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不純物
半導体で、ドーピングされる不純物として、PではなくAs、InではなくBが選択される理由はあるのでしょうか??
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- sanori
- ベストアンサー率48% (5664/11798)
半導体関係の業務歴ありの者です。 まず、「PではなくAs」についてですが、 1つ目の理由として、リンよりヒ素の方が原子量が大きいため、イオン注入したときに、ヒ素のほうが浅い分布を作れるということです。 イオン注入のエネルギーを大きくすることは比較的簡単にできますが、小さくするのは技術的に結構難しいのです。 イオン注入のエネルギーが小さいほど、原子量が大きいほど、浅い分布になります。 2つ目の理由として、シリコン中においてPはAsより拡散しやすいため、熱処理したときに上下左右に分布が広がりやすいということがあります。 小さいトランジスタを作るためには、ドーパントを浅く、狭く分布させる必要があります。 よって、PではなくAsのほうが選択されています。 (昔はリンだけでしたが) 次に、「InではなくB」についてですが、 私はよく知らないですが、 上記と同じ理屈で行けば、インジウムのほうが選択されるべきですね。 おそらく、インジウムのイオン源が実用化されていないから、というのが理由と推測します。 ただ、最先端の研究では、インジウムドープも検討されているようです。 どうやって実現するかは知りませんが。
- sanori
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半導体関係の業務歴ありの者です。 まず、「PではなくAs」についてですが、 1つ目の理由として、リンよりヒ素の方が原子量が大きいため、イオン注入したときに、ヒ素のほうが浅い分布を作れるということです。 イオン注入のエネルギーを大きくすることは比較的簡単にできますが、小さくするのは技術的に結構難しいんです。 イオン注入のエネルギーが小さいほど、原子量が大きいほど、浅い分布になります。 2つ目の理由として、シリコン中においてPはAsより拡散しやすいため、熱処理したときに上下左右に分布が広がりやすいということがあります。 小さいトランジスタを作るためには、ドーパントを浅く、狭く分布させる必要があります。 よって、PではなくAsのほうが選択されています。 (昔はリンだけでしたが) 次に、「InではなくB」についてですが、 私はよく知らないですが、 おそらく、インジウムのイオン源が実用化されていないから、というのが理由と推測します。 ただ、最先端の研究では、インジウムドープも検討されているようです。 どうやって実現するかは知りませんが。
お礼
非常に参考になりました。 取り急ぎで申し訳ないのですが、お礼を申します。 ありがとうございました。