてした事がない中国ですが、この国の製品は世界中に溢れかえっています。 おまけに国際社会の中で孤立しているとか、国際貢献に対する中国の非協力な態度に非難の嵐があるとか聞いた事がありません。 言ってみれば 「金は出さないが口は目一杯出す」 という方針を貫いているように感じます。 それを考えると国際貢献なんて所詮は自己満足の産物のようにも感じるのですが ・・
- password
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『金持ちは 貧乏人の面倒を見なければならない』なんて理屈はありません。 日本の国益にならないのなら、 そこに金をつぎ込む事は 国民の血税を無駄に浪費している事であり 赤の他人の面倒を見る前に 国内での貧乏人の面倒を見るべきですね。 (援助はやりたい人が個人的にやればよいのであって 税金として強制的に徴収した金で行なうべきものではありません) もうすこし有効な金の使い方を考えて欲しいものですね。 (特に 核開発をしている北朝鮮への援助などは論外であり 餓死寸前のアフリカ諸国の方が優先度が高いし、 反日の中国や韓国などへは 論外と言えるでしょうね)
お礼
有難うございました。 やっぱり、そうですよね。 今まで散々国際貢献という名前で、おそらく何兆円単位の国民の血税が使われてきたはずですが、そのお陰で日本にとって一体どんな見返りがあったのか、本当に知りたいです。 アメリカにはいいように使われていながら存在を無視されているし、韓国や中国から馬鹿にされているし、捕鯨問題でもほとんどの国は日本に反対するグループに所属している始末です。
- netcatme
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国力に応じて国際貢献をするのは大国の義務といってよいでしょう。 なぜなら他の国ができないからです。 金を持っているのに、目の前で餓死しようとしている人を助けないのは罪ではないでしょうか。空手の有段者なのに目の前で暴行を受けている人を助けないのは卑怯ではないでしょうか。 「日本がしなくても他の富裕国」などアメリカだけになってしまいます。財政が厳しいのは分かりますが、日本はアメリカに次ぐ経済大国としての義務を果たさなければならないのです。 そのことが分からなければ、アメリカが何故、戦争国家になったのか、世界大戦は防げなかったのか、などの様々な国際関係を理解することはできません。軍事的に秩序を守るのか、経済的に支援するのか、それは選択かもしれませんが、いずれにしても何らかの大国としての当然の義務を果たさなければ、誰も日本の代わりなどできないのです。 ロシアは今は経済的に苦しく、各国は反動を恐れていますので気を使っていますが、良くは思ってはいないでしょう。
お礼
有難うございました。 お礼が遅くなり、すみません。 国際貢献は大国の義務 ・・ よく聞きます。 国際政治学者もそれをベースに主張されていると思います。 ただロシアなんですが、今は金がうなっているはずです。 プーチン政権のエネルギー戦略が功を奏し、経済界も活況を呈していると報道されています。 今ではモスクワで安価でまともなアパートを探すのは不可能になっているとか聞きます。 そんなロシアですが、国際貢献は一切知らん顔をしているし、中国も日本のように 「大国の義務」 を無条件にしているのか、実際にはどうなんでしょうね。 それでもロシアや中国に対して正面から非難するような動きなんて聞いた事がありません。 日本は国際貢献しないといけないと、自分で強迫観念を持っているようにも思えるのですが ・・・
- cse_ri2
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視点は二つあります。 一つは、他国に多くの貸しを作ることで対日感情を良くし、将来に何らかの利益を望むというもの。 やっぱり、日本が国連の安全保障理事会の常任理事国を望むとしたら、賛同する国家は多ければ多いほどよい。 中国が反対している現状では、すぐさま実るとは思えませんが(苦笑)、いつかは実る可能性もあるわけです。 実際、中東のあたりの国際情勢というのは実に複雑怪奇で(苦笑)、単にアメリカ寄りだからといって不利益になるわけでもなく、例えば中東最大の金持ち国であるサウジアラビアは立派な親米国家で、サウジでのビジネスチャンスが増えるといった副次効果もあるわけです。 