一票の格差問題は比例区定数を変更すればいいのでは?
一票の格差問題が裁判において続々と違憲判決がでています。
要するに人口の少ない田舎を基準にすると、人口の多い都会ほど一票の重みが希薄になる、ってことですが、これは比例区の定数を変更すれば済むことではないでしょうか?
下記のシミュレーションを見てください。
現状
選挙区名 人口 小選挙区定数 有権者何人で一人の議員を選出する? 比例区 有権者何人で一人の議員を選出する? 合計定数 有権者何人で一人の議員を選出する?
A選挙区 50,000 1 50,000 0.5 100,000.0 1.5 33,333.3
B選挙区 100,000 1 100,000 0.5 200,000.0 1.5 66,666.7
3
A:Bの票の重み 2.0
変更後
選挙区名 人口 小選挙区定数 有権者何人で一人の議員を選出する? 比例区 有権者何人で一人の議員を選出する? 合計定数 有権者何人で一人の議員を選出する?
A選挙区 50,000 1 50,000 0.1 500,000.0 1.1 45,454.5
B選挙区 100,000 1 100,000 0.9 111,111.1 1.9 52,631.6
3
A:Bの票の重み 1.2
田舎の選挙区A選挙区において比例区の定数0.5を減らして0.1とし、都会の選挙区の比例区定数0.5を増やして0.9とします。
比例区の定数が小数点刻みなのは、比例区は近隣の都道府県と合体して関東ブロックとか近畿ブロックとか、選挙区が多くくなるため、選挙区A,Bという単位では一人の選出者は出ないからです。
こうやって比例区の定数をいじれば、現状で票の重みが2倍あったものが変更後には1.2倍に収まります。
区割りがうまくいかないのは、「国会議員」という、国家単位の仕事をする議員、もっといえば他国との交渉をする議員を選ぶときに
「このセンセはオラが街に何をしてくれるのか?」
という田舎くさい視点でみるから(有権者も立候補者の側も)、
「選挙の区割りが変わったら、別のセンセを応援しなくてはならねえ。あのセンセは俺っちに何をしてくれるんだべか? 知らねえセンセには物を頼めないし、困った困った。オラが街のセンセは●●センセでなきゃ嫌だ」
という田舎くさい抵抗が起こるのです。(有権者も立候補者の側も)
どうしてもその「オラが街のオラのセンセ」という意識から抜け出せない、利害関係が調整不可能だ、というならば、比例区で調整すればいいのです。
比例区選出の議員の場合は「オラが街のオラのセンセ」という認識は薄まります。
だから比例区の定数で調整を行えばいいのではないのでしょうか?
もし、調整しきれないのであれば、選挙の時は比例ブロックを変えるとか。
たとえば、九州ブロックに山口県を入れる、とか、
三重県は一般的には東海、中部地域であるが、選挙の時だけは近畿ブロックとして考える、とか。
もっと言えば、比例区はすべて全国区にしてしまえばもっと簡単に調整ができると思います。
こうすればいいのではないのでしょうか?
(あ、もしかして、もうこのやり方始めてるの? それでも格差調整不可能だったの?)
お礼
ありがとうございます! >人口の少ない地区の議員数を減らし、人口急増地区の議員数を増やすのです。 URLも読ませていただきましたが、上記の対策ではさらに格差が生じてしまいませんか? 確かに「一票の格差」は耳にしたことがあります。格差は今も昔も変わらずあるのですね。