- ベストアンサー
アンブレラ効果について
X線回折における、アンブレラ効果について教えてください! アンブレラ効果はX線の垂直発散のおけるデバイリングの重なりによっておきると言うことは理解できました。 しかし、なぜ2シータ<90°では低角側、2シータ>90°では高角側に裾をひくのかがわかりません。 低角か高角か、どちらかに偏るのではなくて、全体的に裾が広がるというのなら、まだ理解できるのですが・・・。教えてください。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
アンブレラ効果は、ゴニオメータ法ではイメージしにくいのですが、カメラ法での写真をイメージすると理解しやすいと思います。 デバイリングの写真をご覧になったことがあると思いますが、回折線は低角側は小さな、広角に行くほど大きなリングを描きます。 http://pinpoint.spring8.or.jp/takata/article/article_1.html デバイシェラーカメラという、サンプルを帯状にぐるっと全周囲ったフィルムで写真撮るカメラがあります。 http://www.cci.ethz.ch/vorlesung/de/pdf_ac1/pp/beugung-1.pdf ここの16Pを見てください。 これで写真撮りますと、低角側では低角側に湾曲したデバイリングが、広角に行くほど湾曲が緩やかになり、2θ=90°で直線になります、そして90°以上では逆に広角側に湾曲します。 ゴニオメータ法で取られたチャートは、この写真のフィルムの高さが狭いものを、縦方向に積分した物にと考えてください。 ですので低角ピークでは低角側に裾を引き、角度が低いピークほど強く影響を受けます、2θ=90°以上では逆に広角側に裾を引きます。 ちなみに、この写真のフィルムの高さは、ゴニオ法での垂直方向ソーラスリットの制限角度に相当する形になります、ソーラースリットの間隔を狭くする(写真法で言うとフィルムを細くする)事で、アンブレラ効果の影響を小さくすることが出来ます。
お礼
参考URLもつけていただき、長い間の疑問が解決できました。ありがとうございます。