もちろん反米国家もありますが、イランにせよシリアにせよ、今ひとつ金回りはよくないです。もちろん、将来よくなる可能性もありますが。 もう一つは、やはり日米関係。 日米関係をよくするには、アメリカが困っている事態に貸しを作っていくしかないんです。 別の質問(『今さら何で評価』http://okwave.jp/qa3361191.html)にも回答したのですが、憲法で武力行使を禁じた日本は、どれだけ防衛費が多くても、世界的には弱者なんです。 国際社会を小学校のクラスに例えれば、日本は金持ちのいじめられっ子にすぎないわけなんですね。 参考:<麻生太郎オフィシャルサイト-嘉麻の里2006年2月号> http://www.aso-taro.jp/lecture/kama/2006_2.html そのいじめられっ子が、他のワルガキどもから身を守るには、一番のガキ大将であるアメリカと仲良くするしか、道はないんですね。 そして、基本的にジャイアン(笑)なアメリカは、お追従してくるスネオの日本に、ときおり貢物を要求します。(苦笑) 「俺はいじめられっ子から卒業するんだ!」と自分で一念発起しない限り、今後も日本はずっとスネオのままです。 現実の世界にはドラえもんはいませんが、ドラえもん代わりの最先端技術、そして資金を、日本はふんだんに持っています。 あと必要なのは、日本人の一念発起だけなんですけどね。
お礼
有難うございました。お礼が遅くなり、すみません。 国連なんですが、日本も常任理事国入りを目指して夢破れたわけなんですが、五つの戦勝国だけが拒否権を握って全体を左右している現状を見ると、こんなものに日本が一生懸命になって貢献する価値なんてあるのかなと感じています。 今、問題になっているミャンマー問題ですが、国連で非難決議を提案しても中国の拒否でそれもパーになっているようです。 国連? 一体何の意味があるの? という感じですね。 それとアメリカなんですが、9・11以降、日本はアメリカに対して、これでもかと言うくらい献身的に尽くしてきたように思います。 でもその結果、日本にとって何かひとつでも良い事があったのかな ・・ と考えてしまいました。
- snowplus13
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国際貢献とは言葉のマジックで要は 「アメリカに対する貢献」ということです 何もしなくても国際的にはなにもないです そんな国際社会からの要請はそもそもないので ただアメリカが色々圧力をかけてくるでしょう それが怖いのでしぶしぶ従ってるだけです 石原慎太郎氏なんかはそんな馬鹿みたいな ことに金使うのはやめてアメリカの大企業を 買収してしまえといっているのですが これは同感です
お礼
早速のお答え、有難うございました。 今までの日本のやり方は国際貢献ではなく、米国貢献だったわけですね。 でもそれをやって日本がアメリカからどれだけの恩恵を受けたのでしょうね。 たしか反捕鯨の先頭に立っているのはアメリカだったはず ・・ 日本の頭越しに北朝鮮と接近しているのもアメリカだったような ・・ 中東地域から 「日本はそんな国だったのか」 と失望されているのも、アメリカ追随が原因だったような ・・
お礼
丁寧にお答え頂き、有難うございました。 お礼が遅くなり、すみません。 ODAに関してなのですが、日本は国民所得対比で 0.25% という事で、意外に小額なような印象を受けました。 ただ国連で極めて大きな存在になっているロシアや中国に関するデータはなかったです。 穿った考えとは思うのですが、ロシアや中国は世界に対して言いたい事を言い、やりたい事もやり、その割りに大国の義務である国際貢献をほとんどしていない、「そんな物、自己満足が好きな日本にやらせていればいい」 と考えているようにも思えます。 一方、我が日本は全くその逆で、「やらずぼったくり」 の状態に陥っているような印象があるのですが ・・ 仮の話で恐縮ですが、「日本は今後一切の国際貢献をしない、国連拠出金も断固拒否する!」 となれば、一体どのような事態になると考えられるでしょうか? 経済、貿易、国際関係の面から再度お話を伺いと思います。