個人的意見ですが、「世界には均一になろうとする力がある」わけではなく、自然を観察しているとまるで「世界には均一になろうとする力がある」ように見える、ということだと思います。
風の発生についても「世界には均一になろうとする力がある」という説を持ち出さなくても説明はできます。
地球上である場所の空気が太陽の光によって暖められたとします。
暖められた空気は熱運動が活発になり膨張しようとして、気圧が高くなります。
一方で天気が悪い地域では空気は冷たいままで、気圧も低いままです。
さて、気圧とは空気が周りを押す力ですから、気圧が高い空気と気圧が低い空気が押し合えば当然気圧が高いほうが勝って、気圧が高いほうから低いほうへ空気が動きます。
これが風です。
空気が移動した後には、気圧が高かった地域では空気が出て行きまして気圧は下がります、気圧が低かった地域では空気が流れ込んできまして気圧は上がります。
結果として二つの地域の気圧は大体同じくらいになって風は止みます。
以上が風が吹く仕組みですが、一連の変化を見るとあたかも自然が気圧に差が生じるのを嫌って、風が吹き気圧が等しくなり均一になったように見えるのです。
しかし、結果から言えばそう見えるのであって、風が吹く本質的な理由は世界を均一にするためとは言えないと私は思います。
「世界には均一になろうとする力がある」というのは自然をマクロに見た意見であって、細かく見れば何故均一になる方向に変化が進むのかは別の方法で説明ができます。