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交流について
お世話になります。 交流の利点と欠点にはどのようなものがありますでしょうか? 特に欠点・・・というのはあまり思いつかないのですが・・・。 携帯や移動式の電源としては直流電源が使われる・・・というのは、交流は乾電池のように蓄積させておくことができないということでしょうか? また、揚貨機の原動機や電車のように回転初めの回転力の大きいものは直流しかないともあるのですが、なぜでしょうか?
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交流の最大の利点は、長距離送電に伴う電力の経路損失を小さくできることです。送電線には必ず電気抵抗があるのでこれは避けられません。もちろん電力の損失を小さくできるのは、No.1さんの書いておられるように、変圧器によって容易に電圧を上げたり(長距離送電で50万ボルト程度)、下げたり(市街地送電で5000ボルト程度、一般家庭に引き込む際に100ボルト)できるからです。電圧が高いほど電力の損失が小さいのです。この理由は次のようになります。 たとえばP=5万kW=50,000,000Wの電力を送る場合、電圧がV=50万V=500,000Vなら電流はI=100Aになります(P=V×Iより)。送電線の抵抗Rを10Ωとすると(これはおよそ60kmの送電線に対応します)、その間の電圧降下V_lossは1000Vになります(V_loss=R×Iより)。この結果、送電線で消費される(損失する)電力はP_loss=100kW=100,000Wになります(P_loss=V_loss×Iより)。つまり5万kWの電力のうち100kWの損失ですから0.2%に過ぎません。 ところが同じことを5万Vで行なうと、えらいことになってしまいます。流す電流は1000A、電圧降下は1万V、損失する電力は10,000kW=1万kWにもなります。つまり5万kWの電力のうち20%もの電力が失われます。 こうして高圧送電が絶対必要であり、そのため電圧の変換が容易な交流の利用が望ましいことになります。 電力の送電が始められたころ、直流派(エジソンら)と交流派(テスラら)が競い合いました。その結果、交流派の勝利となり、今日に至っています。当時は高電圧での交流から直流への変換が困難だったからです。 しかし最近は、高電圧の交流を直流にする技術が開発され、直流を送電する方法が検討されているそうです。
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- printempsk
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簡単に言いますと欠点は電流が流れにくくなり、電力損失、つまり無駄が大きくなってしまうことです。 他の方もおっしゃるように、利点としては簡単に電圧値を操作することができることです。
お礼
ありがとうございます。 抽象的で答えにくい質問で申し訳ありませんでした。
- printempsk
- ベストアンサー率20% (4/20)
欠点としては表皮効果が存在することですかね。交流では電流が導体の外側を流れ、内側を流れにくくなります。送電を考えた場合、直流と比べて抵抗分が高くなり損失が大きくなってしまいます。
お礼
ありがとうございます。 表皮効果とはなんでしょうか。 ちょっと、専門的過ぎてよくわからないのですが・・・・申し訳ございません。 一般的に交流の利点と欠点と言うとどのように説明されますでしょうか。
- shinkun0114
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●電子機器には直流 電子機器は直流を使いますので、パソコンやテレビなどは直流で動いています。 では、交流では不便ではないのかといえば、そうでもありません。 一口に直流といっても、機器によって必要な電圧は異なります。 交流は変圧器で自由に電圧を変えられるので、各機器が必要とする電圧の直流を得るには 直流電源よりも交流電源の方が扱いやすいことになります。 ●交流は溜められない? >交流は乾電池のように蓄積させておくことができないということでしょうか? 電池は金属などの電位差を利用しています。 両極の電位差は、使う金属により決まっていますので、必ず直流になります。 ●起動トルクの関係 >揚貨機の原動機や電車のように回転初めの回転力の大きいものは直流しかないともあるのですが、なぜでしょうか? 交流で回る同期電動機や誘導電動機などは、交流の電源周波数に合わせて回る特性があります。 電源周波数と同じ回転で回るときには、所定のトルクが得られるのですが、 起動時はほとんどトルクが出ないことになります。 逆に直流は、周波数が0の交流と言うこともできますから、起動時のトルクが最大になります。 しかし、現在では電子技術の進歩により、電車やエレベータなどにも交流モーターを使うのが 標準になっています。いわゆるインバータというもので、一定の電源周波数ではなく 回転速度に合わせた周波数の交流を自在に作ることができるようになったためです。 もっとも、この交流を得るためには、直流電源が必要ですけどね。
お礼
詳しいご説明ありがとうございます。 非常によくわかりました。 ちなみに、欠点としてはなにかありませんでしょうか。