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周辺固定の長方形スラブに作用する曲げモーメント
建築士独学中です。 「等分布荷重を受ける周辺固定の長方形スラブの設計用曲げモーメントは、短辺方向の両端が最も大きく、長辺方向の中央部が最も小さい」 とありました。 これまで勉強してきた両端固定のはりの曲げモーメントでは、固定端の曲げモーメントは M = wl^2 / 12(w:等分布荷重、l:スパン) となり、スパンが短いほどモーメントは小さくなったのですが、 これを3次元の応用した場合に短辺方向の両端の方が大きな曲げモーメントが生じるというのが疑問です。 どのように考えたらよいでしょうか? 短辺方向と長辺方向のそれぞれの場合の仮想荷重(M / EI)による中央部のたわみが等しい、という方程式を立てることのより導き出されるのでしょうか?
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>>これを3次元の応用した場合に短辺方向の両端の方が大きな曲げモーメントが生じるというのが疑問です。 どのように考えたらよいでしょうか? 通常,スラブは,3次元ではなく2次元問題として考えます。即ち,厚みの変化は微小である=厚み方向の変形はない=厚みは変化しない=2次元。 たわみ=変位≠変形=形状が変化する 当然,厚み方向の変形が大きい=厚みが変わる程特殊な場合は,3次元で考えなければならなくなりますが・・・ >>短辺方向と長辺方向のそれぞれの場合の仮想荷重(M / EI)による中央部のたわみが等しい、という方程式を立てることのより導き出されるのでしょうか? 長方形の中央点を通る2本の単位幅のクロス梁としてX方向及びY方向それどれのたわみを計算すると, δx=wx・Lx^4/384EI δy=wy・Ly^4/384EI ここで, δx=δy なので, wx・Lx^4=wy・Ly^4 wy=w-wx wx=Lx^4=(w-wx)・Ly^4 wx=w・(Ly^4)/(Lx^4+Ly^4) つまり,両方の梁に同じたわみ=変位を生じさせる為のそれぞれの荷重分担を決めます。結果として,短辺方向の負担する荷重が大きくなります。 >>M = wl^2 / 12(w:等分布荷重、l:スパン) 確かに,スパンが長いほど大きな曲げモーメントが生じますが,それは負担する荷重がXY共に同じ時のことで,負担荷重に差が生じ,短辺が大きい荷重を負担するとすれば,逆の現象も生じます。 スラブは,その逆の現象が生じている典型的な例です。
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- yu-fo
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えーー、回答はkriv様を参照いただくとして(^^; そのkriv様の回答を読んでのコメントです。 変位≠変形 これを理解するまで私は長い年月が必要でした。 いまだにゴッチャになってしまうことが多々あります(>_<)。 構造力学を勉強していると線材置換したモデルに関する検討が大半を占めています(というかそれしかない?)。 その範囲内では、変位=変形と捕らえても大きな間違いなく進んでしまうのではないでしょうか? ところが、弾性力学を勉強し始めるとこの誤解(変位=変形)が大きな足枷となってきます。 ひずみと形状変化が別物であるとの認識は、本をパッと読んだだけでは(少なくとも私は)理解できませんでした。 なので、kriv様の前段のコメントが理解しずらくても悲観しないでください(^^; 後半の式の展開を理解すれば十分ですので(老婆心ながら)。
お礼
ご回答有難うございます。 はじめk-riv様の回答を読んだときは、単にスラブを二次元と考えたときの奥行き方向の変形は無いものとして・・などと軽く読み飛ばしていましたが、yu-fo様の回答を読んでいるとそんな生易しい解釈は成り立たなそうですね。 平面保持の仮定とか横ひずみに関係があるのかな・・などと思いながらも、経験を積んだ者にしか見えないドロドロしたものが奥にいっぱい詰まってそうでなんだかそそられました。
お礼
ご回答有難うございます。 なるほど、なんだか計算がややこしくなりそうで臆していましたが、 >長方形の中央点を通る2本の単位幅のクロス梁として・・・ >wy=w-wx という解法テクニックを導入すれば意外と簡単に導き出せたんですね。