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サルの実験
サルで実験する心理学が有りますがこれは人間に当てはまるのでしょうか?
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#2,#3,#4です。 補足に関して思うところを少し述べさせていただきます。 >ある種複雑なネットワークが並列的もしくは多様的に存在するんじゃないかと思うんです。 この見解については私も同意します。 >その部分的な一面が動物実験で分かることもあるという程度でよいのでしょうか? たしかに部分的ではありますが,行動の因果的説明という意味で本質的な一面だと考えます。 自覚的な動機や意志による行動選択のようなヒトの高次の精神活動は このような実験では捉えられないとお考えかもしれません。 しかしながら,そのようなものはある種の錯覚であったり,あと知恵であったり, 要するに随伴的な現象であるから,行動の因果的説明に組み入れるべきではないとする考えが有力です。 行動の学術的説明と素朴心理学的説明の最大の相違はここにあり, 一般の方が学術的説明に納得しがたいと感じる理由にもなっているようです。 もちろん錯覚やあと知恵にだってそれなりの意義があるでしょうから, それはそれで研究の対象になり得ます。 意志が行動の真の原因ではないことを示すひとつの根拠として 質問者さん自身がどこかのQ&Aで言及していらっしゃったベンジャミン・リベットの研究がよく引用されます。 運動準備電位が意志の自覚に先行するというリベットの研究結果に対して 驚いたり,納得しがたいものを感じるというのが一般的反応のようですが(リベット自身も当初戸惑ったらしい), 心理学研究者のあいだでは「やはりそうだったか」と感じた人が少なくなかったようです。
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- Diogenesis
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#2です。 先の回答の第2段落の以下の部分ですが, >二重分節化された音声言語のように >ヒト(Homo sapiens)という動物種に固有の行動レパートリーに関する知見は >当然ながらサルには当てはまらないということです。 これはヒトの実験がサルに当てはまらない事例であって, 御質問とは方向が逆になっていますね。 サルでの研究結果がヒトに当てはまらない事例としては 種に固有の行動レパートリーに関するものが挙げられます。 たとえばゴリラのドラミングだとか, フランジ(顔の両脇の出っぱり)を持ったオランウータンの雄のロングコールだとか, そのような行動に関する知見はヒトに当てはめようがありませんので。 種に固有の定型的行動(=本能行動)を対象とした研究は 動物学者の手になるものが多いようです。 これに対して心理学者は動物とヒトとの比較に重心を傾けがちです。 「動物心理学」が別名「比較心理学」と呼ばれるゆえんです。 近年は「比較認知科学」という看板を掲げる研究者も増えていますが。
お礼
詳しい回答ありがとうございました。 多少込み入った話になりますが補足お願いします。
補足
そうするとA=人間B=動物とすると Aの要素1~ Bの要素1~ とすると 実験で表れてきた動物の要素があったとするとその要素は人間のこれこれこれ位に値するだろうという見解ということで宜しいのでしょうか? A(1)が表面的に表れてきて動物だとB(1)と似てるだろうという見解をしているということでしょうか? そうすると ややズレが生じてしまうような気がするのですがそのへんはやはり実際に人間で実験してみないとわからないと?そういうことでしょうか?
- Diogenesis
- ベストアンサー率49% (859/1722)
結論を先に言うと 当てはまるものもあれば当てはまらないものもあります。 条件づけの基本法則のように サルにもヒトにも,あるいは広く動物一般に共通の行動法則がある一方で, 二重分節化された音声言語のように ヒト(Homo sapiens)という動物種に固有の行動レパートリーに関する知見は 当然ながらサルには当てはまらないということです。 現代の心理学はサルとヒトとの進化的連続性を前提として受け容れています。 サルを対象とした研究の目的としては,大まかに言って (1)ヒトでは倫理的に許されなかったり技術的に困難であったりする研究を サルを使って代替的に行なうことで, サルとヒトに共通する行動のメカニズムを探ろうとするもの (2)ヒトに固有と思われてきた行動がどこまでサルにできるかを見極めることで サルとヒトの進化の分かれ道を探ろうとするものがあります。 主にマカクザルなどを対象とする前者の例としては 社会的隔離実験や破壊法による脳の機能分化の同定といったものがあります。 そこから得られたデータをヒトにおける実験データや病理的事例と照らし合わせることで 共通する法則性を浮かび上がらせるわけです。 主に類人猿を対象とする後者の例としては トークン使用の学習,サイン言語の習得,自己認識,文化伝達などの研究があります。
- backs
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基本的に当てはまります。サルやマウスで起きたことが人間で起きないと否定する根拠もありません。しかも、論文で発表されている(公表されている)実験結果はちゃんと妥当性を検討しているものです。 とはいっても、実験室の中と実際の生活環境とでは異なりますし、たとえ同じ種のサルでも個体差というものもあります。だから、実験室で起きたことをそのまま実生活に応用するというのは難しいことに変わりはありませんね。
お礼
回答ありがとうございました。
補足
個体差はありますよねそうすると100%といわずとも可能性として示唆しているということでしょうか?
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お礼
この質問をさせてもらったのは人間というのが常に変化し脳というものがネットワークを組んでいるからです。それですのでこういう疑問がわいてきてもおかしくないと思われます。心理学はそこを説明する義務があるのではないかと思い質問させていただきました。 回答ありがとうございました。
補足
回答ありがとうございます。 そうですね本能的なところはあるなと感じますただ >自覚的な動機や意志による行動選択のようなヒトの高次の精神活動は >このような実験では捉えられないとお考えかもしれません。 >しかしながら,そのようなものはある種の錯覚であったり,あと知恵>であったり, >要するに随伴的な現象であるから,行動の因果的説明に組み入れるべ >きではないとする考えが有力です この5行目なんですがそうすると心理学でも調べられていない部分もあるということでしょうか?ようやく合点来ました。 予断ですがリベットの考えが覆されるような仮説を読みました それは意識の方から物理の方へのリンクをなしているのではないか? という仮説です確かに物理的に脳は動いているのだろうがそれは意識か らの意志で動いているのではないかという考えですその考えでもおかし くないようなとのことです。