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水素の活用 現在・過去
昔、水素は飛行船の中などに入れられていたとしか知りませんが、 現在は、燃料電池ほか、石油に代わるエネルギーとして 大いに期待されていると聞きます。 [過去]と[現在]に関して、 水素が何を期待されている(た)のか、 そしてそれに対してどのような技術があるのか、 小さなことでも良いので教えて下さい。
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私が知っているだけのことを書きます。 水素はおっしゃるとおり、一番軽い元素ですので、かつては飛行船に使われていました。しかしながら、爆発事故がきっかけで使われなくなりました。現在、ヘリウムという軽くて爆発しないガスが代用となっていますが、価格が高く、とても飛行船をつくるわけにはいかず、せいぜい観測用の気球くらいにしか使われておりません。あとは、極めて限定的ですが、宇宙ロケットの燃料源として使用されていたように思います。 現在では燃料としての水素に注目が集まっています。これはまさに燃料電池としてのニーズです。燃料電池のメリットは真っ先にクリーン燃料であるということがあげられます。石油に変わるエネルギー、ということについては、実は水素を作るときに、どうしても化石燃料が現在の技術では必要なので、地球規模のトータルで考えると、エネルギー資源の増加や二酸化炭素の排出を解決することには必ずしもなっていないのが現状です。しかしながら、遠い将来においては、水からダイレクトに水素を発生させるような技術が生まれるかもしれませんし、なにより、自動車や一般家庭においてのゼロエミッションは、環境保全に十分役立つものですので(ようするに、そこら中で排ガスをまきちらさなくてよい)、大いに期待されています。燃料電池の主なターゲットはそんなわけで、自動車と家庭用電源です。自動車はいきなり水素を積んで走ると言うよりは、ガソリンを車の中で触媒で改質して水素を発生させて使用する方法が、まず先に確立されるのでは内かと言われています。そうすれば、ガソリンスタンドなどがそのまま使えますので。家庭用というのは、家の庭先で発電しようと言うものです。現在抱えている課題は、(1)水素をうまく簡単に作る方法:石油からつくったのでは、あまりえころじーではないですよね?何とか水から作れればよいのですが、なかなか難しくて。(2)安全に貯蔵する方法:たくさん積まないと自動車は直ぐに燃料切れになりますし、軽いからどこかへ飛んでってしまいますし、爆発したらアブナイし、そもそも高圧ボンベを詰めておくのも怖い・・。なんかいい方法ない?(3)水素を電池内で燃やすときに使う白金触媒をもっと安価にする方法:プラチナを大量に使ったら効率はよいのですが、会社は破産します・・。・・・というようなことが現在水素に関わる最新のニーズです。もちろん、工業的にはいろいろな化成品の合成にも使われております。