なかなか難しい質問をしますね。
日本の戦前の経済レベルは、近代国家として産業革命成し遂げ、それなりの工業力もあり、技術水準も一部では引けを取らないところがあったというくらいでしょう。
つまり、マンガ雑誌で例えればガンガンとジャンプを比べてみてください。
上のほうのレベルではそれほど差がありません。しかし、全体の平均値で見ればレベルの格差は非常に大きいようなものです。
例えば軍事技術で言えば
日清戦争の時(1894-95)は殆どの武器、兵器は輸入品でした。
日露戦争の時(1904-05)は半分くらい国産でしたし、その後はほぼ全て国産化しました。
しかしこれは、国力のかなりの部分を兵器開発に注いでいたからだとも言えます。兵器開発能力も所々に優秀なモノがあったのも事実ですが、総合力ではアメリカやドイツに劣っていましたし、何よりも数を生産する能力においては圧倒的な格差が存在しました。
次に、産業構造で言えば、日露戦争後くらいにようやく産業革命に一区切りが付いたわけですが、それでも日本はまだまだ弱小国でした。
日本の経済力が飛躍的に上がったのはWW1(1914-18)の時ですが、WW1後ですら日本の工業は繊維(生糸や綿織物)などの軽工業が中心でしたし、第一次産業に就業する人が国民の50%を占めていたのでむしろ農業国だったといえます。
世界恐慌を機に重工業化が進みましたが、それでも国民の半分くらいは農民という構造は変わっていません。
という訳で
1.
精一杯背伸びして列強の仲間入りしているけど、足腰の強さ地力の強さではアメリカには全く適わないし(まあ当時のアメリカは欧州全部と戦争しても勝てるくらいの力があったわけですが)、ドイツにもかなわない。
全ての力を戦争に注ぎ込んでもちょっと本気を出したアメリカに一蹴される程度の国力でした。
2.
ドイツは戦前の時点で世界第二位の経済大国でした。
日本人一人当たりのGDPがドイツに追いついたのは70-80年代です。
補足
アメリカに一蹴される程度の国力にしては、太平洋戦争で日本は4年もよく頑張ったと思うのですが。 日本は戦後焼け野原になり、戦前の先進国の状態から中進国程度に逆戻りしていますが、ドイツは日本以上にやられたにもかかわらず中進国レベルに戻らなかったのでしょうか?